ギフテッドの子は、興味のあることには驚くほど集中します。
図鑑を何時間も読む。
好きな分野を深く調べる。
パズルや数式に没頭する。
一つのテーマについて、大人以上に詳しくなる。
その姿は、本当に素晴らしいものです。
しかし、注意したいこともあります。
興味のあることだけを続けていても、才能は十分に成熟しないことがあります。
なぜなら、大人になって必要になる力は、好きな分野だけの知識ではないからです。
新しい場面に出会ったとき、過去の経験を思い出す。
似たパターンを見つける。
いま何をすべきか判断する。
人と協力しながら、現実の問題に向き合う。
こうした力は、幅広い経験から育ちます。
小学生のうちは、IQの高さや理解の速さで目立つことがあります。
でも、年齢が上がるにつれて、経験の少なさが弱点になることがあります。
好きなことは詳しい。
でも、苦手なことには手をつけない。
得意分野では輝く。
でも、知らない世界には入ろうとしない。
それでは、才能が広がりにくくなります。
私は、ギフテッド児には「好きなことを伸ばすこと」と同じくらい、「知らない世界に触れること」が必要だと考えています。
もちろん、無理に何でも平均的にさせる必要はありません。
ただ、少し苦手なことにも挑戦する。
新しい教科に触れる。
仲間と何かを作る。
自分と違う考えを持つ人と話す。
こうした経験が、知性を成熟させます。
保護者の方は、子どもが苦手を嫌がると不安になるかもしれません。
でも、責める必要はありません。
「少しだけやってみよう」
「一緒に工夫してみよう」
「できることを増やしていこう」
そう声をかけながら、世界を少しずつ広げていくことが大切です。
才能は、好きなことの中で芽を出します。
けれど、幅広い経験の中で、根を深く張っていくのです。