写真は、ファブル〜殺さない殺し屋〜 南勝久さんの14巻の表紙から出展させていただきました。大好きな漫画です。この主人公のファブルを映画で演じていた岡田准一さんの主星が石門星なのは、意外でした。
岡田准一さんから「ファブルが漂わせるつかみどころのないマイペースな危険な香り」を感じなかったのは、石門星の親しみやすさや安心感が滲み出すぎたのかもしれません。
ファブルは、貫索星と龍高星がある人に演じてもらえた方が真実味がありそうだなと思うんですよ。まぁ、それは置いといて。
今回は、衝撃の祖父母と孫のLINE初対面の話。
京都の不動産屋にたまたまついてきていた娘・玉が、私と不動産屋とのやり取りで、祖父母の存在を知ってしまった時の娘の反応は意外にも大きかった。
「どういうこと?!おじいちゃん、死んじゃったって言ってたよね?ほんとは生きてるの?ねぇ、お母さん、お父さん、ほんとのことを話してよ!」
とよくあるドラマの如く、食いついてきた。
「いや〜(汗)まぁ、それは.....色々あった。(^^;).....後で話そう。」と誤魔化したものの....ついにカミングアウトとなったのだった。
理由を聞いた玉ちゃんは、
「そうだったんだね、ドラマチック〜!
パパとママ、情熱的な行動力ぅ!」
と意外にも前向きに捉えてくれた。
「パパとママは愛しあってたんだね!」
と天恍星の中で情熱的な恋人の冒険物語が(勝手に)展開されている。
(いや、全然違うんですけど。....なりいきっていうかね、ひくにひけなくなったちゅうかね)
若かったですからねぇ...はい。
そしてピカチュウも、最身強ガチガチの車騎星ですから、「俺を止めれるもんなら、止めてみろ!」みたいな勢いありました。
私自身も非常にポリシーに頑固ですんで。w
玉ちゃんは、あっけらかんと
「ま、パパたちとおじいちゃまたちとは色々あったあっただろうけど、それはそれよね。私とおじいちゃまたちの関係とは全く別だから、私は、おじいちゃまに会いたい。だって肉親にあったことないんだもん」
と切り替えもあっさりしたものでした。
ん〜〜〜〜〜
しかし、自分としては諸手を挙げて賛成というわけにもいかず、対面にはずっと渋っていたのであった。
というのも、先日京都の家の方に父から「子供たちに見せてあげたら?喜ぶぞ〜」と、送られてきた私の20代の振袖の写真が。
ヒェ〜、誰これ?!
どこの任侠ものドラマ!!!
目つき悪すぎるぅぅぅ〜〜〜
という改めて見るとかなり衝撃的な、自分が荒れていた頃の写真で。
ヤンキー真っ盛りに見える成人式の写真。
この黒歴史を祖父母によって、子供たちにバラされたくない...
父にとっては、もはやなんとも思わない自分の子供の写真だろうが、私からすると、子供たちには見せたくない過去がバラされたことによって、今後の親の対面が保てなくなるんじゃないかという恐れがあったわけよ....
昔は、髪が黄色だけでなく、赤い時もあった。
今、素直に育っている、我が子に自分を真似してもらっては困る。
ピカチュウとは赤い髪の時に出会ったので今更なのだが、今となっては隠したい黒歴史の数々に身悶えする。
そんな思いをよそに、祖父母の顔を見てみたいと願う子供たちと、孫と会いたいという私の父と母の願いは募り、ある晩、玉が音声メッセージで、
「I would like to get your photos, because I wanna know your faces, grandpa and grandma !」と送信したのを皮切りに、
ついにLINE動画電話がかかってきた。
「たまちゃ〜ん、ようちゃ〜ん、おじいちゃんです〜!!」
ヒェ〜、今かよ!!!
こうして、いきなり画面に登場した父は、かなりヤバいマスクをかぶっていた。そう、このブログの扉の写真のように、要するにファブルが闇の仕事をする時に被るような目出し帽である。
(うぁ、おっさん、こんなやばいフェイスマスクどっから手に入れたんだ〜〜〜〜!!)
真っ青になる私。
子供たちは二人とも、目が点に。固まっている。
側で、私の母が、ほほほほほ.....といつもの女優・三田佳子な笑いで場違いに眺めているのが映っている。
「.....お父さん、これ、やばいよ、これじゃ、強盗だよ....」
と慌てまくる私に構わず、父は相変わらずのマイペースで、
「最近は髪の毛が薄くなったので、寒くてこちらが必要なので〜す!」と構わずふざけている。
(うへ〜絶対、今、子供たち、父を変態だと思ってる!!!
私の出自がやばくなってる!!)
玉は果敢にも、「....寒ければ、普通にhatを深く被ればいいと思うんですけど。」とマスクマンにツッコミを入れる。
「ワタクシ、自転車によく乗るので、風で飛んでしまうんですよ〜」とさらにすっとぼける父。
「なら、ゴムをhatにつけてください。小学生も飛ばされないように黄色い帽子にはゴムをつけていますよ。おじいちゃま。」
「ゴムは苦しいのでつけませ〜ん!」
あああ〜
そうだ、この人こういう癖があるんだったよ、忘れてたよ!!!
と頭を抱え、内心焦る私をよそに、父はマイペースにも
「はい、それでは、お待たせしました。お二人に、今からおじいちゃまの顔を披露いたします。じゃじゃ〜ん!!!」
とマスクを剥いて見せた。
「はい、私はこんな顔をしていま〜す!!」
わぁーと声を上げる孫たち。
子供の理性がまだ発達していない年齢でよかった。
「お父さん、やばいって、それ。いかにもじゃん!ドラマに出てくる強盗が被ってるやつでしょ。どこでそんなの手に入れたの〜?!」と私は焦って、呑気に笑ってる父に食いつく。
両親が日頃、どんな日常を送っているのか、超不安になった。
おそらく真面目な東京じゃ許されない冗談だ。
こんな強盗マスク、被ってるところは愚か、購入してるところを見られるだけで、通報されかねないやばい代物。
大体どこに売ってるんだ、そんなもの、そしてなんのためにィ??!!!
「ドンキホーテで買ったの?!ちょっと、ちょっと!手に入れただけで、店員や警察がなんかやらかすんじゃないかって疑われるような代物でしょ〜〜!!買うだけでヤバいって〜」
(※ドンキホーテ=関東の安売りの殿堂。安さ爆発だが、変なものもいっぱい売ってる。)
子供たちは、ゲラゲラ笑い転げている。
ああ、もう親の威信は消えたな.....とガックリくる私を横目に、祖父母と孫は大きな盛り上がり。スキー大会から帰ってきた陽ちゃんは疲労のあまり寝る直前だったが、父のおかげでエキサイトして、その後はもはや眠れなかった。
そう...父は、関東出身だけど、笑いのセンスはこのようにひたすら明るい関西系なのである。
教師とか弁護士とか議員とか、一般的に堅い仕事の人は、仕事を外れると羽目を外しすぎるとはいうが、日常が非常時なめちゃめちゃ堅い仕事をやってたため、その反動でなんか壊れちゃったのだろうか。
父は昔から笑いを仕込むのに、コストを厭わない人で、子供の頃からどこで買ったのか、ブーブークッションや、カトちゃんがかけているような髭つき伊達メガネやら、笑いのグッズがいつも家にあった。
そして、メキシコに行った部下に頼んだという、一体いつ被るんだよ、っていうような、メキシカンハットや、アナコンダのように毒々しい原色のラグやら、インドネシアに出張に行けば、ヒンズー教徒でもないのに、女神の仏像とかを無駄に買い込んできたりする一面があった。
ヤバいよ、完全に遺伝してる....。
チャイナ服や狩衣はじめ、Jemmyのテイストは、この親父から受け継がれたものだったのだということを、改めて痛感するのであった。
めちゃくちゃイタイわ......
かつて、親父と合わなくなったのは、もしかするとキャラの食い合いをするからだったのかもしれない。自分オリジナル、だと確信し、20年でようやくキャラが立ったと思ったのは甘かったのだな....うぅ、負けたぜ、親父...
こんな父と一緒にいることを呑気に面白がっていられるのは、母の主星が龍高星だからに他ならない。
龍高星は、変人に対して許容値が相当高いのである。w
いや、変人だから、父に惹かれてしまったのかもしれない。
龍高星の配偶者は、本人のみならず、変人率が高い。
そして孫の玉も龍高星があるので、この祖父にはめちゃめちゃ興味を持ったようだった。しばらく画面越しに英語と日本語で、初登場の祖父をつっこんでイジってバカうけしていた。
一方、陽ちゃんは玉堂星しかないので、確かにおじいちゃまは面白いと思ったけど、おばあちゃまの方が付き合うには安全牌だと思ったようだった。
(いやいや、この安全牌も安全性に置いてはどうだか...っていう、曲者なんだけどな。)
しかし、父よ、初登場がなぜ、ファブル......
普通、ファーストインプレッションに気を使わないか?
ましてや、感動の孫との初対面で....。
私はすっかり頭を抱えてしまった。
会わせてよかったのか、悪かったのか、わからない。
後期高齢者のかなり後期いってても、人間一生、変わらないものがある。
それは、笑いのセンスだった。
「アハハ、お母さんが言ってたように、確かにパパとおじいちゃまは、オポジットだね!!」
と玉は通話が終わった後も、大喜びで、「おじいちゃまのマスク姿を思い出すたびに、私のセンシティブな悲しみが吹き飛ぶわ。」
「おじいちゃまは、シリーなことが好きだと言ってたお母さんの言葉の意味がわかった。」
「なんにせよ、衝撃すぎて、私、もう一生忘れられないわ...」
と何度も呟いていたのだった。
そう、このブログでは、父についてはいいことしか思い出さずに、あえて書かないことにしようと決めていたのだが、これまで私が隠していたのは、実の父の笑いへのこだわりとネガティブを笑いでひっくり返せという関西系気質なのである。w(ただし、父は関西人ではない。)
私が西側をホームと感じる土台には、育つ上で父の作り上げた人情と笑いの環境があったことは言うまでもない。
「ねぇねぇ!お母さんが子供の時も、おじいちゃまはプランク(いたずら)をたくさん仕掛けてたんでしょ?今度リアルであった時は、おじいちゃまから仕掛けを教わって、パパに早速仕掛けてみようっと。♪ウフフ.....」
と玉はウキウキだった。
ヒェ〜笑い事じゃないよ。
元自衛隊員の仕掛けるトラップなので、父の教えるプランクは巧妙だ。w
それによって被害を受けるのは、ピカチュウと相場が決まっている。
うちの子供たちが、どうかアホな祖父に影響されて、アホな道へ迷い込まないように今は、願うばかりである。