受験結果に親子の温度差・・?!

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コラム
こちらのブログの内容は、既に社会人である息子の中学受験の回顧録です。
時は流れましたが、親子の中学受験の風景は変わらないと・・と個人的には思っております。
中学受験悩み相談を開設し、中学受験にこれからトライする親子の皆様に参考になるようであればと思い、記憶をたどりながら書き綴っていきたいと思っております。

1日受験校が息子の第一志望校、2日がいわゆる”チャレンジ校”、3日が確実校・・という日程でしたが、そもそも、チャレンジ校、確実校(滑り止め)という言い方にも、今となっては、違和感を感じます。
中学受験をすると決め、受験校を決める時、受験するすべての学校、息子の場合5校(最終的には3校を受験)・・が、息子が合格すれば行きたいと思える学校を、最終的には息子が決めました。
(受験校選びに関しては、また、追って、詳しく書きたいと思っております)
1日の受験結果は、3日に発表。前回のブログでも書きましたが、息子が決めた第一志望校は、偶然にも主人の母校でした。(説明会巡りの際には、息子に先入観を持たせたくなかったので、主人の出身中学は一切、息子に伝えていませんでした。息子もさして関心がなかったので(笑)
合格発表の日は平日でしたが、主人が会社に事情を話し、許可を得て、発表を見に母校に向かいました。今でこそ、インターネットでの発表が当たり前になりましたが、当時はまだ、まずは掲示板での発表を見に行くのが主流でした。

発表まで、かなり早く到着してしまった主人、発表時間まで母校周辺を意味もなく?!ぐるぐる徘徊していたそうです。外から見たら完全に怪しい人??
そして、発表時間になり校門が開いた時、
”自分の足が人生で初めて震え出すのを見て、自分でも驚いた”
と主人。
いつも比較的クールでも何事にも動じない主人が、息子のこととなると緊張してしまったようです。
そして、掲示板に向かって進み出した時
”掲示板のまだ近くに行っていないのに、相当遠くから、なぜか、K(息子)の受験番号だけ浮き出して光を放っているように見ることができた”
と主人。
”合格だ!”主人は、思わずその場で飛び上がりたい衝動にかられながらも、ぐっと自分のその気持ちを抑えたそうです。
なぜなら・・
男子校ですので、自分と同じような父、息子で結果を見にいらっしゃっている親子の姿も少なくなく、ご縁がない結果になり、その場で泣き崩れているお子さんを抱き抱えるようにしていらっしゃるお父様の姿を間近に見て、とても自分だけ喜ぶ気分にはなれなかったと。
後で、誰もいない場所で、喜びをかみしめようと思ったそうです。
中学受験では、全受験生がライバルでもあるようで、片や、”同志”のような思いにもなります。みんな、頑張っているのですから!
受験を通して、主人も、私も、”親”として、ひとりの人間として学ぶことも多かったと実感しています。

一方、息子は3日受験校を午前に受験し終わり(こちらの送り迎えは私がしました)午後の2日校の合格発表を私と見に行っていました。
1日の第一志望校と2日のチャレンジ校の合格発表の時間はほぼ同じ。
2日のチャレンジ校は、2日に受験した後、息子は手応えがあったのか、すぐに通っていた進学塾に直行、塾で答え合わせをしたそうで、塾でも”今年は算数の出来が皆良いので、かなりの合格数が出るのではないか”との話だったそうです。
息子も期待して見に行ったところ、残念な結果。
と、意外だったのが、息子の反応
”おかしいな。あんなにできたのに。補欠を見てみよう!”
と。いえいえ、こちらの学校は補欠発表はないのです。
ずっと、結果に納得がいかない息子。後日、その年、そのチャレンジ校はいつも難しい算数が比較的例年より易しく、合否のわかれ目は”理科”がポイントだったとのことがわかったのですが・・その場では息子もそのことを知らずなので、落ち込むどころか”おかしい、おかしい”とご不満の様子。
私は、まだ、主人から第一志望校の発表の連絡が入っていなかったので、
”これで、1日が結果が出なかったら、明日の4日校も受験しにいくことになるかも”と思っていたところでした。
チャレンジ校から最寄駅の坂道を、”おかしい”を連発の息子と、明日以降のことを考えながら歩いている私に、主人からの電話、当時はもちろんスマホはまだなく、私のピッチ!の着信音が鳴りました。
もう、心臓が爆発しそうになりながら、応答すると
”合格したよ!"
と主人の声。
”え!合格?!よかった!”
と私はその場で腰がくだけてしまい、嬉し涙・・
息子が主人からの電話に出て、初めての言葉が・・
”お父さん、本当に合格しているのか、もう一度、番号を確かめて!”
だったのです。
第一志望校の合格の嬉しさより、チャレンジ校の結果に納得がいかない、息子の意外な第一声に私も苦笑い。
主人は、”掲示板を見にくるか?”と息子に行ったそうですが、息子は
”いいよ。これから塾にお母さんと行って、結果報告して、もう、家に帰るわ”
と、最後まで、涙一つ流さず、クールな反応の息子・・
この親子の温度差?!には私も正直、戸惑いました。

この長いブログで何を言いたかったか・・と申しますと
”子供だから合格したら歓喜する”
”子供だから、結果が出ないと落ち込む”
というのは、あくまで、勝手な親の思い込み、世間の思い込みで、その子供子供それぞれの性格や気質によって、受け止め方も、受験そのものの関わり方、思いは違うものだということです。
中学受験も、親子によって千差万別、何が正しいか、ベストか・・などはなく
その親子で、あるがままの、納得がいく中学受験ができるかどうか・・
だからこそ、”マニュアル”ではないその親子ならではの中学受験をできるかどうかは、本当に難しいですよね。

3日受験校も合格をいただき、小学4年生の冬休みから始めた我が家の中学受験は終わりました。











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