志望動機書の作成依頼から完成までの流れ①大学編

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原稿の編集に関するご依頼

大学へ提出する志望動機書、大学院の研究計画書、学士編入の志望理由書、企業向けエントリーシートの作成のご依頼についてご相談を受けることが多くなってきました。

そこで、まずはベーシックな大学学部(AO入試、自己推薦入試、eスクール入試)への志願の際に求められる書類の一つである志望動機書(自己推薦書類)の添削、校正、リライトをお引き受けした場合の標準的な流れを記しておきたいと思います。

大学学部への提出書類

代表的なパターンとして、COVIDが蔓延してからお引き受けすることが多くなっている通信制の早稲田大学人間科学部eスクールを例にご案内します。

・早稲田大学人間科学部通信課程 2023年4月入学一般選抜入学試験要項
[βコース] (1年次入学)(内容抜粋)
(1)アドミッション・ポリシーと自身の経験を関連付け、志望に至った経緯を記述してください。(700 字以上 800字以内)
(2)ディプロマ・ポリシーと自身の興味を関連付け、将来に向けて“人間科学”の分野で何を学びたいか記述してください。(700 字以上 800 字以内)

(1)アドミッション・ポリシーと自身の経験、(2)ディプロマ・ポリシーと自身の興味と何を学びたいか

「人間がより良く生きること(Well-being)を追求するために必要な人間に
関わる諸問題に対し、総合的・学際的にアプローチでき、それらを研究・教育・開発・実践のかかわりの中で深く取り組むことができる人材の育成を目標としている」と定められているアドミッション・ポリシーを念頭に置きながら、ご依頼者様の現在のご職業、これまでの経歴、興味関心分野を無料のメッセージでお知らせ頂き、または電話相談サービスを利用してこちらで聞き取りをいたします。

求められている物語に適合した形でどのように表現するか、何文字にまとめるかなどをご相談者様とすり合わせます。文字数は少し多く書いておき、後で全体を完成させる段階で文字数を提出規定まで圧縮します。

人間科学という総合・学際分野になりますので、高校卒業後の進学、文系・理系学部のご出身、ご職業・経歴によって目指すゴール設定が異なります。

例えばこのようなAさんのケース(実際にお引き受けした内容とは異なります)の場合、どう記述するでしょうか。

高校中退後、高認試験に合格して働きながら受験する方

高校生活はうまくいかなかったものの高認試験は合格、就職してその分野の知見を得てから、それらを理論付けて理解し、新しいものを創り出したいという最初の志望動機をお伺いしました。

人間科学部のような学際分野を扱う学部を受験される場合に提出する志望動機書は、それぞれの受験者の背景によって多種多様なものが集まると想像されます。そのなかで目立つ必要はないのですが、①目的意識がはっきりしていること②向学心があり得た知識を活用していきたいこと、また活用風景が想像できていることを求められたポリシーに沿って「作文」すればいいということになります。

この点を念頭に置きながら、お話をお伺いしながら編集者として培ってきた質問・傾聴の手法を用いて、具体的に最終到着案を探っていきます。

具体的な記述内容の背景確認・設定の共有

Aさんはメディアアートに関心があり、高校時代から取り組み、ウェブや展示会で作品を発表していますが、既に大きく評価されているわけではありません。ですが、メタバースに向かうネット世界の中で、自分自身の作品をどのタイミングでどうリリースしてどういう反応が得られたという実感はお持ちでした。

またお話ししていくなかで、自分の作品が好意的・否定的に受け取られるのはどちらでもいいものの、それを受け手が決めるプロセス自体に関心をお持ちのようでした。例えば、作品を観た方から「感動しました!」という言葉を掛けられることもあるものの、それぞれの人がどのようにその作品を認識・認知・受容して、アウトプットとしての評価行動として「感動を作者に伝える」という流れをどこまで人は脳科学的に決定されていて、どの部分に自由意志の存在の余地があるかなどの認知科学的な関心を見つけ出しました。

早稲田大学人間科学学術院は医学部を持たない早稲田大学の人間・生命科学分野の研究機関として、3つの理工学部、社会科学系・人文科学系学部とともに学際的で最先端の研究を行っていると大学のサイトに記載がありましたので、そちらに寄せて関心事項を聞き取り、補足し、箇条書きで表現できるまでお話を伺いました。最終的には、「感情評価デバイスの開発に当たって知っておくべき人間の機能とシステム、ソフトウェア・ハードウェア開発を人間科学という総合的な形で学べる場を提供しているのは貴学だけである」という流れに辿り着くよう、子供の頃からの興味関心をお伺いしながら組み立てていきます。

ご相談からお見積もり、実作業からご納品の流れ

流れは次のようになります。
① 目指す志望校・学部をお伺いし、既に提出されたものがあればその書類を拝見します。
② 対応の方向性をメッセージ機能を使って共有します。
③ 原稿に調査要素(引用論文等)を含めるか、どの程度の手の加え方をご希望されるか、希望納期、お見積もり価格などについてお伺いします。
④ お見積もりを提示してご承諾頂きましたら作業に取り掛かります。
④' 作業期間中にはご依頼主にお伺いしなければ先に進めない場面がしばしばありますので、候補を示しながらこちらからメッセージで質問させて頂き、その回答を原稿に取り込んでいきます。
⑤ 納期前日には完成させておくようにし、確認の意味を込めて納品物の一部をご提供し、事前確認を頂きます。
⑥ 納期(前倒しできるように心掛けています)当日には必ずお約束した内容の作業を行った原稿データをご納品差し上げます。
⑥' 差し戻しも可能です。どの部分をこのような方向性で具体的に修正してほしいというリクエストには必ず応じますが、書き直しをご希望される場合はそれにかかる作業料と期間をお願いしています。

ご依頼される方の将来に関わる書類の作成に関わることは、当初はプレッシャーでしたが、現在では依頼者様と共に楽しんで学習・成長しながらお引き受けしています。
志望先に提出する書類で悩んでいる方、ぜひ一度お問い合わせください。
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