三年、二年、一年半。職務経歴書に並ぶ数字を見て、何も積み上がっていない気がした

三年、二年、一年半。職務経歴書に並ぶ数字を見て、何も積み上がっていない気がした

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ビジネス・マーケティング
職務経歴書を開くと、日付ばかりが目に入った。

入社した年。退職した年。育休に入った時期。夫の転勤が決まって、引っ越した月。新しい土地で仕事を探し始めた時期。

一つずつ入力していくと、私のこれまでが、短い線の集まりに見えた。

三年。二年。一年半。

カーソルが、次の空欄で点滅している。

前の職場では、それなりに任されていた仕事もあった。困っている人に声をかけたり、やり方を整理したり、締切に間に合うように周囲を巻き込んだりもした。

けれど、職務経歴書に書こうとすると、急にどれも小さく見える。

売上を何%上げたわけでもない。大きなプロジェクトの責任者だったわけでもない。資格や役職が残っているわけでもない。

書けるのは、会社名と期間と、担当していた仕事の名前くらいだった。

「また転職したんですね」と思われるだろうか。

「一つの仕事を長く続けられない人」と見られるだろうか。

夫の転勤があったことも、子どもが生まれたことも、説明すれば事情としては分かってもらえるかもしれない。

それでも、事情を説明するほど、自分のキャリアを弁解しているような気持ちになった。

本当は、仕方がなかったと言いたいわけではない。

環境が変わるたびに、その場所でできることを探してきた。初めての仕事を覚え、人間関係をつくり、必要とされる役割を見つけようとしてきた。

けれど、職務経歴書の上では、その時間は会社ごとに分断されている。

前の会社で身につけたものが、次の会社でも残っていたのか。自分でもうまく説明できない。

気づけば、「私には一貫性がない」という言葉だけが、いちばん分かりやすい結論として残っていた。

画面を閉じようとして、手が止まった。

経歴に一本の線が見えないことと、自分の中に何も積み上がっていないことは、本当に同じなのだろうか。

会社名や在籍年数の間には、職務経歴書の欄には収まりきらないものもある。

場所が変わっても、なぜか自分が引き受けていたこと。周囲から繰り返し頼まれていたこと。気づくと自然にやっていたこと。

それらは、まだ名前がついていないだけなのかもしれない。

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