「そろそろ事務所を借りたい」
「新しくお店を始めたい」
「今の店舗が手狭になってきた」
そんな方へ。
事業用の物件を探すとき、皆さんは何を基準に選びますか?
「家賃が安い」
「広い」
「立地がいい」
もちろん、どれも大切です。
でも、事務所や店舗は住宅とは違い、**「そこで仕事をする場所」**です。
家賃や広さだけで選んでしまうと、入居してから「こんなはずじゃなかった……」となることもあります。
現在、私自身も管理物件となる事務所を建築中なのですが、今回はその立場から、事務所・店舗を探すときに、ぜひ見てほしいポイントをまとめてみます。
①まずは「何のための物件なのか」を考える
最初に考えてほしいのが、
「その物件で、どんな仕事をするのか?」
ということです。
事務所なのか、店舗なのか。
来客が多いのか。
従業員は何人なのか。
車を何台使うのか。
お客様が車で来るのか。
業種によって、必要な条件は大きく変わります。
例えば、事務所なら駅から少し離れていても、駐車場が充実していれば問題ないケースがあります。
一方、店舗なら「人から見つけてもらえること」が重要になる場合があります。
「駅から近い=良い物件」とは限りません。
自分の事業にとって、本当に必要な条件を最初に整理することが大切です。
②駐車場は「何台必要か」まで考える
新潟市のような車社会では、駐車場はかなり重要です。
「駐車場あり」
だけではなく、
「実際に何台必要なのか?」
まで考えてみましょう。
従業員の車、社用車、営業車、そして来客用。
店舗なら、お客様の駐車場が足りないだけで、集客に影響することもあります。
また、台数だけではありません。
「道路から入りやすいか」
「駐車しやすいか」
「出入りしやすいか」
も重要です。
図面上では十分な駐車台数があっても、実際に車を停めてみると使いにくい……ということもあります。
③「家賃」ではなく「毎月いくらかかるか」で考える
物件探しでは、
「この物件、家賃が安い!」
と考えがちです。
でも、実際には家賃以外にも、管理費・共益費・駐車場代などがかかる場合があります。
さらに、契約時には敷金や保証金、仲介手数料などの初期費用も必要です。
そのため、
「家賃はいくら?」ではなく、「毎月の総額はいくら?」
で比較することをおすすめします。
特に創業したばかりの会社や新しく店舗を始める方にとって、家賃は毎月発生する固定費です。
無理をして立派な物件を借りるより、事業に必要なスペースを確保しながら固定費を抑えることも大切です。
④「広さ」より「使いやすさ」
「できるだけ広い物件がいい」
これもよく聞く話です。
でも、広ければいいというわけではありません。
事務所なら、
・デスクを何台置くのか
・応接スペースは必要か
・書庫やコピー機を置くのか
・将来的に従業員が増えるのか
店舗なら、
・商品をどのように並べるのか
・客席を何席つくるのか
・バックヤードは必要か
・厨房や倉庫はどの程度必要か
などを考える必要があります。
**「何㎡あるか」だけでなく、「そのスペースをどう使えるか」**を見ることが大切です。
⑤設備は「自分の業種に合っているか」を確認する
事業用物件では、設備の確認も非常に重要です。
電気容量、空調、給排水、トイレ、インターネット環境など。
特に店舗の場合は、業種によって必要な設備が大きく違います。
例えば飲食店なら、給排水や排気設備、厨房設備などが重要になります。
「前のテナントが飲食店だったから、そのまま使えるだろう」
と思っていたら、実際には希望する業態では設備が足りなかった……ということもあります。
また、事務所でもパソコンや複合機、エアコンなど、意外と電気を使います。
「この物件で、自分の事業が問題なくできるか?」
を契約前に確認しておきましょう。
⑥店舗なら「立地」だけでなく「見つけてもらえるか」
店舗の場合、事務所以上に重要なのが「視認性」です。
人通りが多い場所でも、店舗が見えにくければ意味がありません。
・道路から店舗が見えるか
・看板を設置できるか
・入口が分かりやすいか
・車で来たお客様が入りやすいか
・周辺に競合店があるか
こうした点も確認したいところです。
一方で、店舗によっては「人通りの多い一等地」でなくても、目的を持って来店してもらえる業態があります。
美容室、クリニック、事務所などは、その典型かもしれません。
つまり、
「一等地だから良い」のではなく、「自分の商売に合った立地かどうか」
が重要なのです。
⑦最後は「必ず現地を見る」
そして、最も大切なのがこれです。
気になる物件があったら、必ず現地を見てください。
図面や写真だけでは分からないことがたくさんあります。
部屋の形。
天井の高さ。
日当たり。
駐車場の使いやすさ。
道路からの出入り。
周辺の交通量。
近隣の店舗。
建物の管理状態。
そして、実際にその場所に立ったときの印象。
事務所も店舗も、これから毎日使う場所です。
だからこそ、数字だけではなく、
「ここで仕事をしたいと思えるか?」
という感覚も大切にしてほしいと思います。
「安い物件」より「商売がしやすい物件」
事業用物件を探すとき、どうしても「家賃」が気になります。
もちろん、家賃は重要です。
でも、本当に大切なのは、
「その物件で、仕事や商売がしやすいか?」
ではないでしょうか。
駐車場が足りない。
ネット環境が悪い。
電気容量が足りない。
レイアウトがしにくい。
お客様が来づらい。
店舗が見つけにくい。
こうした小さな不便は、毎日の積み重ねで大きなストレスになります。
逆に、多少家賃が高くても、社員が働きやすく、お客様も来やすく、仕事がスムーズにできる物件なら、それだけの価値があるかもしれません。
現在、私自身も管理物件となる事務所を建築中です。
「ここで仕事をする人にとって、本当に使いやすい事務所とは何だろう?」
そんなことを考えながら、建築を進めています。
事務所や店舗をお探しの方は、ぜひ「家賃」だけではなく、
立地・駐車場・広さ・設備・視認性・使いやすさ
まで含めて、物件を選んでみてください。
「借りてから後悔しない」こと。
それが、事業用物件選びでは一番大切だと思います。