「算数・数学は丸暗記では成績は伸びない」と私が考える理由

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はじめに


「この公式を覚えれば解けます。」

学校や塾でも、このように教わる場面は少なくありません。
もちろん、公式を覚えることは大切です。

しかし私は、「公式だけを丸暗記する勉強には限界がある」と考えています。

20年以上個別指導を続けてきましたが、成績が伸びる生徒と伸び悩む生徒を見ていると、その違いは「暗記力」ではありません。

「なぜその解き方になるのか。」

そこまで理解できているかどうかです。

今回は、私が丸暗記だけに頼らない授業を大切にしている理由をお話しします。

丸暗記は「少し形が変わる」と止まってしまう


以前、ある生徒が宿題をほぼ完璧に解いてきたことがありました。

ところが授業で、

「では、この問題をもう一度解いてみよう。」

とお願いすると、途中で手が止まってしまいました。

話を聞いてみると、

「ネットに載っていた解き方をそのまま真似しました。」

とのことでした。

つまり答えは出せていたものの、
なぜその手順になるのかは理解できていなかったのです。

これは決して珍しいことではありません。
丸暗記だけで解いていると、問題の数字や形が少し変わっただけで対応できなくなってしまいます。

私は「公式」を覚える前に考え方を説明します


例えば算数の速さの単元で、時速から分速へ直す問題では、
 分速=時速×60
と計算してしまう生徒さんが多いです。
おそらく、
 〇分=△時間×60(例:3時間×60=180分)
と混同しているのです。
意味を考えずに丸暗記に頼るため、このような勘違いが生じます。

他にも、
 秒速=時速÷360
 秒速=時速×3600
という間違いも多いです。
これも上記と同様、丸暗記に頼ることによる勘違いです。

私は単に計算手順を覚えるのではなく、

「60分で42㎞進むなら、1分でどれだけ進むのか。」
「なぜ3600で割るのか。」

という意味から確認します。
すると公式を忘れてしまっても、自分で考えて答えを導けるようになります。

公式を知っているだけでは応用問題は解けません


中3数学でも同じことがあります。

乗法公式は覚えているのに、
「この問題ではどの公式を使えばいいの?」
となってしまう生徒は少なくありません。

つまり、公式を知っていることと、使い分けられることは別なのです。

授業では、
「なぜこの公式を選ぶのか。」
という判断の仕方まで一緒に考えるようにしています。

そうすると初めて見る問題にも対応しやすくなります。

「意味が分かる」と忘れにくくなる


もちろん暗記そのものを否定しているわけではありません。
数学には覚えた方がよい公式もたくさんあります。
ただ、意味が分からないまま覚えた知識は忘れやすいものです。

一方で、
「なるほど、だからこうなるのか。」
と理解できた内容は、時間がたっても意外と忘れません。

授業中でも、
「やっと意味が分かりました。」
と言ってくださる生徒は少なくありません。

その瞬間を見るたびに、
やはり理解を大切にする授業は間違っていなかったと感じます。

理解すると、自分で考えられるようになる


私が目指しているのは、
「この問題は解けた。」
という状態ではありません。

「初めて見る問題でも、自分で考えられる。」
という状態です。

そのため授業では、すぐに答えを教えることはあまりありません。
少しヒントを出して、考えてもらい、また少しヒントを出す。
この繰り返しを大切にしています。

時間は少しかかります。
しかし、その方が自分で考える力は確実に育っていきます。

まとめ


公式を覚えることは大切です。
しかし、それだけでは本当の意味で数学ができるようにはなりません。

大切なのは、
「なぜそうなるのか。」
を理解することです。

意味を理解している生徒は、問題の形が変わっても対応できます。
逆に丸暗記だけでは、少し応用されると手が止まってしまうことがあります。

私はこれからも、公式だけを教えるのではなく、
「考え方」まで理解できる授業を大切にしていきたいと思っています。

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