本日9月29日は中秋の名月ですね。
ひらたく言うと「お月見イベント」の日です。
もともとの発端は中国の祝日。
「春節」って言葉、聞いたことがありますよね。
中国版のお正月。
2月になると中国、シンガポール、ベトナムなどのアジア諸国の方たちが実家(自分の国)に帰るために空港を利用しているところを、ニュースでみたことがないでしょうか。
この日が中国にとっての一番の祝日であるなら、現代の9月ごろ……「中秋節」はナンバー2にあたります。
欠けているところがない満月は家族の団らんを意味し、普段は離れたところにいる家族が集まって食卓を囲むのが通例。
この中秋節が日本に伝わり、「中秋の名月」というイベントが開催されるようになったのが、平安時代。
もともと秋から冬にかけての月は高くのぼります。
それでいて空気は乾燥しているので、ハッキリと見やすい。
平安の貴族たちはこの月を見ながらいい感じの和歌を詠む「観月の宴」(かんげつのうたげ)を開くように。
この頃の和歌は自分にどれだけ教養や文化的素養があるかを示す手段でもあったので、一大イベントだったのでしょう。
対して農民にとっては、秋は作物の収穫期。
豊作への祈りや感謝とともに月見団子や里芋をお供えし、地域によっては豊作を祝う祭りを催したりしていました。
だから中秋の名月とは、単純に「月がめっちゃキレイ」というだけではなく、本場中国では家族の団らんを祝う日だったり、日本なら和歌を詠みあう日だったり、収穫や祭りの日でもあったんです。
それらが合わさって、現代に至るまで「なんかいい感じの日」という、ふわっとしたイメージが続いている……のだと思います。
それを一言で表すのが「中秋の名月」という言葉。
脱線しますが、私は夜に散歩するのが好きでして。
もともと田舎に住んでいて街灯があまりなく、星や月がよく見えます。
7月ごろまでは繁殖期のカエルが大合唱していたので中々に賑やかだったのですが、最近は鈴虫が控えめに鳴く程度。
それ以外に聞こえるのは、遠くの方でときどき車が走る音や、風が頬を撫でる音くらい。
シーンと静まり返っていて、周りには誰もいない。
でも星はめっちゃ綺麗。
貸し切りのような状況のなかで、ぼけーっと空を見ながら歩いています。
別に「宇宙から見たら人間ってちっぽけな生き物どうたらこうたら」などと思うのではなく、「明日ご飯なに作ろうかな」「フォーマルハウトって名前かっこいいな」「金星だけめっちゃ明るいな……金星の女神って絶対目立ちたがりやろ」とか、本当にぼけーっとしています。
人は他人との関わりなしに生きていくことはできません。
会社だったり、友達や知人だったり、お店の店員さんだったり。
スマホでSNSを見るのだって、他人との関わりです。
だからこそ、あえて一時くらいそれら全部を断ち切って、一人ぼっちになる時間があったっていいんじゃないか。
そんなふうに思っています。
これも一種のマインドフルネスですよね。
今日は綺麗な満月です。
ちょっと空を見上げるもよし、散歩してみるもよし。
名月にかこつけてお団子を食べるのも一興。
とりあえず見な損するで!
というお話でした。