ここまでGA4とClarityについてお伝えしてきました。
GA4で「サイトに来た人の全体像」を把握し、Clarityで「サイト上での具体的な行動」を確認する。
今回からは3つ目のツール、Google Search Console(サーチコンソール)に入ります。
Search Consoleは、GA4やClarityとは見ている場所が根本的に違います。
GA4やClarityが「お店の中」を見るツールなら、Search Consoleは「お店の外」を見るツールです。
Search Consoleとは
Search Consoleは、Googleが提供している無料ツールです。
一言で言うと、あなたのサイトがGoogle検索でどう表示されているかを教えてくれるツールです。
具体的には、こんなことがわかります。
・あなたのサイトが「どんなキーワード」で検索結果に表示されているか
・検索結果に表示された回数(インプレッション)
・実際にクリックされた回数
・検索結果での掲載順位
・どのページが検索からアクセスされているか
GA4では「サイトに来た後」のデータがわかりますが、Search Consoleでは「サイトに来る前」のデータがわかります。
GA4との違い
よく「GA4と何が違うんですか?」と聞かれます。
GA4で「流入元:Organic Search」を見れば、検索から来た人の数はわかります。
でも、GA4ではどんなキーワードで検索して来たかはほとんどわかりません。プライバシー保護の観点から、Googleは検索キーワードのデータをGA4には渡していないんです。GA4の画面で見ると、ほとんどが「(not provided)」と表示されます。
Search Consoleは、Googleが自分のサービスとして提供しているため、検索キーワードのデータを見ることができます。
つまり、検索キーワードがわかる唯一の公式ツールがSearch Consoleです。
なぜECサイトにSearch Consoleが必要か
ECサイトにとって、検索からの集客は非常に重要です。
SNS広告やInstagramの投稿は、やめたらアクセスが止まります。でも、検索からのアクセスは資産です。一度検索で上位に表示されれば、何もしなくてもお客さんが来続けます。
あるクライアントさんは、Instagram広告に毎月5万円かけていました。広告をやめた月、アクセスが半分以下になりました。
一方で、Search Consoleを使って商品ページのタイトルと説明文を改善したクライアントさんは、3ヶ月後に検索からのアクセスが1.5倍になりました。以降、広告費をかけなくてもそのアクセスは維持されています。
検索対策は時間がかかりますが、効果が持続するのが最大のメリットです。
Search Consoleでわかる4つの数字
Search Consoleで見る基本的な数字は4つです。
1. 表示回数(インプレッション)
あなたのサイトが検索結果に表示された回数です。クリックされたかどうかは関係なく、「検索結果に出た回数」です。
表示回数が少ない場合は、そもそもGoogleに認識されていない、または検索されるキーワードに対応するページがない可能性があります。
2. クリック数
検索結果に表示されて、実際にクリックされた回数です。
表示回数は多いのにクリック数が少ない場合は、「検索結果には出ているけど、クリックしてもらえていない」ということ。タイトルや説明文が魅力的でない可能性があります。
3. 平均CTR(クリック率)
クリック数 ÷ 表示回数 × 100 で計算される値です。
「検索結果に表示されたうち、何%の人がクリックしてくれたか」を表します。
ECサイトの場合、平均CTRは2〜5%程度が一般的です。10%を超えていたら非常に優秀です。
4. 平均掲載順位
あなたのサイトが検索結果の何番目に表示されているかの平均です。
一般的に、検索結果の1ページ目(1位〜10位)に入らないと、ほとんどクリックされません。
1位のCTRは約30%、2位で15%、3位で10%。10位になると2%程度まで下がります。
Search Consoleが教えてくれる「宝の山」
Search Consoleのデータの中に、売上アップのヒントが隠れています。
たとえば、こんなケースがあります。
あるEC事業者さんが「オーガニック シャンプー おすすめ」というキーワードで検索結果に表示されていた。表示回数は月300回もあるのに、クリック数はたったの5回。
なぜか?検索結果に表示されるタイトルが「商品一覧ページ」だったから。
「オーガニックシャンプー おすすめ」で検索した人は、おすすめを知りたいのに、ただの商品一覧が出てきてもクリックしないですよね。
タイトルを「美容師が選ぶ オーガニックシャンプー5選」に変更したら、クリック数が5倍になりました。
こうした改善の元ネタを教えてくれるのが、Search Consoleです。
なぜ無料なのか
GA4やClarityと同じ理由です。
GoogleはSearch Consoleを通じて、サイト運営者にSEO対策を促しています。サイトの品質が上がれば、Googleの検索結果の品質も上がる。検索結果の品質が上がれば、Googleの広告ビジネスが潤う。
Googleにとっても、サイト運営者にとっても、ユーザーにとっても良い「三方よし」の仕組みです。
次回予告
次回は、Search Consoleを実際にECサイトに導入する方法を解説します。GA4やClarityとは少し設定の仕方が違いますが、手順通りにやれば難しくありません。