学びの変革

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WEBニュースで、特集記事「早稲田と慶應」(AERA12月13日号)を見ました。平成で優勢だった慶應に対し、今年は早稲田が巻き返しました。勝敗のポイントは大学改革のようです。ここでの勝敗とは、早慶ダブル合格の場合の進学先の比率です。対応すると思われる学部(重なりあり)の9パターンで、どちらの進学率が50%を超えるかで勝ち負けを出しています。東進が2018年から調査を開始して以来、20年までの3年間は慶應優位でした。しかし、21年は始めて早稲田が6勝3敗で勝ち越し。その中で象徴的なのが早稲田政経学部vs慶應経済学部です。2018年・19年は慶應経済、20年は引き分け、21年は60%対40%で早稲田政経の勝利となりました。

早稲田政経の躍進の背景にあるのが、入試改革だと言います。大学入学共通テストの数学受験を必須としました。これによって、数学を敬遠して21年の志願者数は大きく減少。成績の芳しくない層は離れましたが、合格者の水準は高かったそうです。数学が必須になったので、同じ文系で数学が必要な東大との併願者が増えた。共通テストで英数国必須+選択、さらに独自試験で総合問題(日英両言語)。これはハードルが高い。元々早稲田の英語は難しいですから、これに数学が必須となると、受験者の負担は増大。政経学部の定員自体も450人から300人に減りました。まさに狭き門。入学する人材を厳選しているわけです。

入試改革は重要ですが、あまりコロコロ変わると受験生はたまりません。中長期的なビジョン・計画性をもってしっかりやってもらいたいです。その上で、早稲田政経学部の入試改革は成功しているのではないかと思います。結果的に優秀で志の高い学生が集まって、切磋琢磨する。卒業後も社会で活躍するでしょう。受験者数を増やすというよりは、実際に優秀な人材に入ってもらいたいという考え方はいいですね。さらに入ってからの教育にも注目したいです。そして就活でも力を発揮するような気がします。もちろん今後慶應大学も巻き返してくるでしょう。ライバルがいるということが成長・発展につながる例ですね。

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