「私なんかに相談したい人はいない?!」と思ってしまう理由

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ビジネス・マーケティング
キャリアコンサルタント資格を取った。
学びも続けている。

それでも、いざ活動を始めようとすると、心のどこかでこんな声が聞こえてくることはないでしょうか。

「私なんかに相談したい人はいないのではないか?」
「もっと実績のある人の方が選ばれるに決まっている?」
「自分にお金を払ってまで相談したい人なんているのだろうか?」

この気持ちは、とてもよく分かります。

しかも、こう感じてしまうのは、あなただけではありません。

JILPTの調査でも、キャリアコンサルティングに関連する活動をしていない理由として、

「周囲にキャリアコンサルティングの仕事(ニーズ)がない」34.7%、
「自分自身の専門的スキル・知識に自信がない」16.7%

が挙がっています。

つまり、「求められていないのでは」という感覚と「自分にはまだ足りないのでは?」という感覚は、多くの資格取得者が抱える共通の壁なのです。
※私はこれを「まだまだ病」と呼んでいます。

では、なぜ私たちは「私なんかに相談したい人はいない」と思ってしまうのでしょうか?

それは、あなたに価値がないからではありません

最初に、いちばん大事なことをお伝えします。

この不安は、あなたに価値がないから生まれるのではありません。
むしろ逆で、真面目で責任感があり、人の人生に関わる仕事を軽く考えていない人ほど、この不安を抱えやすいのです。

「相談を受ける以上、きちんと役に立てなければいけない」
「中途半端な状態で名乗ってはいけない」
「相手に失礼があってはいけない」

こう考えるのは、誠実さの表れでもあります。

ただ、その誠実さが強すぎると、今度は「十分な人でなければ、相談される資格がない」という思い込みに変わってしまいます。

理由1 「すごい人」と比べすぎている

「私なんかに相談したい人はいない」と感じる人の多くは、無意識に「すごい人」と自分を比べています。

たとえば、

長年の実務経験がある人
発信が上手な人
実績が何百件もある人
人事や採用の経験が豊富な人
セミナーも面談もどんどんこなしている人

そういう人を見ると、自分はまだまだだと感じてしまいます。

でも、相談者は必ずしも「いちばんすごい人」を探しているわけではありません。

多くの人は、

「この人なら話せそう」
「この人は自分の悩みを分かってくれそう」

という感覚で相談相手を選んでいるという事実もあります。

JILPT調査でも、相談場面で重視している技法として最も多かったのは、
「話をよく聴いて感情表現を促し、相談者の気持ちに寄り添う」38.7%
でした。

これはとても示唆的です。

相談でまず求められているのは、完璧な知識や華やかな実績よりも、「きちんと聴いてくれること」「気持ちに寄り添えること」なのです。

理由2 「誰からも選ばれなければいけない」と思っている

これも大きな理由です。

自信がない人ほど、

「もっと幅広く対応できないとだめだ」
「どんな相談にも答えられないとだめだ」

と考えがちです。

でも実際には、最初から全員に選ばれる必要はありません。
むしろ、「ある人には響く」状態の方がGoodで自然です。

たとえば、

50代・60代の働き方に悩む人
役職定年や早期退職後の方向性に悩む人
仕事と介護の両立で揺れている人
資格を取ったのに動けない対人支援職の人

このように、自分の経験に近いテーマ、自分が理解しやすい悩みを持つ人に対しては、言葉の届き方が変わってきます。

つまり、信頼される人になるために必要なのは、「誰にでも選ばれること」ではなく、「自分が役立てる相手を明確にすること」なのです

理由3 自分の経験を「当たり前」だと思っている

これは本当によくあります。

自分では当たり前だと思っている経験が、他の人にとっては大きな価値になることがあります。

たとえば、

長年の会社員経験
営業や管理職として人と関わってきた経験
転職、再就職、役職定年の経験
家族介護や仕事との両立の経験
失敗や遠回りをしてきた経験

こうしたものは、同じような悩みを持つ人にとって、非常に大きな安心材料になります。

それなのに、多くの人は
「こんなのはただの自分の人生で、支援の価値にはならない」
と考えてしまいます。

でも実際には、同じ景色を見てきた人の言葉ほど、相談者に届くことがあります。

相談者は、教科書的な正しさだけでなく、「この人は現実を分かっている」という感覚にも安心するからです。

理由4 「ニーズが見えていない」ことを、「ニーズがない」と誤解している

「相談したい人はいない」と思ってしまう背景には、ニーズの見えにくさもあります。

JILPT調査でも、活動していない理由の上位に「周囲にキャリアコンサルティングの仕事(ニーズ)がない」が入っていました。

これは確かに現実の一面ではありますが、本当にそうでしょうか?

ここで注意したいのは、自分の目の前にニーズが見えていないことと、世の中にニーズが存在しないことは違うということです。

たとえば、悩みそのものは存在していても、

キャリア相談という形で言語化されていない
相談できる相手がいると知られていない
自分の発信やプロフィールが届いていない
自分が誰向けの人か伝わっていない

というだけのこともあります。

つまり、
「相談したい人がいない」のではなく、
「必要な人に、自分の価値がまだ見えていない」
だけかもしれないのです。

理由5 最初から「商品として完成していないとだめ」と思っている
相談サービスを考え始めると、

「プロフィールも完璧でないと」
「サービス内容も整っていないと」
「実績もそろっていないと」

と考えてしまう人がいます。

もちろん、整えることは大事です。

ただ、最初から全部そろっている人はほとんどいませんし、お客様が求めているものも日々変化しています。

このことが示しているのは、相談される人になることも、仕事として形にすることも、最初から完成している必要はないということです。
整えながら、育てながら、届く形にしていけばよいのです。

理由6 「相談される価値」を、件数や肩書だけで判断している
これも見落としやすい点です。

相談される価値は、相談件数や有名な肩書だけで決まるわけではありません。

もちろん、経験は大切です。

でも、相談者にとってはそれ以上に、

この人は自分の話を受け止めてくれそうか?
現実的な視点を持っていそうか?
否定せずに整理してくれそうか?
今の自分に合う一歩を一緒に考えてくれそうか?

という点が重要です。

つまり、相談される価値とは、「すごさ」だけではなく、「安心して話せること」でもあるのです。

そして、この安心感は、ミドルシニア世代の落ち着きや人生経験から生まれることも少なくありません。

では、どうすればこの思い込みを抜けられるのか?

私は、「私なんかに相談したい人はいない」という思い込みを抜けるためには、次の3つが大切だと思っています。

1.「誰にでも」ではなく、「誰になら役立てるか?」を考える
全員に選ばれる必要はありません。
まずは、自分の経験が活きる相手、自分が理解しやすいテーマに絞ることです。

2.自分の経験を価値として言葉にする
当たり前だと思っている経験ほど、他の人には価値があります。
仕事経験、人生経験、葛藤や遠回りも含めて、支援価値として整理することが大切です。

3.小さくでも人に届く場を持つ
発信、勉強会、交流会、モニター相談など、誰かの反応を受け取れる場を持つと、頭の中だけの思い込みは少しずつ薄れていきます。
※実際、私もデビュー当時はボランティアや交流会、人脈づくりを通じて最初のドミノを倒し、その後の仕事につなげていきました。

まとめ|「私なんかに」は、事実ではなく思い込みかもしれません

「私なんかに相談したい人はいない」
そう思ってしまうのは自然です。

でも、その背景には、

すごい人と比べすぎている
誰からも選ばれなければと思っている
自分の経験を当たり前だと思っている
ニーズが見えないことを、ニーズがないと誤解している
最初から完成していないとだめだと思っている
相談される価値を件数や肩書だけで判断している

といったことが重なっている場合が多いのです。

だからこそ必要なのは、「自分は誰に、どんな形で役立てるのか?」
を整理することです。

相談者が求めているのは、完璧な人だけではありません。

自分の話をきちんと聴き、気持ちに寄り添い、現実的な一歩を一緒に考えてくれる人を求めている人もたくさんいます。

「自分の経験のどこが価値になるのか分からない」
「誰を対象にすればよいのか整理できない」
「一人で考えていると、どうしても自信が持てない」

そんな方は、まずは現状整理から始めてみてください。

「私なんかに」を、「この人なら話せそう」に変えていくことはできます。
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