思い出「綱渡り家族」

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【電話中】





8歳の時
生れて初めてサーカスを見に行ってきた。

サーカス団の名前は
「矢野サーカス団」

このサーカス団が
幕張メッセで公演すると
新聞に載っていたので
ここに行く事にしたらしい。

そして早速
母親が矢野サーカスの受付に電話するが
全然電話がつながらない。
( ^_^)ロ---------ロ(^_^ )℡♪

このとき俺は
母親の真横で黒電話を使って
何度も電話しているのを見ていた。

どうやら
テレフォンショッピング並みに大人気で
全然電話がつながらないらしい。

その後母親は
1時間以上粘って電話をかけ続けた。
(*・ω・d)~~~~~~~~~~(b・ω・*)電話中で~す♪


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【現地調達】





俺は
長時間電話をしている母親を見ていたが
眠くなったので布団に入り寝てしまった。

次の日の朝
母親にチケットを取れたのか聞いてみた。

そうしたら
結局電話がつながらず
チケットが取れなかったらしい。

その話を聞いた弟が
「行きたい~!((ヾ(*>_<*)ノ))」と
駄々をこねて泣き出した。

それを見ていた父親が母親に
「大丈夫サーカスに行こう」
そう言ってきた。

母親は
「チケットがないのにサーカスに行っても
見る事できないじゃん!」
そう言っていた。

しかし父親が
「現地で買えばいいよ」と返答した。
ヾ(o´∀`o)ノワァーィ♪


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【昔の文化】





俺は
父親と母親の会話を聞き
「当日券を買って入るんだ~」
そう納得した。

そして
サーカスを見に行く当日。

我々家族は
朝6:00に起床して支度を始めた。
ρ(^^ )ノ イッテミヨー!

どうやらサーカスは
昼2時から公演するらしい。

でも
並ぶ時間を考えたら
昼の12時から並んでいたいらしい。

今の文化で考えると
「2時間も並ぶなんて長い!」
そう感じるかもしれない。

しかしこの当時は
誰でも1時間や2時間や徹夜くらい
普通に並んでも平気な文化だった。
(●´∨`●)ノ.+*゚ナランデマツヨ*+.


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【果てしない駐車場】





そして我々は
当時所有していた自動車の
「初代スズキアルト」で幕張に向かった。

当時の俺は
車の中の臭いが大嫌いで
ずっと窓を開けて乗るのが習慣だった。

しかし
高速道を使って行く為
窓を閉め嫌な臭いに耐えるしかない。
(*Л*)クサイ~

俺は
この車の臭いが嫌いだからスグに寝て
現地に到着するまで起きない事にした。
( ˘ω˘ ) スヤァ…

そして到着した場所は
果てしなく遠くまで広がる
物凄く大きな駐車場に到着だった。

その光景を見た俺は
「中古車センターにある車の数より
圧倒的に多いじゃん!」
そう感動してしまった。

その光景を見て
このサーカスにとてつもない人数が
押し寄せていると実感できた。


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【買えないチケット】





駐車場に車を止めて遥か先を見ると
サーカスの公園場らしき
大きなテントがそびえたっている。

我々家族は
その宮殿みたいなテントに向けて
一直線の道を歩き始めた。

その道のりは
あまりにも駐車場が広すぎて
歩いても歩いても全然到着しない。
ε-(゚д゚`;)フゥ…

10分位歩くと
ようやくテントの側まで近づけた。

そして我々は
ここで当日券を買わないとならないので
受付に向かう。

受付に到着してチケットを買おうとしたら
既に全部売り切れで買う事が出来ない。
(;゚Д゚)ソンナァ~

受付のお姉さんは
「席のキャンセルが出たら販売できるよ」
そう言っていた。

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【てきや】





我々は
朝8時に家を出て
幕張に到着したのが朝の9:30過ぎ。

受付に来たときは
既に朝10:00頃になっていた。

そして
公演開始時間は
昼の2:00から。

でも当日券は
キャンセル待ちでしか買えないので
ギリギリまで待つしかなかった。
( ´ー`)フゥー...

キャンセルが出たら
キャンセル待ちの順番で
受付の人が放送で知らせてくれる。

なので我々は
先に昼食をとる事にした。

昼食は
屋台で販売している
山の値段の焼きそば。
(´~`)モグモグ

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【ばたや】





我々は
近くの芝生で昼食を取り
キャンセル放送を待った。

そして昼1:00頃
全然我々が呼ばれる気配がない。

それどころか
キャンセル待ちすらほとんど出ない。

そこで母親が
「とりあえず列に並んじゃいましょう!」
そう言うので会場に入る列に向かった。
(*`ェ´*)ムー

その列は
我々が行くと全然並んでなかったけど
会場30分前にもなると長蛇の列になていた。

そして父親が母親に
「チケットないのにどうやって入るんだ?」
そう聞いてみた。
(ー'`ー;)ドウスルノ?・・・・

そうすると母親は
「あそこでうろついてる
刺青が入ったチンピラから買うのよ」
そう言っていた。

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【値切り交渉】





そしてそのチンピラが近くに来ると
母親がスグに呼んで
「チケット4人分ちょうだい!」
そう堂々と頼んだ。

そしたらそのチンピラが
「4人だと24000円だよ」
そう言ってきた。

しかし母親は
「高い!もっと安くして!」
そう言い返して値切り始める。
( ゚皿゚)キーッッ

それもそのはず
チケットの正規の値段は
当時1人1500円

でもチンピラの言い値は
1人6000円!
そりゃ確かに高い。

そしてチンピラは
その母親の強い押しに負けて
「なら20000円で良いよ!」
そう言ってくれた。

このとき母親は
「もっと安くならないの!」
そうキレていた。
(*`ェ´*)プンプン

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【交渉成立】





チケットを販売してくれるチンピラの人は
もっと安くしてくれと言う母親に対して
こう言っていた。

「2か月前からの
激しいチケット買い競争の中で
やっと手に入れたチケットだから
これでもう勘弁して~」

チンピラの人は
そう答えて悲鳴を上げてたので
母親も「なら20000万円で」と譲歩した。
(# ゚Д゚)プンスコ

このやり取りは
長蛇の列の最中に大声で行われていた。

その為か父親は
我々家族と少し離れて
そっぽを向きながら煙草を吸っていた。

こうして我々は
無事サーカスのチケットを手に入れ
公演会場には入れる事となる。
\(^_^)/\(^_^)/\(^_^)/\(^_^)/

しかしこの後俺は
シャレにならない悲劇に見舞われる事になった。

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