本日も記事をご覧いただきありがとうございます。
ゴールした!!
やり遂げた!
で、終了しないのがトレイルラン。
「それでは、この先の公園でお預かりした荷物をお返ししますので、そちらへ向かってください。表彰式もありますのでー」
スタッフの方に軽く道を教えてもらい、下山してすぐの道路に出る。
ここからどう行けばいいのかな。
渡された大会パンフレットを見ながら、目的地に向かう方向を考える。
「おっと!」
声をのする方に目を向けると、
男性が盛大に転びそうになっている。
「大丈夫ですか!」
慌てて声をかける。
「ああ、すいません。大丈夫です」
彼が手に持っているのは、僕と同じパンフレット。
「トレイル参加されたんですね。僕も参加者ですよ」
「あ、そうなんですね!」
同じイベント参加者に出会うと安心する。
彼の格好は野球帽に白い髪。黒いシャツに紺の短パン。身体は細いが、腕や足など、走るのに必要な筋肉はしっかりとついている。
「公園に向かわれるんですか?」
「そうですね。荷物預けてるから取りに行かないと」
一緒だ!
「それなら一緒に行きましょうか!」
「いいですね。道が分からなくて、ちょっと困ってたんで」
「あ、僕もです(笑)」
有馬の道路に、大人の迷子が2人。
表彰式があるという公園に向かって、手さぐりで歩いていく。
「トレイルレースはよく出場されるんですか?」
気になったので質問してみる。
「ああ、34年前に参加したのを思い出して。去年の6月から再開したんですよ」
「34年?!! 失礼ですがおいくつですか?」
「69歳です」
ええ・・・すごい!!
69歳でトレイルランに挑んでいるのもすごい。
でも1番驚いたのは・・・。
「全然見えないですね!」
「ありがとうございます」
スポーツをしていると若々しくいられる。
そんな話を何回か聞いたことはあるが、トレイルランができるほど、若々しい人は初めて見た。
「去年って事は、68歳から再挑戦って事ですよね。すごい!」
「いやいや、34年前は足が速かったから。当時を思い出してね」
69歳ー34年 = 35歳
どうやら35歳まで、さまざまなスポーツに挑まれていた方らしい。
「しかも、去年って。僕も同じなんですよ!」
「そうなの?」
男性は驚いている。
「はい! 去年の6月からランニング始めて、ハーフマラソン、フルマラソン。挑戦したりとか、月間で300km走ったりとか」
「それはすごいね」
「だから、去年から共に頑張ってた人がいると思うと嬉しくなります」
「そうだね。楽しくなるよね!」
僕たち2人は会話をしながら目的へ向かったのでした。
追伸
69歳でも現役。
この男性の存在は、僕に勇気を与えてくれました。
僕が39歳の時。40歳を目の前にして、なぜランニングを始めたのか。
それは、祖父の思い出があったからです。
祖父は真面目な働き者で、いつも田んぼやぶどうのビニールハウスで、作物を育てていました。
そんな祖父に転機がおとずれたのは、65歳を過ぎた頃。
突然ビニールハウスで倒れた祖父は、脳卒中の後遺症で半身不随になりました。
右半身が動かず、利き手の右腕も動かない。
慣れない左半身を使いながら、食事や移動を行う事はもちろん、トイレも最初は大変でした。
祖母の熱心の介護と、自身の懸命なリハビリの成果もあり、祖父はある程度の生活は取り戻す事ができるようになりました。
そんな祖父の大変さを、幼い頃、間近で見ていた僕。
人間、誰でも身体が動かなくなる可能性はある。
そう思ったんですよね。
「もう年だから」
40歳を前にして、こういった言葉を使う人が、僕の周りに増えてきました。
自分はどうなのか。
そんな風になりたいのか。
そう自分に問いかけた時に、そんな自分になりたくなかったと気付いたのがキッカケです。
「若い頃、足が速かったから」
69歳の男性の意見も、僕と同じでした。
僕も、若い頃はさんざん筋トレに励んだ時期があったので、身体の可能性は知っています。
人間の身体は、年齢で急激に衰える事はほとんどありません。
「身体を使わないから衰える」
それだけです。
それを周りの仲間に教えてあげたかった。
これが僕の頑張る理由なんですよね。
「80歳まで今の肉体を維持するから!」
僕がいつも仲間に言っている言葉です。
69歳でも山の中を走れる筋力。
そして、大会への意欲を持っている男性。
やっぱり実際に頑張っている方のお話を聞くと、学ぶ事がたくさんありますよね。