とても一生懸命お母さまの介護をされている娘様から…
「テーブルに置いてあった10万円盗んでいったでしょ!
返してちょうだい!」
認知症の母からすごい剣幕で言われました
ショックで…と涙ながらに相談に来られました
一番身近な家族がそのような対象になることは非常に多く
感じています
これが認知症状の1つ
物盗られ妄想と言われる症状です
普段から献身的に介護をされている家族は大変ショックだと思います
これによって介護が嫌になったり憎しみが生まれたり
する場合もあります
とても辛いことだとは思いますが
このような症状が出たときに
やってはいけない事
*「無くなったりしていません」「取られたりしていません」
否定し、事実をそのまま伝える
*「後でまた探すから…」など話をとりあえず終わらせ
その場を立ち去る
*「泥棒なんかいません」「誰も摂ったりしません」
「あなたの思い違いです」など注意する
*「そんなお金などあるわけないから、取られるわけがありません」
と理由を付けて説得する
*いつものことだから、相手にしてられないと見て見ぬふりをしたり
その場を立ち去る事
その結果…
「ここに間違いなくお金があったのに」
「そうして信じてくれないの」
「我も分かってくれない」「また盗られてしまう」
「私をだまそうとしている」
こんな風に結局さらに疑いを強め、ますます興奮した状態に
なることがほとんどです
ではどうすればいいのか
「一緒にさがしてみましょう」「大変だったのね」
などと否定せずに優しく話をすることで徐々に落ち着き
本人が興味を持つ話などできれば表情も和らぎ
もの盗られ妄想の訴えがいつの間にか止んでいた
というケースもあります
当事者の場合は…
例えば、他の家族やケアマネなど
第三者の方に相談して本人に寄り添ってもらう
というのも一つかと思います。
家族がショックを受けるというのは
当たり前です
いつもいつも頑張っているのですから…
でもそんな時は
本人と距離を取る事や自分自身の休息をとりましょう
とても大切なことです
もの盗られ妄想で対象になるのは
一番身近な人や頼りにしている人
そんな人が対象者になることがとても多いように感じています
認知症という病気のせいで悪者になってしまってますが
本当は一番頼りにしている人なのではないでしょうか
なかなか理解しにくいとは思いますが
長年介護経験をしてきて、たくさんの高齢者やその家族と
関りを持ち相談を受けている中で
私はそう感じています
でも落ち込んだり一人で悩んだりしないでください
あなた自身の心のケアも必要です