過ごしやすい季節のはずなのに、5月も後半に入ると、なぜか心がフワフワと落ち着かなかったり、頭の中だけで考えごとがぐるぐると空回りしてしまうことがあります。特別な理由が思い当たらなくても、なんとなく焦りだけが募っていくような、小さな違和感です。
こうした時、東洋の視点で見ると、エネルギーのバランスが上へ上へと偏り、土台であるお腹のあたりが、がらんどうのように冷えていることがよくあります。外側の情報や「こうしなければ」という思考に意識を乗っ取られ、自分の中心から軸が浮き上がってしまっている状態です。
そんな日は、解決策を頭で探そうとするのを一度やめて、温かいお茶やスープをゆっくりと淹れてみるのはいかがでしょうか。
両手で器を包み、その温もりをじわりと手のひらから受け取る。そして、一口ずつ喉からお腹へと流し込んでいく。温かいものが身体の中心に落ちていく感覚にただ集中していると、散らばっていた意識が、静かに「今ここ」の自分へと還ってきます。タロットの「魔術師」のように何かを新しく生み出すエネルギーも、まずはしっかりと大地に根を張るような、内側の安定があってこそ機能するものです。
無理に気分を上げようとしたり、焦って行動を起こしたりする必要はありません。
今夜は、ただ温かい水分で自分の内側を満たし、お腹を労ってあげる。それだけで、外の騒がしさに揺さぶられない、本来のあなたの巡りが自然と戻ってきます。
お腹に宿る心地よい温もりを頼りに、今夜はどうぞ、静かな眠りにつけますように。