「向いている仕事がわからない」から抜け出すキャリア支援を行う、国家資格キャリアコンサルタントの井上です。2時間の構造化インタビューで“腹落ちする適職”を言語化します。
自己分析を進めているけれど、なぜか出てくるのは「苦手なこと」ばかり。
「好きなことや得意なことが思い浮かばない私でも、向いている仕事って見つかるの?」と悩む方は少なくありません。
今回は、そんな方に向けて、自己分析の“入り口”として「苦手なこと」をどう活かすか、そしてそこからキャリアの方向性を見つけていく考え方をお伝えします。
この記事は、私が実際に相談を受けた経験をもとに、ラジオでお話した内容を元にしています。
「自己分析がうまくいかない」「向いている仕事が見つからない」そんな悩みを抱えている方の一助になれば幸いです。
1.「苦手なことしか出てこない」自己分析でも大丈夫?
「自己分析をしても、出てくるのは“苦手”ばかり」「好きなことが見つからない」
これは決して珍しいことではありません。むしろ、苦手なことを出発点に自己理解を深めることも、立派なアプローチです。
例えば、「人前で話すのが苦手」と気づくことで、「落ち着いた環境で深く考える仕事が合うかも」と方向性が見えてくることもあります。
つまり、苦手の裏には、あなたの価値観や特性が隠れているのです。
2. 苦手には2種類ある:スキルとスタンスを切り分けよう
苦手なことをキャリア選択に活かすために、まず知っておいてほしいのが
「スキル面の苦手」と「スタンス面の苦手」は分けて考えるという視点です。
スキル面の苦手は、経験や環境次第で変わります。
でも、スタンス面の苦手は、長期的に見ても変わりにくい傾向があります。
3.【実例あり】スタンス面の“苦手”こそ自己分析のヒントになる
たとえば、ある方は「人の話を引き出すインタビューは苦手」と言いつつ、
「自分から提案を伝えるコンサルティング型の関わりは得意」と語ってくれました。
どちらも“対人コミュニケーション”ですが、スタンスの違いによって向き不向きが分かれています。
このように、同じスキル領域でも、スタンスによって得意・苦手が分かれることがあるのです。
向き合うべきは「スキルの有無」ではなく、
「それをやっているとき、自分の内面がどう反応しているか?」という視点です。
4.「苦手」の正体が“あるべき思考”から来ている場合も
注意すべきは、「本当はやりたくないことなのに、“できなきゃダメ”と自分に言い聞かせている」ケースです。
例えば、
「人の話を最後まで聞かなきゃいけない」
「指示をすぐ理解できなきゃいけない」
「人前で話すのが苦手なんて、社会人として失格だ」
こうした“あるべき論”から来ている苦手意識は、本来の特性とズレている場合があります。
この場合は、まず「なぜそう思うのか?」を丁寧に見直してみることで、
自分にとっての本当の“苦手”と、“思い込んでいる苦手”を切り分けることができるようになります。
5. まとめ:苦手なことから自己理解を深める視点
最後に、今回の内容をまとめます。
■自己分析で「苦手なこと」ばかり浮かんできても問題ない
… 苦手の中に、あなたらしさが隠れています。
■「スキル面の苦手」と「スタンス面の苦手」を分けて考えよう
… スキル面は変わり得る。スタンス面は意思決定に活かすべき。
■「あるべき思考」による苦手意識には注意
… 思い込みによる苦手は、手放してもOK。
苦手なことも、自己理解の大切な入口です。
焦らず、少しずつでも「自分の傾向」を見つけていくことが、適職に近づく一歩になります。
本記事が、悩めるあなたのキャリアのヒントになれば嬉しいです。