ネットで叩かれまくった男の悲しい末路――河野啓著『デス・ゾーン』(集英社)

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皆さんは、栗城史多(くりき・のぶかず)さん、という登山家をご存じでしょうか?
「日本人初となる世界七大陸最高峰の単独無酸素登頂に挑戦」という目標を掲げ、数多くのマスコミに登場。
その一方で、「下山家」「3.5流」などと揶揄され、ネットで叩かれていた方だったそうです。
「だったそうです」と書くのは、私自身は本書を読むまで、栗城さんのことを全く知らなかったからです。

どうやら、マスコミで大きく取り上げられ、本人も大きなことを言ったり派手にパフォーマンスするわりに、登山家としての実力は追いついておらず、再三にわたり無謀な登山に挑戦。
凍傷により指9本を失うなどの目にもあい、最終的には35歳にして滑落死してしまったのです。

本書は、そんな栗城さんを初期のころから取材していたテレビマンによるノンフィクション。
栗城さんの無謀な挑戦の軌跡を追いつつ、栗城さんを取り上げてしまったことに対するテレビマンとしての葛藤や、著者自身が接してきた栗城さんという人物像を、丹念なタッチで描いた一冊です。
著者と栗城さんとの距離感や、著者を通してみた栗城さんがどんな人物だったのか、が伝わってくる、とても惹きつけられる本でした。

きっと、栗城さんは実際に会えば、初見ではとても魅力的な人物だったのだろうな、と感じました。
生前の活動を私は全く知らなかったけれど、きっとテレビ映えもする、面白い人だったのでしょう。

しかしながら、目標や行動力に対して、実力は伴わず、ネットで叩かれ、結局命を失ってしまった。
悲しい物語でもありました。

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