要望を無視するCMクリエイターたち(その2)

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前回の続きです。
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次に担当役員が連れてきたCMクリエイターは、かなり自信のある大物クリエイターでした。
彼は、私に会うなり、「渡辺謙さんと一緒に仕事ができるなんて鳥肌が立ちます」と言ってきたので、「あなたは、何か勘違いしていませんか?あなたに渡辺謙さんと仲良くなってもらうためにCMを依頼するのではない。巨額の資金を使ってCMを作ってもらうのは、商品を売るためだ!スポンサーのほうを向いて仕事をしてもらわないとダメだ。あなたはタレントのほうを向いて仕事をする典型的なクリエイターですね!」と言ってしまいました。

タレントのイメージビデオのようなCMを作ってタレントにゴマをする、スポンサーを見て仕事をしない典型的なCMクリエイターだと直感しました。
別の人にしてもらいたいと、そばに座っていた担当役員に言うと、「彼の作品はすごいんです。大手企業のCMをたくさん手掛けています。CM案をいくつか持ってこさせますから、提案させてください」と言われました。

その大物クリエイターに「渡辺謙さん自身が大河ドラマの撮影期間にもかかわらず、何日もかけて考えてくれた『怒り』をテーマにしたCM案があるので、それをたたき台にして提案をしてください」と言うと、「ありがとうございます。ただし、私は明日からアフリカに仕事で行きます。帰ってくるのは一週間後です。帰国してすぐに提案させてください」と返されました。驚いた私が「明日からアフリカに行って別の仕事をして、私の依頼したCM案など考えられるのですか?」と尋ねると、「飛行機の中であろうと、アフリカであろうとバンバン、アイデアが出ますからご安心ください」と自信たっぷりに言ってきました。

担当役員からは、「彼にお任せください。一週間後を楽しみにしていてください」とまで言われたので、仕方ないなと思いながらも依頼することにしました。

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引用はここまでです。さあ、一週間後、どんな事態が待ち受けていたでしょうか?次回のブログをお楽しみに!


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