「自分には売りがない」と感じる人のための強み棚卸し法

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ビジネス・マーケティング
キャリアコンサルタント資格を取ったあと、意外と多くの人がここで止まります。

「自分には売りがない」「特別な実績もない」「人に選ばれるような強みが見当たらない」

でも、この悩みは、能力がないから生まれるというより、自分の経験を「強みの言葉」に変換できていないことから生まれる場合がほとんどです。

実際、JILPTの調査を見ると、キャリアコンサルタント登録者はかなり多様な職業生活経験を持っています。たとえば、部下・後輩の指導育成経験は81.3%、プロジェクトリーダーや管理職経験は61.8%、転職経験は62.5%、副業・サイドビジネス経験は22.6%、会社の倒産・合併経験は18.5%でした。しかも、「人の話を聞くこと」に自信がある人は92.3%にのぼっています。つまり、多くの人はすでに、支援の土台になる経験を持っているのです。

「売り」は、立派な肩書のことではありません

まず最初に、ここを外さないことが大事です。

「売り」という言葉を聞くと、

有名企業の人事経験何百件もの面談実績目立つ肩書分かりやすい専門資格

のようなものを思い浮かべる方が多いです。

けれど、キャリア支援で本当に伝わる“売り”は、それだけではありません。

むしろ大切なのは、

どんな現実を見てきたか?
どんな悩みをどのような方法で乗り越えてきたか?
どんな人の気持ちが分かるか?

です。
※上記の他に、「再現性はあるか?」「ニーズがあるか?」についての確認や検討することも大切です。

営業をしてきた人なら、断られる怖さが分かる。
管理職をしてきた人なら、部下育成のしんどさが分かる。
転職を経験してきた人なら、応募の不安や年齢の焦りが分かる。
介護や両立を経験してきた人なら、きれいごとでは済まない現実が分かる。

この「分かる」が、支援では強い価値になります。

強み棚卸しがうまくいかない人の共通点

「売りがない」と感じる人には、いくつか共通点があります。

一つ目は、職歴を職種名のまま見てしまうことです。

「営業でした」「事務でした」「現場職でした」で終わると、支援価値にはなりません。

二つ目は、当たり前にやってきたことを軽く見てしまうことです。

人の話を聞く、後輩を育てる、場を整える、相手を励ます。
こうしたことは、やっている本人には普通すぎて、価値だと思えません。

三つ目は、苦しかった経験を「マイナス」のまま置いてしまうことです。
でも実際には、失敗、遠回り、転職、破綻、挫折、両立の苦しさこそ、相談者の気持ちに寄り添う力につながります。

強み棚卸しは、「何をしてきたか」だけでは足りません

棚卸しというと、つい経歴を並べたくなります。でも、それだけではまだ弱いです。

強み棚卸しで本当に見るべきなのは、次の4つです。

〇何をしてきたか?
仕事、役割、趣味、副業、地域活動、ボランティア。ここはまず材料集めです。

〇その中で何に悩んだか?
ここが大事です。悩みは、理解の源になります。苦しかった経験ほど、同じ悩みを持つ人への共感力になります。

〇その中で自然にやっていた支援行動は何か?
教える、聞く、整理する、励ます、背中を押す、仕組みを作る。

自分では普通だと思っていても、これは支援力そのものです。

そして、

〇誰のどんな悩みに役立ちそうか?
最後に、経験を「相手」に結びつけます。
ここがつながると、ただの職歴が「売り」に変わります。

趣味や夢中になったことも、立派な強みの材料です

強み棚卸しというと、仕事経験だけに目が向きがちですが、それではもったいないです。

たとえば、(繰り返しになりますが)

長く続けてきた趣味
夢中になった活動
副業(複業)経験
地域活動
読書会や勉強会の運営
ペットとの暮らし
音楽や創作
ロープレ相手としての伴走

こうしたものも、十分に強みの材料になります。
※デビュー内容や確保できる時間数、場所などによっては、「職務経験」よりも「人生経験」に基づいたデビューの仕方を考えた方が、早くデビューできるケースもあります。

JILPT調査でも、ボランティア活動34.5%、副業・サイドビジネス経験22.6%、独立・開業17.2%と、仕事以外も含めた幅広い経験が確認されています。

つまり、強みは「会社の肩書の中」にだけあるのではなく、人生全体の中に散らばっているのです。

棚卸しで見つけたいのは「すごさ」ではなく「使いどころ」です

ここで勘違いしやすいのは、強みを探すときに「すごいもの」を探してしまうことです。

でも、実際に必要なのは、すごさより使いどころです。

たとえば、

「営業をしていました」よりも、「応募や転職活動で動けない人の不安に寄り添える」

「管理職でした」よりも、「部下育成や1on1で悩む人のしんどさが分かる」

「占いができます」よりも、「自己理解の入口をつくって、そこから働き方整理につなげられる」

「ロープレ相手ができます」よりも、「対人支援職の人が安心して練習できる場を提供できる」

こうなると、一気に伝わり方が変わります。

山ほどある経験を、一本の線にする

ファーストステージでまず取り組んでほしいこととして、第三者の力を借りることも含め、自己棚卸をしっかり行うこと重要です。そのうえでキャリアビジョンを仮設定し、交流会や勉強会に参加し、ロールモデルを見つけるなど行動することにより、「点が線」になってくる感覚が掴めて来ると思います。

強み棚卸しは、単なる振り返りではありません。
「自分は何者で、誰にどう役立てる人なのか?」を言葉にする作業です。

だから、経歴をきれいに並べることより、ばらばらに見える経験を一本の線にしていくことが大事です。

まとめ|「売りがない」のではなく、「まだ言葉になっていない」

「自分には売りがない」そう感じる人は多いです。

でも実際には、多くのキャリアコンサルタント登録者が、部下育成、管理職、転職、副業、倒産や合併、ボランティアなど、支援の土台になる多様な経験を持っています。しかも、人の話を聞くことに自信がある人は9割を超えています。

だから、本当の問題は「売りがないこと」ではありません。まだ自分の経験が、誰のどんな悩みに役立つかという言葉に変わっていないことです。

強み棚卸しでやるべきことは、立派な実績探しではなく、

経験を集めること
悩みを見つけること
自然にやってきた
支援行動を拾うこと
誰に役立つかを結びつけること

この4つです。

「自分の経験のどこを強みにすればいいか分からない」「趣味や副業経験まで含めて整理したい」「何者かを一言で言えるようになりたい」

そんな方は、まずは自己棚卸しから始めてみてください。売りは、作るというより、見つけて言葉にするものです。

一緒に頑張っていきましょう。
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