思い出「ひな祭り・晩餐会」

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小説
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【意外な一面】





7歳の時
「唐沢寿明」君と言う友達がいた。

ひな祭りの日
唐沢君と遊ぶ約束をして
彼の家に遊びに行った。

家に遊びに行くと
6畳の部屋半分くらい占める
凄く立派なひな壇が飾られていた。

このひな壇を見て俺は
「まさか唐沢君の為の物だろうか?」
そう疑ってビックリした。
アワワワワ(((゚д゚; )))ワワワワッ

そこで唐沢君に
「男なのにひな壇飾るの!?」
そう聞いてみた。
オロ((ヾ(*'д';*)ノシ))オロ

そうすると
「このひな壇は
俺の姉ちゃんの物だよ」
そう答えてくれた。

それを聞いて俺は
唐沢君が
変態趣味じゃない事にホッとした。
(。・∀・。)ホッ-3


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【姉の恐怖】





唐沢君のお姉さん用のひな壇は
凄く豪華な物だった。

そのひな壇は
段数が14段もあり
数えきれない位の人形が置いてあった。

しかも
各所に置かれているボンボリは
全部豆電球で光るようになっていた!
オォォー!!w(*゚ロ゚*)w

唐沢君に俺は
「ボンボリが光ってる所を見たい!」
そう言ってみた。

そしたら
「勝手にさわると
姉ちゃんにブッ飛ばされるからダメ!」
そう言われてしまった。

しかし俺は
どうしても光っている所が見たくて
唐沢君の腕をつかみ
「頼むから見せてよ~」と頼んでみた。

そうすると唐沢君は
「ならちょっとだけ見せてあげる」と
渋々了解してくれた。
┐(´д`)┌ヤレヤレ


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【超高級ひな壇】





唐沢君ンは
ボンボリの綺麗さを出す為に
部屋のカーテンを閉め薄暗くした。

今の時間は
夕方で日が沈んでなくて
西日が入りまだまで明るかった。

でも
カーテンを閉めれば
それなりに暗くなった。

その状態で
ボンボリのスイッチを入れて
点灯させた。

そのひな壇は
凄く綺麗で妖艶で
凄く華やかな雰囲気が出てた。
°˖☆◝(⁰▿⁰)◜☆˖°オォォォ

しかも
このひな壇の各所に
小さなスピーカーが設置してあった。

そのスピーカーのスイッチを押すと
ひな祭りの歌が流れてくる。
∑(゚Д゚)スッ、スゲー!!


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【姉の支配力】





俺は
こんな凄い最新テクノロジーを目の当たりにして
男でも十分カッコ良いと思えるひな壇に感動した。
ワーイ♪ヽ(*゚ェ゚*)ノ

その後唐沢君は
スグにボンボリのライトを消してしまい
急いでカーテンを開けて元の状態にしてしまった。

その姿は
凄く焦っていた。
サササァ…(((_('ω';」∠)

そんな姿を見て俺は
「お姉さんにひな壇を稼働させた事がバレたら
マジでブッ飛ばされるんだな」
そう感じた。

でも俺は
このひな壇を見た感動が忘れられず
「また今度見せてほしい!」
そう頼んでみた。

そうすると唐沢君は
「ダメダメもうダメ!」と凄く怖がっていた。
ヽ(д`ヽ≡アタフタ≡ノ´д)ノ

唐沢家は
相当お姉さんの支配力が強いらしい。


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【付録のひな壇】





翌日
母親が雑誌の「テレビくん」を買って来てくれた。

その雑誌には
ひな壇の付録が付いていた。

しかもひな祭りだから
漫画も全部ひな祭りの内容だった、

確かウルトラマンまでお雛様の格好をして
ひな壇に座っている写真があった。
アワワワワ(((゚д゚; )))ワワワワッ

俺は
紙で出来たお雛様の付録が付いてたので
試しにこの付録を組み立て見た。

完成したお雛様は
お内裏様とお雛様の2人だけのひな壇。

これを見た俺は
唐沢君の家にあったお雛様が凄すぎて
凄くショボく感じてしまった。


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【懸賞のひな壇】





俺は
あの唐沢君の家にあったひな壇の感動が
全然抜けきらないでいた。

でも
当然母親に駄々をこねても男の俺に
あんなひな壇なんて買ってくれる訳がない。

それ位は
きちんと理解できていた。
(*>д<*)ムリー!

俺は
ひな壇が欲しいけど到底手に入らず
いじけてしまった。

そんな気持ちのまま
雑誌のテレビくんを読んでいき
ページの最後に乗っている懸賞に目が行った。

なんとその懸賞の1等に
凄く豪華なひな壇が載っている!

俺は
「母親にこの懸賞に応募して~!」と
必死に駄々をこねて頼んでみた。


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【妄想ひな壇】





俺は
母親に1等のひな壇が欲しい事を伝えたら
「あんたこれ女の子用よ!」と
ビックリされてしまった。

しかしそこで俺は
唐沢君の家にあったひな壇の感動を
母親に熱く語った!

そうすると母親は
渋々はがきを書いて
応募してくれる事を承諾してくれた。
┐(´д`)┌ヤレヤレ

そして翌日
母親がはがきを買って来て
ひな壇の懸賞の応募をしてくれた。

でも母親は
「1等なんて滅多に当たらないから
当たらなくても泣かないでよ」
そう念を押されてしまった。

でも既に俺は
頭の中で完全にひな壇が当たって
我が家に来ている妄想が暴走してた。
(ノ≧∀)ノわぁ~い♪

そして
ひな壇が到着するのを凄く楽しみにした。


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【大泣き】





1月後
母親が懸賞の当選発表が載ってる
今月号のテレビくんを買って来てくれた。

俺は
そのテレビくんの懸賞当選欄を
1番初めに確認してみた。
((o(*´∀`*)o))わくわく♪

しかし
俺の名前なんてどこにも載ってない。

その瞬間俺は
目の前が真っ暗になり
人生が終了した感覚になった。

そして俺は
あまりのショックで
母親に抱き付き大泣きをしてしまう。
ゥワァ──ヽ(゚`Д´゚)ノ──ァァン!!

そうしたら母親に
「当たらなくても
泣かないって言ったじゃない~」
そう言われてしまった。

でも俺は
その後もしばらく泣き続け
母親の夕飯の買い物時間を
全部潰してしまった。

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【高級ちらし寿司】





そして母親は
俺が泣き続けたおかげで時間が無くなり
急いで夕飯の買い物に出かけに行った。

俺は
母親が買い物に行ってる間
メソメソしながら
「ジムボタン」と言うアニメを見ていた。

そして
母親が戻ってきて
急いで夕飯の支度をする。

その後父親が帰ってきて
食事をする時なんと!
献立にちらし寿司があった!

俺は
こんなもの滅多に食べられないから
飛び跳ねるほど喜んだ!
ヤタ───ヽ(・∀・)ノ───!!

この瞬間俺は
懸賞に外れて人生詰んだ感覚が
一気に無くなってしまう。

母親は
俺が大泣きしてたから
「今日だけ特別にちらし寿司よ!」
そう言っていた。
(´~`)モグモグ
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