校正・校閲のどこが大変? 楽しい?

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コラム
こんにちは。校正・校閲のサービスを出品中のみねパセリです。

「世界は誰かの仕事でできている」というCMがありましたよね。世界の労働人口は推計約37億人らしいので、自分の仕事の37億倍の仕事を他の誰かがやってくれているわけです。
そう考えると、ありがたいし尊敬の念がおこるとともに、我々はほとんどの仕事について知らないということに気づきます。全ての仕事には、やっている人にしか分からない苦労や魅力があるはず。

というわけで、私が感じている校正・校閲のしんどさややりがいをご紹介します。


校正・校閲の大変なところ

プレッシャーが大きい
 校正・校閲は文章作成の「最後の砦」。ミスの見落としは許されません。
 校正者には文責はありませんし、完璧な人間などいないことも分かっています。でも、ミスをなくすのが校正者の存在意義。だから血眼で原稿に向き合いますし、見落としがあったらションボリです。

〆切は絶対!
 原稿やレイアウトができてからが校正・校閲のスタートですが、いろんな事情でスケジュールが遅れることがあります。
 普通は印刷入稿日・情報リリース日など最後の期限が決まっているので、原稿が遅れると後の工程にしわ寄せが来ます。きちんと読むには時間が必要なのに〆切は固定。作業中は精度とスピードがせめぎ合います。
 「時間ないからすぐ返して!」と焦っている編集者を見ると、「いやいや、だったら早く原稿渡してよ…」と思うこともあります、正直(笑) もちろん黙って最善を尽くしますけど。プロだし、大人だし! 

集中するから疲れる
 すごく集中して原稿を読みます。その「集中」は、面白い小説に引き込まれるとか、内容を頭に入れながら参考書を読むのとは異なります。
 一字一句追いつつ、レイアウトに気を配りつつ、言葉や文章同士の関係も確認しつつ、全体の論理も把握しつつ、辞書やネットを調べつつ……とやっていると、MPが削られる感じというか、脳が疲弊する感じがします。

なんか体に悪そう
 ずっと座りっぱなしだし、「キリの良いところまで読んじゃお」と思ってたらお昼を食べ損ねたり深夜になったり、なんてこともあります。
 また、ただでさえ細かいものをじっと見るのに、最近はパソコン画面での校正も多いので、目にも負担がかかりそう。頑張るにしても健康第一ですね。

字を間違うと恥ずかしい
 私は仕事以外の場面では文章が多少変でもスルーしますし、漢字も書き間違えます。仕事とプライベートは別なので。
 とはいえ、校正者が字を間違ったり変な文章を書いたりしたら、やっぱり「ん?」と思いませんか? 自意識過剰かも知れませんが、気になります。
 校正関連のサービスを出品されている方は、真っ先に自分のプロフィールとサービスページを校正する方が良いですよ!


校正・校閲の楽しいところ

知識が広がる
 知識や教養が深まるのって、独特の快感がありますよね。
 依頼されなければ、自分では手を出さなかったであろう分野を知ることができるのは良いことです。理解が難しかったり、調査が必要だったりという苦労もありますが、そうした仕事を通して新しい世界に触れることができます。そこで知ったことが別の校正に生きることもありますし。

形に残る
 校正者の名前が掲載されるケースはめったにないので、私の仕事は世間には知られませんが、それでいいんです。
 関わった文章が出版なりウェブ掲載なりで形になると、作品が完成したという感じがして嬉しいです。しっかり読むと愛着のようなものも湧きますし。反響があったり、読者が感動してくれたりした時には、特に満足感があります。

最初の読者になれる
 まだ著者(とその他少数)しか知らない原稿を、誰より早く読ませていただけるのは校正者の特権です。文章はまだ荒削りですし、守秘義務ゆえに他人に内容を話すこともできませんが、ちょっと特別な感じがします。

向いていると思う
 自己評価ですが、私は、自分の性格や仕事のやり方が校正・校閲には合っていると思います。大変なことはあるけど耐え難い苦痛だとは感じないし、結果を見た人に「やめちまえ!」と言われたこともないし。
 本当の適性なんて誰にも分かりませんが、少なくとも仕事と相性が悪くはないのは幸運です。

感謝される
 他人が苦心惨憺して書き上げた文章の揚げ足を取り、これじゃ分かりにくいだのここがおかしいだの口出ししまくって、そのくせ最終的な責任は取らない。考え方によっては、校正・校閲は嫌な仕事です。
 にもかかわらず、お客様や担当者が結果をしっかり受け取って、「自分では気付かなかった、ありがとう」「頼りになる」などと言って下さった日にはもう、本当に頑張って良かったなあと思います。
 こういうのはきっと、どんな仕事でも共通のやりがいですよね。


以上が、校正・校閲についての一個人の考えですが、私の知らない他のお仕事の楽しさや大変さについても聞いてみたいですね。

こういう感じの関わり方で、以下のサービスを出品中です。ぜひご検討ください。

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