雨の街

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コラム
昔、北陸に住んでいたことがあった。

雨が多くて、若干関西なまりがあった。

人情深い街だった。


とてもお世話になったのだけど、

気象病もちの私にとっては辛くて、

二度と住めない街だと感じた。


「長い」のことを「なげぇ」と発音して、

「そこにある、なげぇ箱取って。」

などと言っていた。


なかなか懐が深い街だった。



街を離れて、

社会人になった私はとても疲れていた。

(あの街に戻って、1か月ぐらい過ごしたい)

とずっと頭の中で考えていた。

夢に見ていた。

だけど、二泊三日以上は居ることは無かった。

戻れない街になってしまった。


雨の街は悲しかった。
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