これは普通の労働者が突然の不当解雇を理由に弁護士に依頼せずに労働審判を起こした経験をまとめたブログです。
労働審判の申立書を裁判所に提出するとほぼ100%の確率で会社側は弁護士を立てて来ます。
会社側に弁護士が立つと、労働者(申立人)が提出した申立書に対して会社側(相手方)の主張や反論が書かれた答弁書が送られて来ます。
労働者側に弁護士が付いていない場合は、会社側(相手方)の弁護士からレターパック等で直接送られてくるので留守で受け取れない場合は早めに受け取る事をオススメします。
ウソだらけの答弁書が届く
個人的に調べた結果ですが、不当解雇の答弁書には事実とは思えない嘘や出鱈目が多く記載されて来ることも珍しくないようです。
今回の労働審判の時には、甲(申立人の仮名)の元にもウソだらけの答弁書が送られて来ました。
ウソの答弁書を冷静に対処する
今回は、ウソだらけの答弁書が届いた時でも冷静に対処できるように説明します。
会社側からウソだらけの答弁書が届いても冷静に対処する方法
① 嘘だらけの答弁書が届いても焦らず内容をしっかりと読む
➡ 答弁書の内容を読まない事には反論文も反省文も書けません。
⓶ 2度3度としっかり読み、反論出来る部分は反論文としてまとめる
➡ 明らかに嘘と分かる内容については「証拠の信ぴょう性が薄い」「事実はない」とハッキリと主張出来るように反論文にまとめる。
③ 相手方が提出して来た証拠書類により事実が立証されているか確認する
➡答弁書と一緒に証拠書類も送られて来ます。相手方が主張している嘘に対しての証拠が提出されているか確認してください。証拠がなければいくら主張をしても意味が無いからです。
④ 証拠書類で明らかに立証されている部分は潔く認め反省文としてまとめる
➡相手方が提出してきた証拠で労働者(申立人)の事実が立証されている場合は、潔く認め反省文としてまとめ裁判所に提出します。
これは、自分が悪い事をした時にはしっかりと反省出来る人間であると裁判所にアピールするためです。そのため心証形成で大きく変わります。
反省文を書く場合、なぜ、そういう行動を取ったかなど理由も書くと良いと思います。
⑤ 証拠書類もなかったり、証拠の信ぴょう性が薄い場合は否認する
➡相手方も少しでも有利にするため嘘の答弁書で主張して来ますが、嘘なら証拠もないので会社側の心証は悪くなります。
まとめ
会社側がウソだらけの答弁書を提出してきても裁判所に立証出来なければ何の意味もありません。
事実と異なることや立証出来ない内容が書かれていても焦る必要はありません。
反論文を提出する場合
今回、申立人の甲(仮名)は、会社側(相手方)から届いた答弁書に対して反論文を提出しましたが反論文の提出は必須ではないと思います。なぜなら、殆どの場合は答弁書が申立人の手元に届くのは裁判所に出頭する期日の直前のためです。
そのため、出頭期日までに日数があれば提出して間に合わなければ当日裁判所に持参して下さい。
反論文を提出するメリット
労働審判を弁護士に依頼せず労働者だけで戦う場合、緊張して言いたいことも言えなかったり言い忘れてしまうことも出て来ます。そのため、前もって主張したいことや答弁書に対しての反論を書面にまとめ裁判所に提出しておくことで申立人が主張したいことや反論を事前に審判官に伝えることが出来ます。また、会社側に再反論をさせないといったメリットがあります。
その結果、早期の解決へと繋がります。
反論文を提出するデメリット
反論文を提出しても、その反論に対して裁判所に立証出来るほどの証拠がないと裁判所に対して悪い印象を与え心証形成にも不利になります。
反論文を提出する場合は、これらを立証できる証拠集めが必須です。
ウソの答弁書を論破する
今回の労働審判では、労働者が提出した「申立書」に対して、会社側から「ウソが書かれた答弁書」が送られてきました。
答弁書に書かれた代表的な「ウソ」とは
「不知(しらず)」「否認(ひにん)」と書かれた答弁書です。
念のため説明すると「不知」は、事実を知らない。「否認」は、事実とは認めない。の意味があります。
今回の労働審判では、申立人(労働者)が提出している証拠書類がありながら相手方(会社側)は「不知」「否認」という言葉で主張して来ました。
ハラスメントの否認はもちろんながら、賃金未払いや労働災害のこと全てを「不知」または「否認」。
反対に「認める」部分は、申立人を「雇用していたこと」と「解雇したこと」のみでした。
「不知」「否認」と主張して来た考えられる理由は
① 申立人が提出した証拠の信憑性が薄いと思われた可能性。
例えば、
休業補償が未払で、会社側に「是正勧告」が下された事実があっても、申立人は「是正勧告」が下った証拠までは立証出来ないと思われた。
② 弁護士を立てないで一人で申立てを行った事による見下しの可能性。
例えば、
法律の事を何も知らないド素人が法的知識が豊富な弁護士と戦って勝てる訳がないと思われた。
③ もともと相手方の弁護士によるやっつけ仕事の可能性。
明らかに、会社側の不当が認められ不利なのは分かっていながら仕方なく弁護を受けたため。
①と②の理由なら保有個人情報の開示請求をして「ウソ」を論破
申立人が前もって提出した証拠の信憑性が薄いなら少しでも信憑性を高める証拠を提出すれば済むことです。
そこで、思い立ったのは「保有個人情報開示請求」です。
今回は、相手方(会社側)の弁護士の都合で直前になって労働審判の初回の期日が40日以上延期されました。
延期されましたが、幸いにも相手方の弁護士からは早めに答弁書を受け取ることも出来、じっくりと不足分の準備を進める事が出来ました。
そのおかげで労働局に「保有個人情報開示請求」を行い、新たな証拠を入手。
下が「保有個人情報開示請求」を行って入手した「調査結果復命書」の一部です。
「調査結果復命書」とは、労働基準監督署の調査官が調査の結果を文書にまとめ、労働基準監督署長に報告するもの。
これは申立人が「新型コロナウイルスに感染」し、業務中に感染したことを判断するための「調査結果復命書」ですが「賃金未払い」での「是正勧告書」も出来ました。
これら「調査結果復命書」を他の証拠書類と合わせて提出することで、二重で立証が出来るようになり信憑性が濃くなります。
ここでの説明は、一般労働者が弁護士に依頼せずに労働審判を起こした成功談で効果を約束できるものではありません。
ここでの説明は、一般労働者が弁護士に依頼せずに労働審判を起こした成功談で効果を約束できるものではありません。