はじめに
「数学(算数)の宿題は全部正解でした。」
保護者の方からこのようなご報告をいただくと、とてもうれしく思います。
しかし私は、「正解だから大丈夫ですね。」とはあまり言いません。
もちろん正解できたことは素晴らしいことです。
ですが、本当に理解できているかどうかは、それだけでは判断できないからです。
今回は、私が「答えが合っていてもそこで終わりにしない理由」をお話しします。
正解と理解は必ずしも同じではありません
例えば数学・算数の宿題を完璧に解いてきた生徒でも、
授業で
「どうやって考えたの?」
と聞くと、説明できないことがあります。
また、
「同じような問題をもう一度解いてみよう。」
とお願いすると、今度は途中で手が止まってしまうこともあります。
このような場合、正解していても本当に定着しているとは言えません。
私がチェックしているのは答えだけではありません
私は数学・算数の宿題を見るとき、○か×かだけを確認しているわけではありません。
例えば、
・途中式は適切に書けているか。
・図や表を使った方がよい問題で、きちんと整理できているか。
・どのような考え方で解いたのか。
・本当に理解しているのか、それとも手順だけ覚えているのか。
このような点まで確認しています。
必要があれば、
「どうやって解いたの?」
「なぜその式になるの?」
と質問することもあります。
解き方が合っているかも大切です
私はもう一つ、とても大切にしていることがあります。
それは、
もっと効率よく解ける方法がないかを一緒に考えることです。
答えが合っていても、
時間のかかる解き方やミスしやすい解き方をしていることがあります。
例えば、
割り算の筆算で計算している問題でも、分数に直して約分した方が圧倒的に速く解けることがあります。
角度の問題でも、何本もの補助線を引いて遠回りに解いている生徒に対して、
もっとシンプルな考え方を紹介することがあります。
また、円周率3.14の計算でも、
それぞれを別々に計算するのではなく、
3.14をまとめて最後に1回だけ計算した方が速く、ミスも減ります。
このように、
「正解できること」と「効率よく解けること」は別です。
私は、
より速く、より正確に解ける方法も一緒に身につけてほしいと思っています。
宿題は提出して終わりではありません
私の指導では、宿題は提出したら終わりではありません。
提出された宿題を見て、もしミスがあれば、
・どこで間違えたのか。
・なぜ間違えたのか。
・どうすれば次は防げるのか。
まで一緒に考えます。
そして必要であれば、同じ内容を授業でもう一度扱います。
「復習してください。」
だけで終わらせるのではなく、
できるようになるところまで一緒に取り組むことを大切にしています。
本当に目指しているのは「一人で解けること」
私が目指しているのは、その日の授業で正解することではありません。
テスト本番で、先生がいなくても、自分一人で正しく解けることです。
そのためには、
答えが合ったことだけで満足するのではなく、
理解の深さや解き方まで確認することが大切だと考えています。
まとめ
私は、答えが合っていればそれで終わり、とは考えていません。
本当に理解できているのか。
もっと効率よく解ける方法はないのか。
同じミスを防ぐにはどうすればよいのか。
そこまで確認して初めて、本当の意味で力が身につくと考えています。
正解を増やすことはもちろん大切です。
しかしそれ以上に、
「次も自分の力で正解できる状態」を目指すことを、私は何より大切にしています。