「住宅を購入したいので、まずは住宅ローンの事前審査を受けてみた」
ところが、結果は……
「今回は融資が難しいとのことです」
これは、かなりショックですよね。
「自分は家を買えないのか……」
「何か問題があるのかな?」
と、不安になる方もいると思います。
でも、住宅ローンの事前審査に通らなかったからといって、「もう住宅ローンは組めない」わけではありません。
金融機関によって審査基準は違いますし、借入額や返済期間、他の借入状況などによって結果が変わることもあります。
今回は、不動産会社として住宅ローンの事前審査が通らなかったときに、まず考えてほしいことをまとめてみます。
①まずは「なぜダメだったのか」を確認する
一番最初にやってほしいのがこれです。
「なぜ審査に通らなかったのか?」
金融機関から詳しい理由を教えてもらえないケースもあります。
ただ、「総合的に判断した結果」という回答だけで終わらせず、担当者に確認できる範囲で、
・年収に対して借入希望額が大きい
・他の借入がある
・勤続年数
・信用情報
・物件の担保評価
・返済負担率
など、どの部分がネックになった可能性があるのかを確認してみましょう。
原因が分からないまま、やみくもに別の金融機関へ申し込むのはおすすめしません。
まずは**「何が原因なのかを把握する」**ことがスタートです。
②借入額を見直してみる
住宅ローンの審査で大きなポイントになるのが、**「いくら借りるのか」**です。
例えば、
「3,500万円借りたい」
という希望があったとしても、
「3,000万円ならどうでしょう?」
となれば、審査の見方が変わる可能性があります。
住宅購入では、
「せっかくだから、少しでもいい家を」
と、予算が膨らみがちです。
でも、住宅は購入した後も固定資産税や修繕費、火災保険などのお金がかかります。
「借りられる金額」と「無理なく返せる金額」は違います。
事前審査に通ることだけを目標にするのではなく、将来の生活まで考えて借入額を決めることが大切です。
③他の借入を確認する
意外と見落とされるのが、現在の借入です。
例えば、
・自動車ローン
・カードローン
・教育ローン
・クレジットカードのリボ払い
・スマートフォンなどの分割払い
など。
「住宅ローンとは関係ない」と思っていても、審査では現在の借入状況が考慮されます。
住宅ローンの借入額を減らすだけでなく、既存の借入を整理することで状況が変わる可能性もあります。
ただし、無理に借入を返済して手元資金を使い切ってしまうのも危険です。
「何を優先するべきか」を金融機関や専門家に相談してみましょう。
④金融機関を変えてみる
住宅ローンは、どこの金融機関でも同じ審査結果になるわけではありません。
銀行によって審査の考え方や商品、重視するポイントが異なります。
そのため、A銀行では難しかったけれど、B銀行では融資可能だった、というケースもあります。
ただし、ここで注意したいのが、
「とにかく何社も申し込めばいい」
という考え方です。
短期間にむやみに申し込むのではなく、現在の状況を整理したうえで、住宅ローンに詳しい不動産会社や金融機関の担当者に相談し、候補を絞って進めるのがおすすめです。
⑤「今すぐ買う必要があるのか?」を考える
そして、私が一番大切だと思うのがこれです。
「今、本当に家を買う必要がありますか?」
住宅ローンの事前審査に落ちると、
「何とかして通したい!」
という気持ちになるかもしれません。
でも、そこで一度立ち止まってください。
住宅は、人生で最も大きな買い物の一つです。
今は借入額が大きすぎるのであれば、数年かけて頭金を増やす。
収入を上げる。
他の借入を減らす。
希望する物件の価格を下げる。
こうした準備をしてから、改めて住宅購入を考えるという選択肢もあります。
「審査に通ること」より、「無理なく住宅ローンを返していけること」のほうが、はるかに重要です。
住宅ローンの事前審査に落ちた=家が買えない、ではありません
住宅ローンの事前審査に通らなかったとき、落ち込んでしまうのは当然です。
でも、
「事前審査に落ちた=住宅購入を諦める」
と決めつける必要はありません。
大切なのは、
①原因を確認する
②借入額を見直す
③現在の借入を確認する
④金融機関を検討する
⑤購入時期を考え直す
というように、冷静に一つずつ整理することです。
そして、不動産会社としてもう一つお伝えしたいことがあります。
住宅ローンは、**「いくらまで借りられるか」ではなく、「いくらなら無理なく返せるか」**で考えてください。
家を買うことはゴールではありません。
家を買った後も、家族との生活は続いていきます。
住宅ローンの返済で生活が苦しくなってしまっては、本末転倒です。
もし事前審査に通らなかったとしても、
「なぜダメだったのか?」
を一緒に整理してくれる不動産会社や金融機関の担当者を見つけてください。
場合によっては、今ではなく、半年後、1年後に購入するほうが良いこともあります。
焦らず、自分に合った住宅購入のタイミングを考えていきましょう。