「ルパン2世」

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【安請け合い】





9歳の時
弟にモデルガンの修理を頼まれた。

俺は
「どうせ簡単なおもちゃの銃だろう」
そう思い安請け合いした。
(σ'∀')σヨイヨ

そのモデルガンは
「ワルサーP-38」と言う
ルパン三世が愛用してる銃だった。

この時
何が悪いのか解らなかったから
とりあえずマガジンに弾を込めて
引き金を引いてみた。

そうすると
「カチ!」と言う音がするけど
球が出なかった。
オヤ(。´・_・`。)?

この手の感触から
何かの部品が動いてないような
そんな感じがした。

そこで
とりあえず中身を開けてみようと思い
空のガスを外し取扱説明書を見ながら
銃を分解してみる事にした。


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【手探り作業】





このときの俺は
まだ銃の構造なんて全く解らない。

説明書を見ても
正直何でこんな構造で動くのか
さっぱり不明だった。

しかし
良いよと言ってしまった手前
何とか直さないとならなかった。
ヽ(д`ヽ≡アタフタ≡ノ´д)ノ

俺は
メンテナンス作業工程が書かれてる
説明書を見ながら
部品を1つ1つ外していった。

最初「スライド」を外して
次に「インナーバレル」を抜いて
気室カバーを外し「気室」を外し
外装カバーから中身を引っこ抜く。

このように
訳の解らないまま作業を進めていき
とりあえず中身を取り出せた。
( ´ー`)フゥー...

そして
中身の機械のネジを外して
機械部分を開ける手前まで進められた。


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【亜鉛ダイカスト】





機械カバーの金属は
「亜鉛ダイカスト」と書いてあり
更に「舐めると危険」と書いてある。

俺は
「何で子供の玩具にこんな毒使うんだ?」
そう感じてしまった。
アワワワワ(((゚д゚; )))ワワワワッ

でも実は
危険なのは
亜鉛ダイカストでなく
グリスに使われてる「モリブデン」の方。

このモリブデンが
この亜鉛ダイカストに
たくさん使われてたのだった。

しかしこの時の俺は
こんな事しる由もなく
亜鉛ダイカストを触るのに
少し抵抗を感じてしまった。

でも
意を決してこのまま中を開ける事にし
説明書を見てみた。

しかし
この機械の開け方が
説明書に書いてない!
(;゚Д゚)ソンナァ~


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【心臓部分解】





俺は
説明書に書いてないという事は
通常開けない部分なのだろうと感じた。

しかし
さっきトリガーを引いた感じ
明らかにこの機械に原因があると
俺の感ピューターがそう言ってる。

そして俺は
この機械のネジを全部外し
部品がばらけない様にカバーを開けた。
( ´・д・)ソ~ト

そうすると
細かい部品がたくさん詰まってて
2㎜位のバネや部品まである!

その後俺は
部品が動く順番を知る為
しばらく眺めて理解しようとした。

そして
だいたい部品の動く順番が解り
指で軽く触り部品の動作チェックした。

でも俺には
どの部品の動きが悪いのか
さっぱり解らない。


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【歪み】





俺は
この確認を2時間くらいしていたけど
どこか悪いのか全く解らなかった。

なので
とりあえず今日の所は
もう終わりにしようと決め
元の状態に組み立てる事にした。

そして
機械のカバーをはめようとした時
ふとある事に気が付いた。
( ´・д・)オヤ?

それは
機械のカバーが
明らかに曲がっていたのだった!

このとき俺は
「え?金属がこんなに不自然に歪むの?」
そう感じビックリしてしまった!

そこで試しに
手の力でこの歪みを直そうとして
軽く曲げてみた。

そうすると
ふにゃぁ~と簡単に曲がるジャマイカ!
ギャー!ε=ε=(*ノ>Д<)ノ


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【修理完了】





俺は
この時初めて亜鉛ダイキャストの弱さに
啞然としてしまった。

まさか
心臓部にこんな貧弱な物が使われてなんて
夢にも思わなかった。

そして俺は
機械のフタを机に置いて
まっすぐになってるかどうか
目視とガタ付きで確認しながら直した。

その後だいたい
まっすぐになった事を確認できて
機械のフタを閉めて元の状態に戻してみた。

そして
早速マガジンを入れて
ガスを装着し
動作チェックをしてみた。

そうすると
「バン!」と言う音と共に
勢いよく弾が飛び出した!
ワーイ♪ヽ(*゚ェ゚*)ノ

偶然かもしれないけど
とりあえずこれでモデルガンが直り
約束を守る事が出来た。
ε-(・д・`;)フゥ…


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【ガス交換】





その後
弟に銃を返して遊んでもらったら
「バン!バン!」と凄い音が出て
勢いで弟が尻もちをついた!

それを見た俺は
こんな凄い勢いで球が出るモデルガンが
普通におもちゃ屋にある事に驚いた!

でも弟は
尻餅つきながらも全弾打ち尽くし
俺の所に来て「ガス交換出来ないから
交換して」と言ってきた。

この時使われてたガスは
2酸化炭素ガスと言う
小さなボンベタイプだった。

このガスをグリップの下から銃に入れ
ふたを閉めてネジのつまみを回すと
ガスの頭に穴が開き気室にガスが注入される。

その気室を銃の後ろのハンマーで叩くと
勢いよく球が発射される仕組みだった。

弟が出来なかったのは
このガスのネジが固くて
緩めたり閉めたり出来ない事だった。
(´;д;`)カタイ


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【凶器の銃】





俺は
弟にガスの交換を頼まれて
ガスのネジを緩めたら
ものすごい勢いで「ボン!」と言う音がした!

俺は
ビックリして「ウワ!」と叫び
銃を落としてしまった!

この時ふと弟を見たら
弟もびっくりした顔をしていた。

そして銃を拾い俺は
恐る恐る中からガスを取り出すと
猛烈に冷えたキンキンのガスが飛び出した!

そのガスの冷え方は
まさにドライアイスそのものと言った感じの
すさまじい冷え方。

でも
あっという間にただ冷たいだけの温度になり
何とか手で持つ事が出来た。

そして俺は
「このモデルガンは
色々と子供が扱える物じゃないだろ」と思い
初めて銃の凶器を実感した。

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