あれから一カ月が経った。やばい、寝坊した。バスを2つ逃してしまった。途中忘れ物に気づいたからだ。一旦自宅に戻って確実に遅刻する時間のバスに乗る。バスを降りると少し早歩きで歩いて、いつもの踏切なんだけど…なんか変だな。閉じた踏切の中には自転車に乗ったおばあちゃんが、線路に間で立ち尽くしてた。反対側に人が2人、警報装置はとっくに鳴らしてくれているとは思うが万が一のことがあったら…。正直、戸惑った。シロキ君の言葉を思いだす。「最高の主人公になればいいよ」……最高の主人公、か。覚悟は決まった。まだ電車は来てない、最初にママチャリを引きずりだすことにした。おばあちゃんが手を離さなかったのでおばあちゃんが自転車に後ろからついてくる形となった。(よし、いいぞ。これなら両方踏切の外に出せる)。その1分後ついに電車は来た。やはり誰かが緊急ボタンを押してくれてたようで踏切の前で電車は一時停車した。「足がわるくて」おばちゃんはそう言った。「あんまり自転車は乗らない方がいいよ。でも無事でよかった」運命は決まってるのだろうか?遅刻しなかったらぼくがおばちゃんを助けることは出来なかったはずだ。遅刻して良かったと思った。おばちゃんは坂道を下って行った。ぼくは見届けてから病院に行った。