前世の記憶とカルマ(3)

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昨日の続きです。

カルマを信じる人たちは次のようなことを言います。

「人はみな前世のカルマを背負っています。

前世で悪行を重ねた人は、次の世でその罰を受けるんです。

通り魔殺人の犠牲になったり、車にはねられたり。

地震なんかの災害に遭遇して死ぬ人と死なない人がいるのはそのせいです。

善人は間一髪で助かるし、前世が悪いことをした人は苦しみながら死ぬわけです。

前世は神による修業の場です。

神は人間たちを地上で自由に振舞わせ、その行いを監視しています。

他人を虐待した者は、次に生まれ変わると虐待側に回されます。

罪を悔い改めない限り何度生まれ変わってもひどい境遇のままです。

アメリカなどに見られる差別を受けるマイノリティも、前世で罪を重ねた人がああいう階層に生まれ変わるんですね。

前世の性格をそのまま引きずっている人も沢山います。だから犯罪の発生率も高いんです」

これは明らかに差別思想ですし、貧富の差を社会的不公正や政治が原因ではなく、人々の前世での行いのせいだと考えています。

また、身体障害者や社会的に虐げられている人にを見ても、「前世のカルマ」で済ませてしまうと、他人に対する同情心を失くすことになりかねません。

大体、たとえば事故で子供を失くした人は、それはその子供が前世で悪いことをしたからだと考えて納得できるのでしょうか。

本気でカルマを信じているのならば、身体に障害を持って生まれた子供に向かって、君は前世で悪いことをしたからそんな体に生まれたんだよと言えるのでしょうか。

要するにカルマとは人々に正しい行いとさせるために考えられた方便なのです(地獄、極楽も同じです)。

正しい行いをすべきであるとの考えかたには反対する理由はありませんが、何でもカルマで片付けると、それで納得してしまいます。

そのために、問題の真の原因を究明せず、対策も立てないままにしてしまう恐れがあるんですね(運命だから仕方がないとの考え方に似ています)。

今日まで、霊、臨死体験、カルマ等について長々と書いてきましたが、私はこれらすべてを否定しているわけではありません。

ただ、存在しているとの根拠が厳密な条件の下で検証されたことはないと言っているだけです。

私は自分の意見に固執するつもりはありません。もし、根拠が客観的に示されれば、認めるのにやぶさかではありません。

感情に走らず、論理的な反論があれば、ぜひお聞かせください。

では。

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