今回は、予測についての心理学です。
たいてい、普通の人(僕も含め)は自分の予測は正しいと思ってしまいがちです。
例えば、自分が担当しているプロジェクトは他のプロジェクトより優れているから良い成果が出るに違いないとか。
ただ、それは何と比べていいのかわかりませんよね。
一方で、今回の研究は投資家を対象にしたものです。
投資家なら、一般の人より見る目があるからそんなことないとかって思いませんか。
ですが、実は、・・・
プロの投資家でも判断が甘くなる!?
シドニー大学のダン・ロバロたちは、たくさんのアナロジー(類推)を用いれば自然に外的視点(視点を外にうつすこと)ができ、より優れた意思決定ができるかどうか実験した。
(一方で、内的視点は目の前にある特定のプロジェクトの詳細だけを基に判断を下すこと)
まず、未公開企業に投資するベンチャーキャピタリストたちを集めた。
彼らは様々な領域でのプロジェクトについて常に投資をしている。
そして、ベンチャーキャピタリストたちに対して、現在担当している実際のプロジェクトに関して、成功までのプロセスを細かく示しながら、評価をして、投資収益を予測するように求めた。
その後、直接担当していない投資プロジェクトで、先に評価したプロジェクトと概念的に類似しているものをいくつか挙げるように求めた。
例えば、自分のプロジェクトと同じように、技術的にリスクのある製品の販売や開発プロジェクトなど。
これらのプロジェクトについても投資収益を予測してもらった。
その結果、ベンチャーキャピタリストたちは、自分自身のプロジェクトの収益予測を、担当外の類似プロジェクトより約50%も高く見積もっていたことがわかった。
そして、収益見込みを修正していいと言われると、彼らは自分の担当プロジェクトの収益見込みを減らした。
また、ベンチャーキャピタリストたちは、詳細を知り尽くしている自分のプロジェクトを、自分が部外者の他のプロジェクトとは全く違う方法で評価していた。
やっぱり自分が担当しているプロジェクトってプロでも甘く見積もっちゃうのですね。
ですが、似ているものと比較することで、自分が下した評価をより客観的に判断できるようになるみたいでしたね。
ちょっと一言
自分は何かの専門家だからといって、安心していたらいけないというのが今回の実験の教訓でしたね。
ですが、自分と似たプロジェクトについて評価してあげれば、自分のダメなところが浮き彫りになるので、間違った判断を防いでくれるようでした。
多分、これは投資に限らずあらゆるい面で起きることだと思います。
例えば、今結構ネットビジネスなんかたくさんの人がやっていますが、自分と似たようなことを探して、自分はどこがダメなのかなど考えると客観的な判断がより下せると思います。
まずは、今自分と同じことをやっている人を見つけてみてください。
参考文献
Robust analogizing and the outside view: Two empirical tests of case-based decision making