M1 Mac で Windows10 を使う ~ Parallels 仮想マシーン

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M1 Mac で Windows10 を使う ~ Parallels 仮想マシーン

M1 Mac 対応の仮想マシーンがようやく利用できるようになりました! 先日もお伝えしましたが、M1 Mac 上で動作する仮想マシーン Parallels が 2021 年 4 月中旬にようやく公式リリースされて、M1 Mac でも簡単に Windows10 が利用できる様になりました。

Parallels を本格的に M1 Mac で利用し初めて約2週間経って、もう少し詳しい紹介ができる様になったのでこの記事では、M1 Mac で Windows10 を利用する方法の一つとして紹介します。

Windows10 ARM64 版を利用する
ご存知の通り、M1 Mac で使われている CPU は、従来の Mac で採用されていた Intel の CPU ではなく、iPhone や iPad で使われている、ARM ベースの CPU です。 この Parallels の仮想マシーン上で動作する OS も、基本的に ARM64 用にの OS が必要です。

Windows10 の場合は、ARM64 版の Windows10 は公式にはリリースされていません。 現状では、「Windows Insider Preview」からプレビュー版(お試し版)の Windows10 をダウンロードして利用する事になります。

このお試し版をダウンロードするためにには、

* Microsoft アカウント
* Windows Insider program に登録
が必要です。上記のリンクのページに行って「Learn more」のボタンをクリックして、Microsoft アカウントにログインして、登録を済ませればダウンロードできます。

Parallels は、「Parallels のサイト」から体験版を入手できます。14 日間は無料で利用することができます。 取り敢えず、M1 Mac で仮想マシーンを使って Windows を使ってみるには体験版を利用して試してみるとどんな感じかわかります。

インストールはダウンロードしたイメージをダブルクリックして行うだけで特に難しいことはありません。インストールが終了したら、Parallels にアカウントを持っていない方は作成してサインインします。

Windows10 のインストール

* アプリケーションフォルダの Parallels を起動して、「File > New」を選択します。
* 「Continue」をクリックして次の画面に進みます。
* 「Install Windows or another OS from a DVD or image file」
* Paralles が自動的にインストール可能な OS を探してくれるので、先ほどダウンロードした Windows が表示されたら選択してインストールします。
(*)2 021 年 5 月 2 日現在、プレビュー版の Windows10 ARM64 をインストールする場合は、ライセンスキーは特に聞かれませんでした。

Parallels の自動インストールで特に問題はなくインストールできます。

標準設定では、仮想マシーンに4 GB のメモリと、2つの CPU が割り当てられていました。

インストールした状態で、日本語のパッケージを追加しようとすると、エラーになりましたが Windows アップデートをするとエラーが解消されます。従って、インストール完了後に Windows アップデートをまず実行される事をお勧めします。スタートメニューから設定(Settings)を選択して、Windows アップデータを選択すればアップデートできます。

日本語の設定は、「Time and LanguageTime and Language」を設定画面で選択して、さらに左側のメニューから「Language」を選択して「Add a language」で日本語(Japanese)を選択すれば日本語のパッケージを導入できます。

これで、日本語の仕様もできる様になるので一通りの事ができるかと思います。

バックグラウンドなどをカスタマイズする事も可能です。ただし、バックグラウンドをカスタマイズするためには、Windows10 をアクティベートする必要があります。ライセンスキーをお持ちでない場合はアクティベートはできませんので、背景などのカスタマイズはできません。

Windows10 ARM64 の仕様
Windows10 ARM64 版でも Intel 用の CPU 向けのアプリを実行することができます。しかし、64ビット版のアプリは動作しません。現在は、32ビット版のアプリのサポートのみの様です。

また、動作しないゲームもある様です。私はゲームのアプリを試していませんのでゲームアプリの互換状況はよくわかりません。

当初は、日本語の IME などの導入がうまくいきませんでしたが、Windows アップデートで利用できる様になったのは上で紹介した通りです。別の方が、上手くいったとの情報を得たので試してみて動作を確認しています。

また、ウイルスソフトが動作しないものもある様ですが、これも確認はしていません。現在は、Windows10 の機能を利用しています。

Windows で何をやるのか?
Parallels を利用すると、Windows10 を M1 Mac 上で利用する事ができます。Windows10 は ARM64 版になりますが、既存の Intel 向けのアプリも利用可能です。Windows10 のデスクトップも利用できますが、コヒーレンスモードを利用すると Mac のデスクトップ上で Windows のアプリを利用することもできます。(意外に便利です)

ブートキャンプと違い、OS の再起動が必要ないので、MacOS を使いながら必要な時に切り替えることができるので便利です。ただし、仮想マシーンなので、Windows10 にメモリや CPU などのリソースを割り当てる必要があるのでメモリや CPU パワーを必要とするようなアプリを利用する場合は利用できるメモリや CPU に制限が出てくるので問題になる場合もあるかと思います。

しかし、実際に Windows で何をするかという事を考えた場合、非常に限られたアプリを使うという事に限定されそうです。Microsoft オフィスなどのアプリは、Mac 版があるのであえて Windows 版を利用する意味はそれほどありません。また、Adobe のソフト(Photoshop など)も Mac 版があるので、これも Windows で利用する理由はありません。大部分のソフトウエアの開発用のアプリも Mac 版があるので、実際に Windows が必要なアプリはかなり限られています。

ゲームなどを覗くと、私の場合、Windows で利用しているアプリは、プリント基板設計の CAD ツール位です。(Cadence Allegro など)

そういう意味で、Windows を別に起動して利用する Bootcamp の形態よりは、仮想マシンで OS の再起動なしで利用できた方が便利な場合が私の場合は多くなっています。

まとめ
Parallels の仮想マシーンを使うと、M1 Mac 上で Windows10 が利用できるようになります。実際には、Windows 出なければ動作しないアプリは結構限られているので、利用範囲は限定的です。私の場合は、一部の設計アプリを利用する程度です。

しかし、Mac 1台で必要な作業が全て可能になったのは大きな意味があります。

実際に、8 GB メモリ、256 GB   SSD の最安値のモデルですが、1台で必要な仕事は全てこなせるようになりました。仮想マシーンを使う場合、16 GB のモデルの方がリソースの割り当て上は有利かと思いますが、余程大きなメモリを必要とするアプリを利用しない場合は、8 GB メモリのモデルでも十分に実用レベルで Windows の利用は可能です。

私の場合は、Windows10 意外に Linux (Ubuntu)も使い分けて活用していますので、Parallels は非常に魅力的なアプリです。14 日は無料で試せるので M1 Mac をお持ちの方は是非お試しください!
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