ゴミバケツを持ってきたヒロさんと喧嘩になりそうになった。師弟関係をどうするか訊かれたときに「考えさせてください」とゆきのとが言ったので師弟関係はもうどうでも良くなったらしい。ヒロさんはその時の怒りは10だといった。10段階評価で10だ。すごくかわいがってくれたから、かわいさ余って憎さ100倍にだったに違いない。ヒロさんはその日ゆきのとの部屋をいつものように見に来てくれた。「なんと言ってやればいいのか。わからんな」幻聴がどんどんひどくなってきてる。「こんなことなら親のこと(憎しみ)は解決はしないほうが良かったな。申し訳ない気持ちで一杯だ。そのうえで言う。この病棟で一番やばいのはゆきのとお前だ。さっきの出来事でおれは確信した。このままいけば最悪シロキ君みたいになる。今でも聞こえるか?」「うん、聞こえる」ヒロさんが大きく息を吐いた。ゆきのとの事を真剣に考えてくれるヒロさんをその師弟関係を解消してしまった。「ねえ、ヒロさん。ぼくとヒロさんが喧嘩したらどうなるかな?」「普通にやったら多分ゆきのとのが強い。普通にやったらな」念を押された。「オレは喧嘩やだからな。ただ言えることは、お互い無事では済まん」武闘派のヒロさんが褒めてくれている。少し嬉しかった。「また、やる機会があったらな、まあそれは冗談だけど。もう今日はゆっくり眠ることだ。おやすみ。良い夢を」幸いなことに消灯まであと少しだった。ぼくはどうしてここに来たのか考えてやめた。予想もつかなかった。理由はないが意味はあるのだろう。