こちらの事情も理解せずに、自分の意見や成功談を一方的に語り続ける。そうした人は身近にいないでしょうか。いわゆる老害と呼ばれる人たちです。周囲に迷惑をかける人ではありますが、どうしてそうした人たちは発生するのでしょうか。老害が誕生する理由について考えてみました。
過去の成功が忘れられない
意外かもしれませんが、老害と呼ばれる人は「仕事ができた」人が多いです。仕事ができない人にも老害となるケースもあるにはあります。ですが仕事ができない人の発言はほとんどが無視されてしまい、そこまで気にされることはないようです。
ですが仕事ができる人は違います。仕事のできるゆえに発言力が高く、彼らの発言は無視できないからです。そのため老害という存在は「過去に」仕事のできた人がほとんどとなります。
前提条件や時代背景に合わせた発言ができない
成功するためには、経験が欠かせません。そのため多くの成功経験を持つ仕事のできる人の助言は基本的に役立ちます。ですが基本的であることには注意してください。同じ問題が発生したとしてもその裏にある前提条件や、時代背景が異なれば解決方法が異なります。
老害といわれる人は問題の裏にある前提条件や時代背景を理解しているのでしょうか。まず理解していません。自分が遭遇した時の前提条件をベースに発言をしているからです。彼らのほぼすべては時代が変わったことを理解していません。(前提条件や時代背景が変わったことを理解していれば、老害ではなく老益ですね)
仕事のできる人のアドバイスは昔であれば役に立ったのかもしれませんが、現在には全く通じないこともあります。そうした意味のない発言を何度も繰り返す人は、やがて周囲から老害と認定されます。
自分が年をとり、ブレーキをかけてくれる人がいなくなったから
現在老害認定される人も少し前であれば老害とは認定されませんでした。老害とされなかったのはブレーキ役となる年上の人がいたからです。老害とされている人はブレーキ役の人が不在で、アクセル全開でぶっ飛ばしています。
現在の日本は年功序列が崩壊したといわれていますが、人の意識にはまだまだ年功序列が健在です。部活での先輩後輩の関係を見れば年功序列が健在なことが理解できるかと思います。(多分変わらないですよね、アレ)
年功序列の良いところは、下の者の暴走を容易に止められることです。上の立場にいる人の命令は絶対なので、下の者は従うしかありません。そのため下の者の暴走や身勝手なふるまいはかなり抑えられることになり、全体の統制が容易となります。
では年功序列では上の立場の暴走は止められるのでしょうか?止める手段はありません。下の者は上のものに従うのが基本だからです。(部活の先輩が変な指示を出したときに、後輩が面と向かって否定できるかといわれれば難しいですよね。)そのため年功序列の中では上のものが、暴走するとそのまま暴走し続けることになります。
上のものが暴走し、その行き着く先が「老害」です。周りに害を振りまいているのに気づかず、自分が認められていると思い、アクセル全開で迷惑をかけ続けることになります。
自分もさんざん否定されてきたから
老害といわれる人は今を否定されることはほとんどありません。では彼らの若いときはどうだったのでしょうか。あまり知られていないかもしれませんが、否定されてきたことが多かったりします。
若いときは教育という名目で意見を押し付けられることが多く、自分の意見が通りにくかったりします。いわゆる否定です。自分の意見が否定され、外部からの意見に従うことを求められます。
もちろん、新しいことを習得するには今あるものが障害になることもあります。そのために自分の意見が否定されるのは仕方がないことなのかもしれません。ですが否定されればされるほどに心の中にしこりが残り続けます。
ですが年を取り、仕事ができるという実績を残せれば、自分の意見を否定されることがほとんどなくなり、自分の意見が通りやすくなります。否定されることはほとんどありません。自分の意見が容易に通るような状況が当たり前になると、心にたまり続けていたしこりが一気にはじけます。
過去に否定されてきたこととが反動として現れるかのように、自分の意見を周囲に押し付けてしまうようになるのです。過去に否定されてきたことは、現在の人は知る由がありません。ですが過去の行為が今の人に良くない影響を与えるのは迷惑な話です。
現状維持を望んでいるから
老害と認定されている人は現状維持を望んでおり、進化や革新はあまり望んでいません。
進化や革新を望まないのは「自分の居場所がなくなる」ためです。自分の豊富な経験をもとにアドバイスを送る立場にある人にとって、進化や革新というのは天敵となります。舞台設定が大きく変わってしまうと自分の送れるアドバイスが一切役に立たなくなってしまうからです。
自分の立場がなくなるのをよしとする人はまずいません。そのため老害と認定される人は全力で現状維持となることに力を注ぐようになります。
もう一つの理由は「変化できない」ためです。進化など変化することにはエネルギーが求められます。ですが老害といわれる人たちにはそうした変化に対してエネルギーはほとんど裂きません。彼らは相手を否定することにエネルギーを注いでいます。
もちろん高齢の方にも変化ができる方もいます。そうした方の場合は新しい価値観や考えを受け入れられることから、老害と認定されることはほとんどありません。
また変化は本人の望む望まないに関係なく訪れます。自分がいくら拒否したとしても、自分のあずかり知らぬところで変化という名の変革や革新が起きているのです。老害はそうした変化を受け入れられず、いつまでも昔の意味のない発言をすることで、周囲から煙たがられていきます。
まとめ、あなたが老害とならないために
老害となる理由についてまとめてみました。ここまで見たうえで改めて気を付けてほしいことがあります。
それが「自分が老害にならないようにしてほしい」ことです。老害となる理由はその人が特別だからではありません。誰にでも当てはまる理由によってなってしまうため、誰であっても老害になってしまう可能性があるからです。
もしかしたら10年後20年後のあなたが、今嫌っている人と同じ振る舞いをしていることもあるかもしれません。
「自分はああはならない」と思っていたとしても、自分の認識と周囲の認識に齟齬がでて、気づいたらなっていたというケースもあります。そのため今の人たちの振る舞いをよく記憶しておき、自分が同じことをしないように強く刻んでおく必要があります。
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