国語講師のひとり言「成績が上がっても褒めてくれる親ばかりとは限らない」

記事
コラム
『個別の授業で面と向かっては言いにくい話をコラムにしています。ですのでタイトルも「ひとり言」。日々の指導で気づいたあれこれを綴ります。』
大学生の頃、個別指導の塾でアルバイトをしていました。

小学生より中学生の方が多い塾で、当時は英語も数学も教えていましたね。

マンツーマンではなく、1:2ときには1:3もあり、時給のわりに仕事はハードめでした(笑)。

教え子の1人に数学がからきし苦手な中学2年生の女の子がいました。

わかりやすく教えることにかけては人後に落ちないと自負する私は、図やイラストを駆使して、なんとか理解してもらおうと四苦八苦。

めきめき成績アップとは行かないものの、こちらの頑張りに呼応して、まじめに授業に臨み楽しく学んでくれていたようでした。

しばらく授業を続けてやがて確率の単元に入ろうとしたとき、彼女がちょっと照れながら「この分野だけは得意~」と教えてくれたんですね。

むろん他の子を追い抜くほどめちゃくちゃできるわけではありませんでした。でも連立方程式や空間図形などに比べれば実際はるかにできました。

私はうれしくなり、「今度の中間テストはいい点取ろう!」と励まして、そのといの定期考査対策はいつも以上に熱が入ったものです。

さて結果は──。彼女がうれしそうに見せてくれた数学の答案は、なんと75点をマークしていました!

──よくがんばったね!これから確率は胸張って得意分野と言えるよ。

と思いっきり褒めたあと、

──お母さんも喜んだんじゃない?

と何の気なしに聞くと、それまでぱっと明るかった表情がふいに陰り、小さく首を振った彼女の口から思いがけない言葉が。

──嫉妬される。うちの親、バカだから…。

けっこうなカルチャーショックでした。

頑張って苦手科目の点数を倍近くまで上げても、親に褒めてもらえない子もいるんだなと。

せっかく良い点数を取ったと言うのに、褒められるどころか嫉妬されて、文句のひとつも言われるのがオチ。

むろんその子の言うことが事実そのままかはわかりません。ただ、まるっきりでっちあげの話を即興で作ったとも思えないのです。

当たらずとも遠からずの家庭環境だとすれば、少なくとも学校の勉強に関してだけは、モチベーションの上げようがないだろうな、と。

中学受験で合格を目指す皆さん!

皆さんのご両親は、成績が上がれば必ず褒めてくれるはずです。

そしてそれは決して当たり前のことではなく、じつは恵まれたことでもあります。

勉強をして成績アップのためにひたむきに頑張ること。

そのことが肯定的に受け取られる家に生まれたことを、時々でいいから「ありがたいな」と思えたらすてきですね。


サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す ココナラコンテンツマーケット ノウハウ記事・テンプレート・デザイン素材はこちら