もっとも付き合いの長いX68000Pro

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IT・テクノロジー
1998年5月1日
日付を忘れても、あるゲームの発売日を調べれば出てくる記念日。
写真のX68k本体と周辺機器・ソフト一式をSYSOPさんから譲渡いただいた日でした。そしてこれこそ、私にX68k(無印)の購入意欲を掻き立てた本体そのもののだったりします。
SYSOPさんは本業でプログラマーをされてて私より9歳年上。もう還暦までカウントダウンの真っ最中ですね。今は某コンピュータ学園(伏せてないな)の講師をされているようです。

私がこのPROを愛してやまないのは、なんといっても拡張スロットの多さ。
一般的によく知られていマンハッタンシェイプ(今は無きWTCがモチーフの)の縦型でしたが、スロットが2つしかないというのがネックでした。
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本体初期搭載のメインメモリが1MB、内部増設で+1MB、システム上は合計12MBまで搭載できるものの、当然拡張スロットを使っての増設となります。

当然いろいろ機能を拡張しようとすると拡張ボードをスロットに挿すわけですが・・・。
・拡張メモリ 1スロット
・SCSIボード  1スロット
・MIDI I/Fボード 1スロット
・コプロセッサボード 1スロット
・ビデオ出力ボード 2スロット(!)
といった具合に、あれこれ追加するとスロットはあっという間に足りない。
なので2スロットしかない縦型はまさに究極の選択が必要になってしまいます。(一応外付けでスロットを拡張するキットは出ましたか、かなり高価)

そう考えると最初から4スロットというのはかなり心にゆとりが持てます。

さて、そんな68にも致命的な欠点があり
・電解コンデンサの劣化
 四級塩電解コンデンサは経年で確実に劣化し液漏れする
 これが至る所に使われているわけですが、最も壊れやすいのが電源ユニット。
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実はすでに電源ユニットは過去1回壊れており、その時は知人に譲ってもらった「黒PRO」の電源を移植して事なきを得ました。

生きながらえたPROも再びコンデンサが原因て電源が入らなくなりました。
調子がおかしくなりだしたときは、だましだまし使えてましたが、最後にはうんともすんとも。
で、分解したら見事に電解コンデンサ死亡。ということで規格を調べてパーツを揃えに走ったわけですが、同時に代替電源として「MiniATX電源」を68の電源に変換して置き換える、という情報もあったので同時にパーツを揃えたのでした。
結果として、買ったコンデンサは組まずに放置。家に転がってたMiniATX電源が、このPROには入っています。電源制御も従来通り。リレーIC1個かまして復活させて今使っている状態です。ほんの2年ほど前の話です。
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それまでは使えてたわけですから、経年とは言えまるまる20年耐えたことになります。

HDDはシルバーのHDDケースに入っているMicroDrive。(本体の上)
CFタイプのHDDを「変換名人」でIDEに変換し、さらにLogitecから発売されていたSCSIとUSBの端子を持つ外付けHDDケースに入れることで、MicroDriveをSCSI外付けHDDとして、今まで使っていたSCSI外付けHDDと交代。
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よくもまぁこんなこと思いついて試そうと思ったなぁと・・・。
これは誰に教えてもらったわけでもなく、探求心で試して成功した例です。
あとはマザーボード内の電解コンデンサを交換すれば不安は解消です。
やる前に壊れないうちに手放すべきかもしれませんが。

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今回サービス展開した変換・抽出サービスは長く付き合っているPROは使っていません。
もう1台、写真の赤PROを去年買いそろえたのでこちらが本命です。
実質2台持ちの状態なので、仮に1台目が壊れても、依頼を受けていれば完遂はできるということです。残り1台になると不安はあるので、サービスの近日中に終了または機器を確保できるまでは休止も検討する必要があります。

こちらも本体上のシルバーのHDDは同じ構成。その隣は現役のSCSI外付けHDD。スピンドルの音がいかにもな奴です。
データの受け渡しにはSCSI-MOを使います。
これなしにはファイル抽出は成り立ちません。

この本体は自分の目利きを試したチャレンジ以外の何物でもないですね。
出品者は本体の情報はろくに開示しておらず、私が落札したきっかけは
・電源は入ってランプは点滅する
という状態説明でPCの状態を理解しており(起動用FDを待っている)
商品写真に写っていたFDDのLEDランプの状態だけで決めてますから。
その状態が何を示しているかを知らない人にはとても怖くて手を出せないジャンク相当、むしろそのおかげて誰も競争者が現れることなく、そのまま落札できたわけですが。
ただ、メモリは本体の1MBのみ。せめて2MBにはしておきたい。
ちょっと高いけどもう1MBは増設しないといけない。
本体の1/2の価格でメモリを落札。
そんな経緯で組みあがった本体です。
新品だった当時、4MBが8万以上していた頃ですから、それと比べれは安い。
改めて思い返すと「なんで2台目手に入れたんだっけ?」ですが。
去年はちょうど中古の98・68熱が出てしまったので、その関係かな。
一時PC98が全部で6台積みあがってました。
処分するはずが増えてるし。ただ手放すのももったいない。
それが今回のサービス開始のきっかけです。

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