2025年(令和7年)年度は、4月1日と10月1日、二段階に分けて育児・介護休業法改正が施行されます。
今回は、令和7年4月1日からの改正について主な改正内容と実務上の注意点について解説します。
1. テレワーク導入の努力義務
現行制度
3歳未満の子を養育する労働者は、1日の所定労働時間を6時間とする短時間勤務制度を利用することができます。
ただし、短時間勤務が困難な業務に従事する労働者については、労使協定により代替措置を設けることで適用除外とすることが可能です。
改正内容
この代替措置に「テレワーク」が追加されます(法23条2項)。
さらに、3歳未満の子を養育する労働者に対して、テレワークの導入が企業の努力義務として追加されます(法24条2項)。
実務上の注意点
テレワークは義務ではなく努力義務 であるため、企業の実施状況に応じた対応が可能です。
既存の短時間勤務制度とのバランスを考慮し、社内制度の整備を検討する必要があります。
労使協定の見直しが必要になる可能性があるため、早めに対応を進めることが望ましいです。
2. 所定外労働の制限(残業免除)の対象範囲の拡大
現行制度
3歳未満の子を養育する労働者は、所定外労働の制限(残業免除)を請求することができます。
改正内容
改正法施行後は、 対象が「小学校就学前の子」を養育する労働者に拡大 されます。
実務上の注意点
対象者が増えるため、企業の人員配置や業務分担の見直しが必要になります。
企業は労働者からの請求を適切に受け付け、対応できるよう準備を進める必要があります。
子の看護休暇の見直し
改正内容
「子の看護休暇」の名称が 「子の看護休暇等」 に変更され、対象範囲や取得事由が拡大されます。
具体的な変更点
対象となる子の範囲 :小学校3年生修了までに拡大(現行:小学校就学の始期まで)。
取得事由の拡大 :感染症に伴う学級閉鎖、入園式、卒園式が追加。
労使協定による適用除外の見直し :「継続雇用期間が6か月未満」の適用除外を撤廃。
実務上の注意点
労使協定による適用除外規定を設けている場合、 施行日までに見直しを行う必要 があります。
また、4月は入学式・入園式のシーズンであり、ニーズが高まります。労働者への周知をしてあげると、親切です。
まとめ
今回の改正により、 テレワークの努力義務化、残業免除対象の拡大、子の看護休暇の見直し など、企業の対応が求められる項目が増えます。
特に労使協定の見直しや社内規程の変更が必要となるため、早めの準備が重要です。
労働者への周知も含め、円滑な運用ができるよう対応を進めていきましょう。
参考資料
厚生労働省「令和6年改正法の概要」
厚生労働省「令和6年度改正育児・休業法に関するQ&A」