先祖探しやルーツ調べに「人工知能」は使えるか? 

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 ChatGPTという自然言語処理人工知能(AI)が登場してから、あっという間に世界は「人工知能一色」になってしまいました。
 コンピュータに関わる各社から競い合うように新しい、あるいは強力なAIが登場しており、私達のふだんの生活や仕事の中にも、取り入れられるようになってきています。

 さらに、今年になって文章の処理だけでなく「画像や動画の生成」においても人工知能は目覚ましい発展をしていて、もはや現実と区別がつかないような映像が出てきたり、ほぼ自動で映画のようなシーンが生成されたりしているのは、驚くばかりです。

 さて、そんな中で、「自分の先祖のことや、ルーツについて、人工知能に尋ねてみたり、調査を依頼するのは、可能なのか?」という点について、検証してみたいと思います。

 たしかに、人工知能は「何かを尋ねると、それなりに正しい内容をすぐに、細かく答えてくれる」という特徴があります。なので、「もしかすると、先祖調査をAIに依頼することが可能なのではないか?」と思いつくのは、まったく自然なことだと思います。

 ところが、これは「大きな罠」で、ほぼ100%の割合で、「間違った答えしか返ってこない」と言えます。それはもう苦笑せざるを得ないレベルでの「誤り」ばかりなので、ほんとうに注意が必要なのです。

 たとえば、グーグルのAIであるGeminiに、私の苗字である「大塚」について尋ねてみたとします。

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 少弐氏から分かれた大塚氏は、肥前の三根郡大塚由来であることは、まあ合っているのですが、いきなりロシア文字が出てきたり、「靠目結」という通常の家紋表記ではあまり用いられない漢字が用いられたり、何も知らずに回答を信じてしまうと問題がある箇所が複数見られます。

 そして何より、詳しい情報として引っ張ってきたネタ元が、なんと「私が書いたブログ」なので、つまり人工知能は「私=苗字・名字研究大塚」が知っている内容(ブログに書いた内容)しか知らない、ということがわかるのです(苦笑)

 おなじことをChatGPTにも尋ねてみました。すると

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 こちらは引用元も表示してくれるのですが、見事にすべて「私=苗字・名字研究大塚」が書いた記事ばかりから引用してきていることがわかります。

 こちらも「私が知っている内容(書いている内容)しかわからない」ということなのです!

 なぜこんな不思議なことが起きるかというと、「自然言語処理AI」のしくみにその原因があります。

 これらのAIは、ネット上に転がっている多数の情報の中から、ある程度共通項のあるものを80点主義で引っ張ってきます。ところが先祖の情報やルーツの話というのは、個別性がものすごく強いので、そもそもネットにはそんなに情報がありません。

(例えば、ざっくりとした「明智」の姓の人は光秀と関係があるかもね、くらいの話はたくさん転がっているので、それは引っ張ってくることができます)

 そして、今回のように少弐氏の分かれに「大塚」という氏族があるという話は、世界で私くらいしかネットに書いていないので、人工知能は仕方なくそれを引っ張ってきただけ、ということになるのです。


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 というわけで、結論ですが、「先祖調査にAIはまったく使えない」ということになるでしょう。

 もちろん、「これまでに誰かが、ある氏族について調査していて、それをネットに記事としてまとめている場合、それを引っ張ってくる可能性」は、あります。
 ただし、それが正しいのか、検証することはほぼ不可能で、AIでそれを検証しようとしても、そのネタ元の記事を論拠にすることしかできない、ということになってしまうわけです。

 問題なのは、それだけ「根拠があやふや」な話を、さも正しいかのように回答してしまうところで、こちらはむしろ余計な「ウソ」の話を聞かされないほうが、マシだったということも起きてしまうかもしれません。

 もちろん、今後技術が改良されて、もうすこし正確な回答ができるようになる可能性もないわけではありませんが、理論的に難しいのではないかな、と私は思っています。









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