第一章でお話しした『販売側の役割の理解』の次のお話です。
一章を読んでない方は、先に一章を読んでみてください。
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第二章、商品をよく知る(セールスポイント)
何かを販売するときは何を考えて販売していますか?
商品の説明をして販売しようとしていませんか?
大切なのは『この商品のどこがお客様に適した商品か』です。
以前の記事で、『お客様の基準』で販売するとお話ししました。
●販売している物の品質が、お客様の持っている物の品質を超えれば『買う』と、
これは半分正解、半分不正解です。
なぜなら、品質とニーズは別物だから。
高級車のレクサスを乗っている人に、普通自動車のプリウスいかがですか?
(気軽に乗れる車も欲しいなぁ、日ごろ燃費が気になるからほしいなぁ、プリウスの見た目が好きなんだよなぁ・・など。)
買う人は買います。品質とニーズは別物だから・・・。
品質も大事ですが、ニーズを知ることが大切です。
ニーズを知ったうえで、この商品のセールスポイントは何なのかを的確に掲示しなければいけません。
商品のセールスポイント
Tシャツを例として挙げていきましょう。
メーカー①のTシャツ
スペック:・単価¥5000~
・素材の品質にこだわっている
・デザインにこだわっている、デザインプリントあり
・ハイブランドとして有名
メーカー②のTシャツ
スペック:・単価¥800~¥2000
・若干生地が薄い
・無地、一般的な形
・大衆向けのどこにでもあるブランド
この2つのそれぞれのセールスポイントをあげていくと
メーカー①のTシャツ
・身に着けているだけでワンランク上の高級感
・生地がしっかりしているので長持ち
・ブランドが強いので古着屋で売れる
・おしゃれ
・店員さんにコーディネートしてもらえるかも
など・・・
メーカー②のTシャツ
・長くは使えないが、買い変えやすい
・無地なので他のアイテムの邪魔をしない(大人っぽい)
・見た目を気にしない人にとってはコストがかからないのが魅力
・どこでも買える、買うのに苦労しない。
こう見てみるとターゲットが違うだけで、売れそうなポイントは多くあります。
既存する2つで比べるととても分かりやすいです。
商品側から見たのセールスポイントは理解できたでしょうか?
では次は、お客様のニーズから見えてくる商品のセールスポイントです。
ニーズから見たセールスポイント
お客様が何かを買いにくる場合・・・・
例えば、服を買いにくる場合。
服が欲しくて買いに来るのは当たり前です。
ですが、なぜ服が欲しくなったかはお客様によって違います。
『なぜ=理由』 これがニーズになります。
どういうニーズでご来店しているか例をあげて見ていきましょう。
Aさん
普段使いの服が欲しい。
これはAさんのニーズ。
ですが、これだけだと曖昧過ぎて選びきれない。
服のお店なら、服を着てる時点で情報がもうありますよね。
Aさんの今の服装はカジュアル・ゆったり着ている・無地のものが多く・モノトーン配色・そんなにハイブランドは持っていなそう。
👆これはニーズを知る情報になります。
『いつもカジュアル目ですか?』など確定させるために聞いてもいいですね。
これでカジュアルなゆったりした普段着を探している・・とわかります。
手に取ってる商品から、Tシャツを探してるのかな?
ここまでの情報:Tシャツを探してる・無地・色は落ち着いたものが好きそう・そこまでブランドに強いこだわりはなさそう・ゆったりした普段着
では、この情報で何を勧めるかです。
今知っている情報に合うものを選んであげるのが無難になります。
今知っている情報の服に合わせられるものを選んであげるのもいいですね。
メーカー①と②で考えるならどっちが適切でしょうか?
答えは両方正解です。それぞれのメーカーの服のセールスポイントを理解していれば両方お勧めできます。
メーカー①を勧める場合
このメーカー①のTシャツはモノトーンのパンツと合わせるとアクセントになるデザインプリントが入っていておしゃれですし、生地がしっかりしているので他のTシャツよりずっと長く使えるのでオススメです。
メーカー②を勧める場合
このメーカー②のTシャツは無地なのでモノトーンの大人な雰囲気を崩さずさないですし、Tシャツは結構よれたり汚れたりしやすいですが、この価格ならすぐ新しいものにも買い替えられるのでオススメです。この価格なので色違いで2つ持ってもらって、着回ししてもらうのも有りですね。
このように、それぞれのセールスポイントとニーズを組み合わせていくことで、お客様にセールスポイントを伝えることができます。
さらに、『紹介したTシャツに合う』というセールスポイントを持つジャケットやパンツがあれば、購入が決まっているTシャツに組み合わせてオススメすることもできるので、商品のセールスポイントを理解することはとても重要になってきます。
商品のセールスポイントその2
市販のスタイリング剤とプロ用のスタイリング剤のなどで見ていきましょう。
簡単に言えば、一般用とプロ用の違いです。
どこでも買える安いものと、ここでしか買えない高いもの。
実際はプロ用のもの方が絶対にいいのに、なんで購買につながらないのか。
『一般用ので事足りていると思っている』からです。
明確にプロ用の物の良さを伝えられれば購買にはつながります。
どうやって伝えていけばいいか。
ここが結構難しいポイントです。
一番簡単なのは、実際に使って体感して、実感するです。
体感できないものに関しては、今使っている物の潜在的デメリットを顕在化させることで、よりよいものを引き立たせることができます。
※完全に否定をすると不愉快に感じる方もいるので、『〇〇という良いところもあるが〇〇というデメリットもあるよ』みたいに伝えるほうがいいです。
例①
一般用のスタイリング剤は安価で買えるし、セットした後の立ち上がりとか、操作性はとてもいいけど、時間たつとスタイリング力がすごい落ちるんですよね・・・。
例②
一般用のスタイリング剤はみんな使ってて、とても人気があっていいですよね。でも立ち上げやスタイリング力がちょっと足りないんですよね・・・。
など・・。
ここで販売したい商品のセールスポイントを伝えることで、潜在的に気にしていなかったデメリットが顕在化してより明確にセールスポイントを伝えられます。
他には・・・・
こんなセールスポイントを付け加えるテクニックもあります。
付加価値をつける。
商品にどんな付加価値をつけるかは販売員次第。
●Tシャツが安い分多く買えるので、新品を数多く着れます。新しいものを着てお出かけしたら気分は絶対いいですよね!
↳気分よくお出かけしたいから買う。日ごろの気分転換やストレス発散に役立つかも!
●ブランド物で少し高いですが、デートなどのココゾ!という時に着れるものが一着でもあれば絶対役に立ちますよ。
↳デートに行くためにこれが必要。デートが成功しやすくなるかも!
●この服限定で今しか置いてないですよ。これ着てると友達から絶対言われますよ!
↳販売の常套句ですが『今じゃないと買えない』という付加価値が付いています。さらにコレを着れば友達と遊んだ時に『限定のやつよく買えたね』って褒めてもらえるかも、という付加価値までついてきます。
(・・・・限定いいなぁ、そういうのめっちゃほしい(笑))
買うとどんな良いことが付いてくるかをわかりやすく説明できるようにしておくことがセールスポイントにおいて重要になってきます。
まとめ
●販売において商品のセールスポイントは人によって変わってくる。
●この商品はどんなニーズに対して強いのかを理解する。
●商品の特徴をしっかり理解したうえで、この方にはどの面がセールスポイントになるかを把握して販売に挑む。
●この商品を買ったことでどんないいこと(付加価値)が付いてくるかをイメージさせる。
きっと、お客様も反応が変わってくると思います。
次回は『ヒアリング(カウンセリング)』について書こうと思います。
お楽しみに!
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