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コラム
【FP解説】第3話|担当者に騙されたお金、会社は「全額」返してくれるのか?
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コラム
社会派FPコウダイ|資産を守り心を楽に
2026/03/22 15:42
こんばんは。
FP2級・簿記2級を活かしてマネー相談をしている、コウダイです。
前回は、なぜ大手のチェック機能が働かないのかという「組織の裏側」をお話ししました。
今回は、もし不幸にも担当者に現金を渡してしまった後、**「会社(保険会社)は返金に応じてくれるのか?」**という、最も残酷でリアルな問題に切り込みます。
結論から言うと、「すんなり全額返ってくる」とは限りません。
■ 1. 「使用者責任」という法律の壁
法律(民法715条)には「使用者責任」というものがあります。
「従業員が仕事中に他人に損害を与えたら、雇っている会社も責任を負いなさい」というルールです。
これだけ聞くと「じゃあ安心だ!」と思うかもしれません。しかし、問題は**「それが仕事中(業務の範囲内)だったか?」**という点です。
会社の公式な領収書がない
会社のシステムを通していない「個人的な投資話」
振込先が個人口座
このような場合、会社側は**「それは社員が勝手にやったプライベートな犯罪であり、会社の業務ではない」**と主張し、責任を否定してくるケースが多々あります。
■ 2. 「過失相殺」という厳しい現実
たとえ会社側が責任を認めたとしても、次に待っているのが**「過失相殺(かしつそうさい)」**です。
裁判などになると、「騙された側にも不注意があったのではないか?」と問われます。
「なぜ個人名義の口座に振り込んだのか?」
「なぜ公式なパンフレットがないのに信じたのか?」
もし被害者側に「不注意(過失)」があると判断されると、賠償額が2割、3割、時にはそれ以上カットされることがあります。1,000万円騙し取られても、会社から返ってくるのは700万円だけ……ということが現実に起こり得るのです。
■ 3. 返金までの「果てしない時間」
会社がすんなり「すみませんでした」と払ってくれることは稀です。
多くの場合、事実関係の調査に数ヶ月、そこから示談交渉や裁判になれば数年という月日が流れます。
その間、失ったお金は戻ってきません。精神的なストレスも相当なものです。加害者である営業マンに支払い能力がなければ、会社との長い戦いに挑むしかなくなるのです。
■ まとめ:お金を渡す前に「10秒」だけ止まってほしい
「大手だから最後は会社が守ってくれる」という考えは、非常に危険です。
会社は組織を守るために、全力を尽くして「自己責任」を追及してくることもあります。
「個人にお金を渡す=返ってこない覚悟をする」
それくらいの危機感を持ってください。
振込先が会社名か、1文字ずつ確認する。
現金を手渡ししない。
この当たり前の確認が、あなたの人生を、そして家族の未来を守ります。
次回は、保険営業シリーズの最後として、**「信頼できる担当者と、危ない担当者を見分ける決定的な違い」**についてお話しします。
ではまた。
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