イルカショーで水がかかった!損害賠償請求はできる?

イルカショーで水がかかった!損害賠償請求はできる?

記事
コラム
「イルカショーで服がびしょ濡れになった。」
「スマートフォンまで濡れて壊れてしまった。」

そんな場面に遭遇したら、「損害賠償を請求できるのでは?」と思う方もいるかもしれません。

実は、このようなケースは**「その水濡れが、通常予想される範囲だったのか」**が大きなポイントになります。

イルカショーは「水がかかる」ことが予定されている

多くの水族館では、前列の座席を「スプラッシュゾーン」として案内しています。

・「大量の水がかかります」
・「電子機器にご注意ください」
・「ポンチョを販売しています」

このような案内がされていることも珍しくありません。

このような状況で前列に座った場合、水がかかることはショーの演出として通常予定されていると考えられます。

法律上も、自らそのような場所を選択して観覧した以上、一定の水濡れについては受け入れたものと評価される可能性が高いでしょう。

では、請求できるケースは?

一方で、何でも免責されるわけではありません。

例えば、

* 立入禁止区域にまで大量の水が飛散した
* 「水はかかりません」と案内された場所なのに大量の水が飛んできた
* 飼育員の不注意で通常ではあり得ない方法で観客に水を浴びせた
* 安全管理に重大な問題があった

このような事情があれば、水族館側の過失が認められる余地があります。

その結果としてスマートフォンやカメラが壊れた場合には、損害賠償の対象となる可能性があります。

「自己責任」という言葉だけでは終わらない

よく「自己責任だから無理」と言われることがあります。

しかし法律上は、「自己責任」という一言で片付くものではありません。

重要なのは、

* 水がかかることを予見できたか
* 施設側は適切な注意喚起をしていたか
* 被害が通常想定される範囲を超えていたか
* 施設側に過失があったか

これらを総合的に判断することになります。

例えばこんなケース

前列の「スプラッシュゾーン」でポンチョも着用せず観覧し、服が濡れた。

この場合は損害賠償が認められる可能性はかなり低いでしょう。

一方で、最後列で観覧していたにもかかわらず、設備の故障で大量の水が飛散し、高価なカメラが故障したのであれば、事情は変わってきます。

同じ「水がかかった」という結果でも、法律上の評価は全く異なることがあります。

まとめ

イルカショーで水がかかったからといって、直ちに損害賠償請求が認められるわけではありません。

一方で、水族館側に安全管理上の落ち度があり、通常予想できない被害が発生したのであれば、損害賠償が認められる可能性は十分あります。

法律では、「水がかかった」という結果だけではなく、**どのような状況で、誰にどのような注意義務があったのか**という過程を重視します。

何気なく楽しんでいるレジャーの中にも、実は民法上の責任やリスク配分という考え方が数多く隠れています。

こうした身近な出来事を法律の視点から考えてみると、普段とは少し違った景色が見えてくるかもしれません。

南本町行政書士事務所 特定行政書士 西本

サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す