映画やドラマとかで、主人公が窮地に追いやられ、最後の最後で大どんでん返しなんてことがよくありますよね。
観終わった後に、「自分もあんなふうになれたらかっこいいのに」なんて思うかもしれません。
今回はそんな方法を・・・なんてものはありません(笑)
ですが、能力的に高い相手の能力を簡単にいくらか削る方法ならあります。
劣等感を感じさせることで能力を減らせる!
スタンフォード大学のクロード・スティールたちは、特定の文化的マイノリティがもたらす知的劣等性の社会的偏見(ステレオタイプ)が、人の標準化されたパフォーマンスを損なわせるのかどうか調べた。
この研究では、数学のテストのパフォーマンスを損なうステレオタイプの脅威に必要な条件に関する仮定をテストした。
研究者たちは、非常に数学を得意とする白人男子学生だけを対象にした。
具体的には、SATの数学で平均712点以上(800点満点中)をとり、数学能力に関する自己評価が極めて高いスタンフォード大学の学生たちを対象にした。
そして、パフォーマンスを妨げるために、彼らにアジア系の人は白人よりも数学が得意だと言ってからテストをしたした。
その結果、難しい18問のテストを与えられ、そう言われた白人学生は成績が悪かった。
これらのステレオタイプを脅かされた白人男性は、ステレオタイプを脅かされていない対照グループよりも難しい数学テストでより間違いが3問多かった。
つまり、数学を得意とする白人男子学生に、即席でダメージを与えたのです。
ちょっと一言
18問中3問なので、少なくとも15%以上は削れます。
満点ということはまずないので、20%くらいはみても良いかもしれません。
ただ、これは数学のテストなので具体的な数字ですが、不安をあおるために劣等感を感じさせればいくばくかはこっちが有利になるはずです。
ちなみに、アジア人も男性も数学ができるという思い込みがありますが、アジア人の方が白人男性より数学が得意だという根拠はありません。
つまり、ちゃんとした理由がなくても、こっちが有利なんだということを言えばいいのです。
これは交渉などにも使えますが、ディベートで相手がどんどん突っ込んでくるなら理由がない時にはやめた方が良いと思います。
一方で、根拠がはっきりしている場合は、自信を持って言えばいいと思います。
参考文献
When White Men Can't Do Math: Necessary and Sufficient Factors in Stereotype Threat