「このままでいいのかな」
──そう思っても、何も変えられないまま、また一週間が終わる。
仕事はそこそこ。評価も悪くない。でも、どこか心の奥がモヤモヤしている。
「今の部署でずっとやっていける気がしない」「転職もありかもしれないけど、どこが正解かわからない」「気づけばまた、ぐるぐる考えて終わってる…」
そんなふうに、決めきれない自分を責めていませんか?
僕のクライアントにも、まさにそんな悩みを抱えていた方がいます。
20代後半。大手企業の営業職。頑張り屋で、真面目で、仕事はきちんとこなすタイプ。でも──ふとした瞬間に、自分の“違和感”に気づいたそうです。
「この部署、何年いても、しっくりこない気がする」
「転職という選択肢もあるけど、どこへ行けばいいかわからない」
「どれも、決め手がない。全部“なんとなく違う”」
頭の中は「会社に残る or 転職する」「異動する or 現状維持」などの選択肢でいっぱいで、どれを選んでも後悔しそうな気がして、思考が渋滞している状態でした。
「未来の自分が、今の自分に何て言うと思う?」
セッションの中で、僕は彼にこんな問いを投げかけました。
「10年後の自分が、今のあなたに声をかけるとしたら、何て言ってると思いますか?」
彼は少し黙ったあと、苦笑しながらこう言いました。
「“人の目気にしすぎ。もっと自分で決めろよ”って言ってる気がします…」
この一言で、彼の目が変わったんです。なんというか、“他人の正解”じゃなく、“自分の本音”が見えたようでした。
脳は「未来の自分」を、他人扱いしている。
この問いがなぜ効いたのか。実は、脳の仕組みに理由があります。
人間の脳は、未来の自分を“まるで他人”のように処理する傾向があることが、スタンフォード大学の研究でわかっています。
つまり、「今やるの面倒だし、明日でいいか」「今は我慢すればいい」…といった“先送り”のクセは、脳の自然な反応なんです。
でも、「未来の自分が今の自分に声をかけるとしたら?」と問いを立てることで、脳は“未来の自分”をぐっと近くに感じられるようになる。
すると──選択の軸が、「他人の正解」から「未来の自分が納得できるか」に変わっていきます。
そして彼は、転職ではなく「異動」という選択をした。
そこから数回のセッションを重ね、彼は「転職」ではなく、ずっと興味のあった部署への異動を希望する決断をしました。
もちろん怖さもありました。でも「10年後の自分が、今の自分を見て“よく決断してくれた”と思ってくれるか?」という視点が、彼の背中を押したんです。
その後、無事異動が決まり、「今、自分の人生を“自分で選べた”実感がある」と語ってくれました。
実は、僕自身も同じように迷っていました。
少しだけ、僕自身の話もさせてください。
数年前の僕は、まさに“決めきれない自分”をぐるぐる責めていました。
本業のコンサルは忙しく、責任もあり、やりがいもそれなりにある。でもどこか、「このまま10年後も同じように働いていたら後悔する気がする」そんな漠然とした不安がずっと心の片隅にありました。
副業で始めたコーチングも、最初は全く手応えがなくて、「こんなことしてて意味あるのか…」と自信をなくす日も多かったんです。
そんなとき、あるインタビュー記事で、ダルビッシュ有選手の言葉に出会いました。
「僕はパッと目を開けて、たった今、神様のお陰で20歳の自分に戻って来たっていう体(てい)にしたんです。そしたら、もう未来が見えてるし、当時の僕はプライドも高かったから、『このまま終わるのはどうしても嫌や、ホンマにちゃんとやらなアカン」
最初、正直ちょっとSFっぽく感じました。でも、読み進めるうちに腑に落ちたんです
たとえば、今日やるべきトレーニング、目の前の1球、たった5分の選択。そのすべてを「未来の自分が後悔しないように」という視点で選んでいる。
僕も、未来の自分を想像してみた。
インタビューを読んだその日、僕はノートを開いてこう書きました。
「10年後の自分が、タイムマシンで今の自分に会いに来たら、なんて言う?」
想像してみると、その“未来の自分”は、意外と優しかったんです。
「お前、ちゃんと悩んでるじゃん。動こうとしてるじゃん。でもその“もう少し考えてから…”を繰り返したら、俺がしんどいんだよ。小さくていいから、今日やれ。話はそれからだ。」
この声を、僕は何度も何度も心の中で再生しました。
そして、「じゃあ今日は何ができる?」と自分に問い、・早起きして筋トレ、コーチングの勉強をする・学んだことを無料セッションで実践する・仕事では元気よく挨拶する
そんな、小さな「未来に喜ばれる行動」を始めたんです。
それが、今の自分の土台になっています。副業として始めたコーチングも、いまでは300人以上の方とセッションし、「人生の選択」を一緒に支援する仕事に育ちました。
ダルビッシュ選手の思考は、特別な人だけのものじゃない。
メジャーリーガーと会社員。環境はまったく違うけど、「未来から今を選ぶ」という視点は、誰にでも使える。
むしろ、忙しくて、悩んで、何を選べばいいか分からない人ほど、必要な視点だと思うんです。
なぜなら、“今”という視点だけでは、目先の不安・疲れ・評価にどうしても引っ張られてしまうから。
でも、「10年後の自分が今に戻ってきているとしたら?」と問いかけてみると、迷っていたことが、驚くほどシンプルに見えてくることがあるんです。
まとめ──未来から逆算する、という選択肢。
クライアントも、僕自身も、そしてダルビッシュ選手も、「未来から今を見る」という視点を持つことで、行動が変わりました。
誰かにどう見られるか
目先の損得や不安ではなく、
「10年後の自分が、今の自分にありがとうと言えるか?」
この問いが、選択の精度を変えます。僕はそれを、自分の人生で体感しました。
「未来の自分と握手する選択」を、僕と一緒に探しませんか?
僕は、コーチングという手法を通して、この「未来視点」の思考法を軸に、納得できる意思決定をサポートしています。
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もしこの記事が、少しでもあなたの心に響いたなら。「本当はどうしたいのか」「どうしたら動き出せるのか」一緒に、対話してみませんか?
僕自身も、同じように止まった経験があるからこそ、あなたのペースで寄り添います。
最後に。
「今」を見つめることも大事だけど、「未来」から逆算して、今の一歩を決めることも、大事です。
あなたは、10年後の自分にこう言ってもらいたくないですか?
「あのとき、勇気を出してくれてありがとう」と。