50代の転職活動において、転職エージェントは神様でもカウンセラーでもない。
彼らは人材を企業に売り込んで報酬を得る、いわば「営業マン」だ。この当たり前の事実を頭に入れておかないと、「一生懸命相談に乗ってくれるはず」という甘えが、じわじわと足元をすくっていく。
私は今、転職サイトA・B・Cをフル活用して6回目の転職に挑んでいる最中だ。スカウトが来ても面接を辞退したり、担当者を交代させたり、書類選考で落とされたり。泥臭い試行錯誤を、正直に言えばいまも繰り返している。
転職活動を始めた当初、私はエージェントに対してどこか「味方」のような期待を持っていた。同じ方向を向いて一緒に戦ってくれる人間だと、なんとなく思っていたのだ。しかしそれは、都合のいい幻想だったと気づくのにそう時間はかからなかった。
彼らにとっての「ゴール」は、私の転職成功ではなく、成約だ。もちろんそれが悪いとは言わない。仕組みとしてそうなっているのだから、こちらがその前提で動けばいいだけの話だ。
そのなかで確信したことが一つある。エージェントとの付き合い方には、50代が絶対に外してはいけない「ルール」がある。
1.「相性が悪い」の判断基準は、あなたのキャリアを理解しているかどうかだ
私はBサイトとCサイトで、すでに一度ずつ担当者を交代してもらった。
なぜか?「私の現場経験の価値」が伝わらない担当者と過ごす時間が、いまの自分にとって最もコストの高い時間だからだ。
「50代なら、こういう求人くらいですね」と、年収も職務内容も微妙な案件をとりあえず放り込んでくる担当者がいる。彼らは、私の27年間の積み重ねを「言葉にする」ことに、ほとんど興味を持っていない。求人票と私のプロフィールを見比べて、なんとなく年齢と役職だけでマッチングしようとしているだけだ。※あくまで私だけの意見です・・・
そういう担当者と話していると、ある種の徒労感に包まれる。自分の経験を説明しても、相手の反応が薄い。こちらが言いたいことの半分も伝わっていない感覚が、会話の端々からにじみ出てくる。それでも「まあ、こういうものかな」と我慢して付き合い続けるのが、以前の私だった。
でも、それをやっている限り、何も変わらない。
担当者を変えてほしいと申し出るのは、あなたの権利だ。エージェントのサービスを使っているのはこちらであり、その担当者があなたのキャリアを正しく語れていないなら、変えればいい。気まずいとか、失礼かもとか、そういう遠慮はこの際必要ない。あなたのキャリアを商品として正しく語れない営業マンに、自分の人生を預ける道理はないのだから。この事実を以外と知らない方も多いのではないか?
ちなみに、交代後の担当者は明らかに違った。最初の会話で、私がこれまでやってきた「業務の仕組み化」の具体的な内容に食いついてきた。「それ、どういうふうに現場に落とし込んでいったんですか」という質問が自然に出てくる担当者と話す時間は、前の担当者とのそれとは、密度がまるで違う。
あなたは今、担当者に「理解されている」と感じているだろうか。そこから確認してみてほしい。
2. スカウトが来ても、受けない選択肢がある
Aサイトで届いた企業からのスカウト。プロフィールを見てくれたうえでの連絡だったから、最初は正直、少し嬉しかった。カジュアル面談まで進んで、担当者との話も悪くなかった。
それでも、最終的にこちらから辞退した。
相手が求めていることと、私が今まさに提供できること(体力的なこと、作業手段など)どうしてもズレを感じたからだ。相手が欲しいのは、既存の仕事を回せる人間だった。私がやりたいのは、まだ仕組みのないところに仕組みを作ることだ。その根本的なすれ違いに気づいた時点で、続ける意味はなかった。
「スカウトをもらったから受けなきゃ」という受け身の発想は、50代の転職では早めに捨てたほうがいい。スカウトは選ばれたわけじゃなく、「候補に入った」というだけの話だ。
面接は選ばれる場所ではなく、その企業を自分が選ぶかどうかを見極める「商談の場」だ。商談なら、こちらにも断る権利がある。違和感があるなら、長く引っ張らずにさっさと次へ行く。それが、50代という限りある時間を守る判断だと思っている。
時間を無駄に引き伸ばすことのコストを、私たちは若い頃よりずっとシビアに計算しなければならない。合わない商談を続けることは、合う商談に使えるはずの時間と体力を削っていることと同じだ。
あなたは今、乗り気じゃないのにズルズルと続けている選考がないだろうか。そこに使っているエネルギーを、本当に行きたい場所へ向けたほうがいい。
3. 結局、経歴書という「台本」が全てを決める
Cサイトで書類選考を2社受け、1社落選、1社選考中。
これもリアルな現実として書いておく。落ちることは普通にある。ただ、落選の通知を受けたとき、私がまず考えるのは「エージェントの力不足だったか」ではなく「台本(職務経歴書)に問題があったか」だ。
書類選考の合否は、エージェントの腕もあるが、それだけで決まるわけじゃない。「職務経歴書」という台本が、相手の抱えている課題に刺さっているかどうか、結局そこに尽きる。
どれだけ優秀なエージェントでも、弱い台本を熱く語ることはできない。逆に言えば、台本が強ければ、エージェントは自然と熱くなる。「この人、面白いな」と思わせる経歴書が一枚あるだけで、担当者の動き方が変わるのを私は実感している。
他人に作ってもらった経歴書では、その熱は生まれない。なぜなら、担当者が語る言葉があなた自身の言葉ではないからだ。
だから私は、AIを相手に面接の壁打ちを重ねながら、自分の経歴書を「現場のバグを直す提案書」へとアップデートし続けている。落ちるたびに、どこが刺さらなかったのかを考えて、書き直す。それを繰り返すことで、台本は少しずつ精度が上がっていく。
自分の言葉で書いた台本でなければ、商談の場では使えない。そして、台本は一度書いたら終わりじゃなく、何度でも書き直すものだ。
あなたの経歴書は、今の自分の言葉で書かれているだろうか。相手の課題に対して、何かを「提案」できているだろうか。
まとめ:エージェントは「使い倒す」くらいでちょうどいい
合わない担当者なら、さっさと変えればいい。
スカウトが来ても、違和感があるなら辞退すればいい。
書類で落ちたなら、台本である経歴書を書き直せばいい。
私たちは、誰かに選ばれるのをじっと待つだけの存在じゃない。数十年の経験を、必要としている場所に届けるための「商談」をしているんだ。それを忘れたとき、人はエージェントの都合に振り回されるだけの「素材」になってしまう。
エージェントからの連絡をただ待って腐るな。彼らが動かないなら、こちらから動かす。担当者が使えないなら、変える。台本が弱いなら、磨く。その図太さと諦めない執念だけが、50代の転職市場を生き抜く本当の武器になる。
転職活動は、受け身でいる限りいつまでも消耗するだけだ。主導権はこちらにある。そう腹を括った瞬間から、動き方が変わる。
私があなたの現場経験を、企業を動かす「武器」に翻訳します。 職務経歴書の壁打ち・ブラッシュアップはこちらから。
あなたの職務経歴書を「仕組み化」して翻訳します 現在50歳の私も今、転職活動中です!
最後までお読みいただき本当に感謝申し上げます。