1.はじめに
株価データ合成ツールは、KFシステムクリエイター標準形式(KFSC形式)で作成された任意の株価データファイル2つを登録し、それらを指定した比率で合成することで、新たな合成銘柄を生成するためのツールです。
合成銘柄はKFSC形式で作成され、KFシステムクリエイターや相関係数算出ツールなどに、そのまま組み込むことが可能です。
本ツールを用いることで、単一銘柄よりもリスクを低減した合成銘柄もしくはポートフォリオの作成や、実行が比較的容易なトレーディングシステムの設計が可能となります。
個人レベルでは勘や経験に頼ることが多かった株式トレードですが、理論的に銘柄を選定できる環境を得ることで、より効率的なトレードが可能になるものと考えます。
2.使用上の注意
本ツールは、マイクロソフト社製32ビット版エクセル上でのみ動作します。動作確認は、エクセル2003及び最新版Microsoft365上のエクセルにて行っています。
エクセル本体は付属しませんので、本ツールご利用者にてご用意ください。
本ツールは、株式投資における利益を約束するものではありません。本ツールの使用によって生じたいかなる損害に対しても、KFシステム研究所およびKフローは一切の責を負いません。
予めご理解、ご了承いただいた上で、本ツールをご利用ください。
3.株価データ合成ツールの使用方法
①株価データの準備
株価データは、KFシステムクリエイター標準形式(KFSC形式)のエクセルファイルをご用意ください。同形式のファイルは、同梱のKFデータマネージャで作成することが出来ます。
次図に示す形式の株価データファイルを、KFデータマネージャ上で修正することにより、KFSC形式の株価データファイルが生成されます。
用意するエクセルファイルは、Sheet1のA1セルに証券コード+銘柄名、B2セルに「単元株数」と入力し、C2セルに単元株数を設定してください。また、B4セルに「日付」、C4セルに「始値」、D4セルに「高値」、E4セルに「安値」、F4セルに「終値」、G4セルに「出来高」、H4セルに「調整後終値*」と入力し、それぞれのセルの下に各データを昇順(日付の古い順)で配置してください。
なお、調整後終値が存在しない場合は、F列にある通常の終値をコピーしてください。また、シート名は、必ずエクセル標準の「Sheet1」のままにしてください。
このファイルをKFデータマネージャ上で修正することにより、日付データが統一され、分割修正がなされた、KFSC形式の株価データファイルが得られます。データの修正方法につきましては、「KFデータマネージャ取扱説明書」をご覧ください。
本ツールでは、その性質上、全ての銘柄において、必ず株価データファイルの日付を揃える必要があります。取得直後の株価データは、銘柄によっては、売買が成立しないなどの理由で、日付が欠落する場合がありますが、KFSC形式では欠落したデータを前日データで補完することで、全銘柄の日付を統一しています。
KFデータマネージャでは株価データの取得も可能ですが、取得には1銘柄当たり数分程度の時間が掛かります。そのため、手元に既に時系列の株価データがある場合は、そちらを流用した方が時間の節約になります。
また、KFデータマネージャは、何らかの事情等により、今後、株価取得や更新が出来なくなるかもしれません。あくまで本ツールの「おまけ」であることをご承知おき下さい。
②株価データの登録
株価データ合成ツールを開いてください。ここに、KFSC形式の株価データファイルを登録していきます。
C4セルの親フォルダ名欄に、株価データファイルがあるフォルダ名をフルパスで入力します。末尾には必ず「\」を付けてください。
そして、以下に示す各列の8行目以降に、間隔を空けずにファイル名等を登録していきます。
B列に一つ目の合成元株価データファイル名、C列にその合成数、D列に二つ目の合成元株価データファイル名、E列にその合成数、F列にそれらを合成した株価データのファイル名を設定します。なお、G列の合成後全株数は、自動的に設定されます。
続いて、H列に合成期間の開始日、I列に同終了日を設定しますが、終了日に関しては自動的に元データの直近日が設定されます。
開始日は、必ず、合成の根拠となる期間の初日を設定してください。通常は、相関係数算出ツールで相関を分析した際の、分析開始日を採用します。
登録行を増減する場合は、必ずコピー&ペーストで行ってください。特に、A列とG列には、リストや数式が設定されていますので、これらを削除しないようご注意ください。
また、登録完了後に、各合成元ファイル名をダブルクリックし、株価データファイルが開くことを確認してください。もしも開かない場合は、ファイル名かフォルダ名が違っている可能性があります。
株価データの登録に関し、最初に設定を行う項目は以上です。
③実行内容の設定
続いて、株価データ合成における実行内容の設定を行います。株価データを登録した状態で、A列に"1"を設定すると、その行の処理を許可します。"0"を設定すると許可しません。
通常は"1"を設定しますが、何らかの理由で特定行の処理を行わない場合は、"0"を設定してください。
なお、設定は直接数値を入力するか、リストから選択するかしてください。直接入力する場合、リストに登録されている以外の値は入力できません。
④株価データの合成
全ての設定が完了したら、右上にある「株価合成」ボタンを押します。すると株価合成が行われ、予め設定した合成株式ファイル名で合成株価データが生成されます。
株価合成完了後、合成が実行された行のA列には"済"、合成しなかった行のA列には"未"が表示されます。
⑤合成結果の評価
合成結果を確認するには、合成株式ファイル名をダブルクリックして開いてください。生成された合成株価データファイルは、KFSC形式となっています。
これは、通常の株価データと同一に扱うことができますので、KFシステムクリエイターや相関係数算出ツールなどで、そのまま使用することができます。
合成銘柄の性能を評価するには、相関係数算出ツールに登録してEERやRSQを確認したり、チャート表示させることで行えます。
作成した合成銘柄と逆相関や弱い相関にある銘柄や他の合成銘柄と、更に合成することにより、よりリスクを低減したポートフォリオを構築することができます。
資産規模に合わせて銘柄を追加していくことにより、自分自身の投資信託を設計することも可能です。
4.おわりに
経済的自立を達成するためには、今や銀行にお金を預けるだけでは不可能な時代です。一方、潤沢な資産や定期収入があるのであれば、わざわざ意識して投資を行う必要はありません。
逆に、十分な収入が得られないのならば、投資によって資産を増やすこともまた重要な選択肢となります。
しかし、何の武器も持たずに投資の世界に身を投じてしまうと、むしろ損失を被る可能性の方が大きいことも事実です。
勘やひらめきで投資を行う時代は終わっています。明確なデータに基いて、投資行動を取らなければなりません。そうでなければ、この超低金利の時代で資産を増やすことなどできません。
本ツールや相関係数算出ツール、そしてKFシステムクリエイターなどは、投資の世界を泳ぎ続けるための有力な武器の一つになることでしょう。
本ツールが、ご利用者の経済的自立の一助となれば幸いです。
2021年5月1日 KFシステム研究所 Kフロー
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