「熱烈クラブ」

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【Zゲージ】





9歳の時
新設された鉄道模型クラブに入り
大好きなNゲージで遊べると
ワクワクしてた。

しかし最初の1月間は
クラブの予算がもらえなかった為
ジオラマ作りの妄想暴走させたり
雑誌を見て過ごした。

そして1月後予算がもらえ
先生が鉄道模型を
東京に買いに行ってくれた。

先生が
鉄道模型を買いに行った場所は
上野にある「ヤマシロ屋」と言う
有名なおもちゃ屋。

ここで先生は
一番値段が安い「Zゲージ」を
買って行こうと考えたらしい。
(´∀`*)ウフフッ

でもZゲージは
サイズが小さすぎて
ジオラマパーツも全然なかった。
|ω・`)ショボーン

なので先生は
「子供だとこの小ささじゃ
ジオラマなんて作れないな」
そう感じたらしい


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【走行コース】





そして一般的に認知されてる
1周り大きい「Nゲージ」を
買って来てくれた。
(*´▽`*)

この話を聞いて我々は
「ショボいZゲージじゃなくて
本当に良かった」と安堵した。
( ´ー`)フゥー...

しかしNゲージでも
大人が作る様な精密な工作が
子供達じゃ出来ないので
それなりの物しか出来ない。

なのに
更に小さいZゲージなんて
とてもじゃないけど
ジオラマなんて作れない。

買って来てくれた物は
先生が事前に自分で決めた
ジオラマコースのレールと
蒸気機関車と車両3つ。

Nゲージのコースは
2人用テーブルの大きさ位で
円に線路を敷き分岐を1つ付け
真ん中に1本線路が伸びる物。

そして我々は
ジオラマ作りに必要な物を
先生から自腹の1万円をもらい
スーパーに仕入れに行った。


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【田舎の風景】





買ってきた物は
紙粘土たくさんと家のプラモと
模型用の緑のパウダーと
木とか絵の具とか色々。

そして意気揚々と作り始め
初めに木の板に紙粘土を敷き
その地面にレールを乗せていく。
(ΦωΦ)フフフ…

その地面に緑のパウダーを
全部に敷き詰めて草原っぽくし
木を植えて行った。
(*´▽`*)

本当は
山とトンネルと作りたかったけど
スペース的に難しくて
どうやっても作れない。

なのでその分
色々な建物を設置して
出来るだけ豪華な
ジオラマにする事にした。

しかし俺は
こんな田舎の風景じゃなく
ネオン輝く大都会を
作りたかった。

なので大きさ的に無理だけど
せめてビルが1つ欲しくて
「サンシャイン60作る!」と
みんなに言ってみた。


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【サンシャイン60】





すると当然みんなに
「スペース的に無理だろ」
そう言われてしまった。
(´・д・`)ショボーン

しかし俺は
諦めきれず無理を承知で
「それでも作る!」と言い
作らせてもらう事にした。

そして俺は
公園で拾ってきた木の棒を
四角に4本立てて
段ボールを付けて四角柱を作った。

そこに
サンシャイン60の写真を張り
クラブに持っていった。
(*´-∀-)フフフッ

この作業は
家で全部1人でやったので
1週間くらいかかり
結構大変だった。

俺の作ってきた物を見たみんなは
「何か雑誌の付録みたい」と言い
あまり褒めてくれない。

そこに上級生の人が来て
「紙粘土を薄くして細い棒を作り
それを窓枠に付けてみ」
そうアドバイスしてくれた。


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【サイズの違い】





その事を聞いた俺は
早速この内職作業を
永遠とやっていき
何とか全部付け終わった。

そして乾いた紙粘土を
ヤスリがけして平らにし
凄くリアルなビルが完成した!
°˖☆◝(⁰▿⁰)◜☆˖°

でもサンシャイン60を
ジオラマに置いてみると
明らかにスケールが小さく
違和感しかない。

これを見たみんなは
「ジオラマの台の外側に置けば
距離感出て大きさが合うよ」
そう言ってくれた。

こうしてサンシャイン60は
ジオラマの外に追いやられ
完全に写真映えする時に使う
オプションになってしまった。

そして2ヶ月位かけて
やっとジオラマが完成し
先生が用意してくれた汽車を
走らせてみた!

その汽車は
きちんとライトが付いて
客車の中も光るようにし
まるで本物の街中を走ってる!


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【最高の夜景】





でも客車が3両しかなく
ちょっと短いと感じたけど
この鉄道模型が走る感動は
何にも代えがたい。

その後みんなで
建物に豆電球を入れ光らせ
綺麗な夜景の中を走る
素敵な蒸気機関車になった!

これに感動した我々は
もっとこのジオラマを
大きく拡張したいから
先生に追加予算を頼んだ。

しかし先生は
「もう9万円も使ってるから
勘弁して~」と言って
予算を追加してくれなかった。
ショボ──(´・ω・`)──ン

でも俺は
このジオラマを凄く気に入って
いつもカーテンを閉めて夜にし
このジオラマの夜景を楽しんだ。


でも俺のサンシャイン60は
ジオラマをしまう棚に置かれ
滅多にそこから取り出して
飾られる事が無かった。

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