年齢が不利だと思い込んでしまう落とし穴

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ビジネス・マーケティング
「もう50代だから不利ではないか?」
「60代から始めても、求人では相手にされないのではないか?」
「若い人の方が、これからの時代は有利なのではないか?」

この不安は、とても自然です。
ただ、ここで一度立ち止まって考えたいことがあります。

それは、「年齢そのものが不利」なのではなく、「年齢を不利だと決めつけること」の方が、実は大きなブレーキになっているということです。

そもそも、キャリアコンサルタントの中心層は50代です

まず大前提として知っておきたいのは、キャリアコンサルタントの世界では、50代・60代は決して少数派ではないということです。

JILPTの調査では、年齢別構成は50代が40.5%で最も多く、次いで60代が24.0%、40代が23.0%でした。報告書では、「50代を中心に40代~60代の中高年齢者がキャリアコンサルタントの大多数を占めている」と整理されています。さらに、「ほぼ毎日活動している」のは50代・60代が中心であることも示されています。

また、15年ほどの経年比較でも、30~40代が大きく減少し、50代がピークとなり、60代以上が増加するなど、高齢化傾向が顕著とされています。現在、キャリアコンサルタントは50代が中心であり、60代以上の増加も著しいと報告されています。

つまり、
「50代だから遅い」
「60代だから場違い」
というより、そもそもこの資格を活かしている人の中心がミドルシニアなのです。

落とし穴1 「年齢が高い=不利」と一括りにしてしまう


年齢に不安を持つ人は多いのですが、その時に起こりやすいのが、年齢を一つのラベルでまとめてしまうことです。

たとえば、

50代だから不利
60代だから採用されない
若くないから難しい

といった考え方です。

でも実際には、年齢だけで物事が決まるわけではありません。
キャリアコンサルタントとして見られるのは、

どんな経験を積んできたか?
誰を支援したいのか?
どんな相談テーマに強みがあるか?
どのような形で活動したいのか?
※自己棚卸と言語化と市場のニーズの有無を考えることが重要です。

といったことの組み合わせです。

同じ50代でも、企業の人材育成経験がある人、営業や管理職経験がある人、再就職や介護との両立を自分で経験してきた人では、活かし方が全く違います。
年齢は単独で見るものではなく、経験とセットで価値になるものです。これは、報告書が50代以上の多様な社会人経験を肯定的に捉えていることとも一致します。

落とし穴2 「高齢化=悪いこと」と決めつけてしまう


調査報告では、キャリアコンサルタントの高齢化傾向が示されています。
これだけ読むと、「やはり高齢化は問題なのか」と受け止めたくなるかもしれません。

しかし同じ報告書では、別の見方も示されています。
それは、企業経験だけでなく、非営利団体、ボランティア、地域、家庭、子育て、介護まで含めた様々な領域で社会人経験を積んだ50代以上のキャリアコンサルタントが増えることは、必ずしも問題ではないという考え方です。

むしろ、多様な経験の蓄積に基づいた示唆やアドバイスが得られやすいと述べられています。さらに、傾聴・受容・共感といった基礎的なヒューマンスキルやコミュニケーションスキルも、年代が高い方が一般的に長けている可能性があると論じています。

つまり、年齢が上がること自体を、機械的にマイナスと見る必要はないのです。

にもかかわらず、「高齢化」という言葉だけを受け取って、「やはり自分は不利だ」と感じてしまう。ここに大きな落とし穴があります。
※昨日のZOOMミーティングは、シルバー人材センターの職員として働くには?これからのシルバー人材で求められる求人開拓とは?というテーマでのフリーディスカッションが盛り上がりました。

落とし穴3 「若い人の方が有利」と決めつけてしまう


一見すると、若い人の方がITに強く、柔軟で、これから経験も積めるので有利に思えるかもしれません。

たしかに、報告書では高齢化に伴うITスキル不足が課題として挙げられています。これは、年齢を重ねた側が無視してはいけない論点です。
⇒だからこそ必要に応じたリスキリング、生涯学習が大切です。

ただ一方で、同じ調査では、実務においては経験豊富なキャリアコンサルタントが重宝されることから、50代以上が活躍の中心になっており、反対に経験の浅い20代~40代の若手はなかなか実務に就くことが難しいとも記されています。

つまり、現実は単純ではありません。
若ければ有利、年齢が高ければ不利、という一方向の話ではないのです。

若い人には若い人の難しさがあり、ミドルシニアにはミドルシニアの難しさがあります。

その違いを見ずに、ただ「自分は年齢で不利だ」と思い込むと、必要以上に自分を小さく見積もってしまいます。

落とし穴4 「年齢」の問題を、本当は「設計」の問題なのにすり替えてしまう


これは非常に多いです。

本当は、

自分に合う活動領域が定まっていない
誰を支援したいかが曖昧
求人応募にするのか、複業型にするのかが整理できていない
自分の経験の見せ方が言語化できていない

という問題があるのに、それを全部まとめて
「年齢のせいだ」
と考えてしまうのです。

こうすると、一見原因が分かったようでいて、実は何も前に進みません。

なぜなら、年齢は変えられませんが、活動領域の選び方、見せ方、始め方の設計は変えられるからです。

因みに私の場合は、キャリアコンサルタントとして若年者支援からスタートし、その後、中小企業支援やミドルシニア支援へと領域を変えていきました。最初から「年齢に合ったテーマ」が完成していたのではなく、経験を積みながら活動領域を調整してきました。

年齢を問題にする前に、設計の問題として整理できることが多いのです。

落とし穴5 年齢が高いなら、すでに完成していなければいけない」と思ってしまう


これも苦しい思い込みです。

50代、60代になると、と感じる方がいますが...

「この年齢なら、もう十分な実績がないといけない」
 ⇒これから作りましょう!!
「今さら迷っているのは恥ずかしい」
 ⇒沢山冷や汗をかきましょう!
「若い人のようにこれから学びますとは言えない」
⇒自分でも学び、分からないことは聞きましょう!!

のようにマインドセットをし、PDCAを回すことが非常に重要です。

年齢を重ねていても、試行錯誤しながら進んでいけば良いのです。

「この年齢なら完成していなければ」という思い込みは、自分を必要以上に苦しめてしまいます。

落とし穴6 「年齢が高いからニーズがない」と決めつけてしまう


これも大きな誤解です。

たしかに、キャリアコンサルティングの認知度や周知の問題は、今後の課題として報告書でも指摘されています。つまり、「キャリアコンサルタント」や「キャリアコンサルティング」そのものが十分に知られていないという市場側の問題はあります。

しかしそれは、年齢が高い人にだけニーズがないという話ではありません。

むしろ、ミドルシニア当事者の悩みは非常に大きく、45~64歳層が総労働力人口の約42.7%を占めること、多くのミドルシニア人材がきめ細かなキャリア支援を十分に受けられていないと指摘されています。

つまり、ミドルシニア支援のニーズそのものは存在しているのに、「年齢が高い自分にはニーズがないはずだ」と先回りして決めつけてしまうと、必要な人に届く前に自分で止まってしまうのです。

では、年齢をどう捉えればよいのか?

私は、年齢はこう捉えるのが良いと思っています。

年齢は、武器にも課題にもなり得る。
でも、それをどう扱うかは自分次第。

たとえば、武器になりやすいのは、

長年の仕事経験
管理職や育成経験
人生後半のキャリアのリアリティ
介護、家族、生活設計といった現実理解
落ち着き、傾聴、共感力
夢中になった趣味

などです。

今まで培ってきた、時間やお金を投資してきた多様な社会人経験やヒューマンスキル、趣味での経験が強みになり得るのです。

一方で、課題になりやすいのは、

ITやオンライン対応への苦手意識
見せ方や市場ニーズの把握
「今さら」という思い込み
完成形でなければいけないという固定観念

です。これは、自分で意識して補えばよい領域です。

年齢を悲観する必要はありませんが、年齢を活かす工夫と、年齢由来の課題への対処は必要なのです。

まとめ|本当に不利なのは、年齢ではなく思い込みかもしれません


「年齢が不利だ」
そう思ってしまう気持ちは自然です。
(正しいやり方の理解と行動の仕方、行動の量が大切です。)

だからこそ大切なのは、「年齢が高いから無理」と決めつけることではなく、

どんな経験を強みに変えるか?
誰を支援するか?
どの入口から始めるか?
何を補えば前に進みやすいか?

を整理し、動きながら考える、動きながらブラッシュアップしていくすることです。

もし今、

「年齢が気になって応募や発信に踏み出せない」
「自分の経験がどう武器になるのか見えない」
「年齢を活かす形での始め方を整理したい」
「やってみたけど上手くいかないので、チャレンジをやめてしまった」

そんな方は、まずは現状整理と最初の一歩を踏み出すことから始めてみてください。

本当に不利なのは、年齢そのものではなく、年齢を理由に止まり続けてしまうことです。
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