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旅は道連れ、世は情け。
偶然出会った男性と、楽しく目的へ向かっていると・・・。
「こっちで合ってるのかな」
隣の男性がつぶやく。
手に持っている大会パンフレットで確認する。
「おそらく・・・合ってると思います。たぶん」
「そう? なら良かった」
お互いに小さくうなづきながら、再び歩き始める。
「やっぱり不安になりますよね」
「そうですね。。」
「僕、今回が初めてのトレイルランなんで。案内の人がいないことにびっくりしたんですよ」
通常のマラソン大会なら、必ず選手が走るコースに道を誘導する大会スタッフが立っている。
「ああ、そうだね」
「他の大会もそうなんですか?」
「うん。そうそう。トレイルは基本的に誰も立ってないよ」
やっぱり。。
「他にも大会に出場されたんですか?」
「うん。今年はこの辺でやってた38キロのトレイルランに出場したよ」
38キロ?!!
「すごいですね。38キロってもう、フルマラソンに近いですよ」
「そうだね。あの時は道に迷ってしまって結局リタイアしてしまったけど」
「そうなんですね。今年の何月ぐらいですか?」
「3月」
へぇ~。
3月の山かぁ・・・。
春を迎える前だから、もしかしたら、少し肌寒いぐらいの気候かもしれない。
「この辺は昔も走った事あるけど、やっぱり慣れない道は迷う事があるね」
どうやら道に迷うのは普通らしい。
「ですよね」
「まぁ、38キロのレースになると山を5つ、6つ越えるからね」
「5つ、6つですか!」
今回のレースは最短12キロのコース。69歳の男性が挑戦したのはその3倍。
やっぱり先人達から学ぶ事は多い。
「それだけ挑戦されるって事は普段から走られてるんですか?」
「ああ、走ってるよ。平日はだいたい7,8キロ。休日は15キロぐらい」
「やっぱりちゃんとされてますね」
「ちょっと走らないとリズム狂っちゃうからね」
「あ、分かります!」
走るのが当たり前になると、走らない事に違和感を感じてしまう。
これはランナーあるあるかもしれない。
「おっ!」
目の前に現れたのは、有馬の温泉街。
「やっぱり合ってたみたいですね!」
僕らは温泉街に足を踏み入れたのでした・・・。
追伸
マラソン大会のスタッフの方々。その多くは、ボランティアで構成されています。
走る事が好きな人。自分は走れないけど、人を応援したい人。
さまざまな人が集まって、大会を手伝うのが当たり前の環境。
これって素晴らしい事ですよね。
トレイルランのゴール地点。大会スタッフの方と話しましたが、
「僕、ボランティアで今日手伝いに来ていて。道の事はあまり分からないんで、すいません」
そうおっしゃっていました。
当日だけのボランティアの方を山の中に立たせる。
これは確かに危険なことかもしれません。
そんな環境を考えると、トレイルランで、道を誘導するスタッフがいないのもうなづけます。
「人のために力になりたい」
そう思って集まってくれる人達。
彼らには感謝しかありませんね。