「大気汚染防止法」(出典:環境省HP 大気汚染防止法の概要)や「石綿障害予防規則」(出典:厚生労働省 石綿障害予防規則)が令和2年に改正されました。
いま、建物の解体工事の際の石綿=アスベストの飛散を防ぐための規制が厳しくなっています。
なんだか難しそうですが、解体して土地を売る人も、古家付きの土地を買う人も、すごく大事な話なんです。
それでは、これらの法改正が不動産の取引をするのに、どんな影響があるんでしょうか?
法律でどんなところが強化されたの!?
建物の解体工事の時に建材からアスベストが飛散しないように、また事前の調査で見落としが無いように…
令和2年の大気汚染防止法の改正で規制が強化されたんです。
■規制する建材の拡大
レベル1と2だけでなく、飛散しにくいレベル3も規制の対象に。
■解体業者の事前調査の方法を定めて、調査記録の作成・保存の義務化
■解体業者の取り残しの無いように目視確認と、作業記録の作成・保存の義務化(※違法な除去作業には罰則を科す直接罰も創設)
■一定規模以上の解体工事の場合、都道府県知事への事前調査結果報告の義務化(※建築物の解体床面積の合計が80㎡以上等)
■事前調査を「建築物石綿含有建材調査者」等、必要な知識を有する者に依頼することの義務化
規制が厳しくなってますね…義務化、義務化。
いい加減な業者でコンプラ無視ww…みたいなところは問題外ですが、でも業者の「質」にも気を付けて工事を依頼しなければいけません。
規制が厳しくなると、不動産の取引にどんな影響があるの!?
こういった法改正での規制強化は、当然ですが、実際に建物の解体工事をする業者の負担が大きくなります。
そうなれば解体費も高くなりますし、いままでみたいな工事期間では仕事が終わらない…。
ぼくは、仲介業者として自ら売主として、土地の売買に関わる仕事(解体して更地で引き渡す等)をしますが、実際に以前より解体金額も上がり、工期も長くなってると感じます。
そうなるともっと大変なのは、解体して売る人、買って解体する人ですよね。
「管理も大変だし近隣の方に迷惑をかけると悪いので、解体して売りに出したいけど、解体費が高額で解体できない…」とか。
「良さそうな立地の物件だったので建物付きで買ったはいいけど、引渡しを受けた後に、当初見込みより大幅に高い解体費の見積を提示された…」とか。
はじめに聞いてたのと違った内容であれば、納得できるわけもなく、売主や不動産会社に責任を追及したくもなりますよね?…
現状、そんなトラブルが増えているかもしれません。
特に、買主の負担で建物の解体工事を行う物件を購入予定の人は
■解体工事をお願いする業者からアスベストに関する説明があったか?
■石綿の事前調査費が見積に入っているか?
■解体費の見積の中でアスベストはどうなっているか?
■売買契約書の特約などにアスベストに関する記載があるかどうか?
■売買代金はアスベストの含有の可能性から妥当なものか?…etc
取引でトラブルにならないように、不動産会社や住宅会社に相談しながら注意して確認するようにしましょう。
特に築年数が経っている建物は、より気を付けなきゃいけないことを頭にいれておいてください。