レストランで出された食事がまずかった場合、法律的にはどうなるのか ──思いのほか辛いカレー編

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コラム
ひと口、食べる。
……辛い。
いや、想定を超えて辛い。

メニューには「中辛」と書いてあった。
だが、これはどう考えても
「罰ゲーム寄りの激辛」だ。

水を飲む。
汗が出る。
口の中が痛い。

このとき、ふと頭をよぎる。

「これ、法律的にどうなん?」

第1章 まずい=違法、ではない

結論から言う。

「まずい」という主観的評価だけでは、
法律上の問題にはならない。

料理の味は、

個人差が大きい

好みの問題が強い

客観的基準を作りにくい

そのため、

おいしくない

好みに合わない

期待と違った

という理由だけで
返金や損害賠償を請求することは、原則できない。

「口に合わなかった」は、
法的には不運に分類される。

第2章 では「思いのほか辛い」はどうか

ここで論点が一段変わる。

辛さは、
単なる好みの問題を超えて、

身体的苦痛

健康被害

誤認表示

に発展する可能性があるからだ。

〇法律的に問題になる可能性①
表示と実物が著しく違う場合

ここから法律的な話として可能な構成は、債務不履行を根拠とした、契約責任に基づく損害賠償を負うように請求する行為、それから、契約の解除として、構成し、返金を求め、こちらは食べた分は返さない現存利益での返還をせまるということが考えられる。

いずれもい履行遅滞、不完全履行、履行不能という要件が必要となるが、カレー自体は出てきたので、遅滞ではないし、履行不能とも言えないと考える。となると不完全履行だが、辛すぎるということをもって、不完全なカレーだったのかというと微妙と言える。

メニューに、

「中辛」

「マイルド」

「辛さ控えめ」

と書いてあったのに、
実際は激辛レベルだった場合。

これは、

表示内容

客の合理的期待

とのズレが大きいと、
問題になる余地が出てくる。

特に、

辛さレベルを数値や段階で示している

子ども向け・初心者向けと説明している

場合は、
「通常想定される範囲」を超えていないかがポイント。

第4章 法律的に問題になる可能性②
健康被害が生じた場合

辛さの結果、

胃痛

嘔吐

アレルギー反応

体調不良

などが生じた場合、
単なる「まずい」を超える。

この場合の論点は、

食品としての安全性

説明義務

注意喚起の有無

特に、

極端な辛さ

カプサイシン大量使用

激辛チャレンジ系

であれば、
注意表示の有無が重要になる。

第5章 法律的に問題になる可能性③
注文の前提が誤っていた場合

例えば、

店員に「そんなに辛くないです」と言われた

「この店の中辛は食べやすい」と説明された

にもかかわらず、
実態がまったく違った場合。

これは、

説明内容

客の判断

との関係で、
説明不十分・誤認誘導が問題になる可能性がある。

第6章 では、実際に何ができるのか

現実的な対応は、かなり限定的。

✔ その場での対応

辛すぎて食べられない旨を冷静に伝える

交換や調整をお願いする

※感情的になると、
法的にも交渉的にも不利。

✔ 返金・減額の可能性

解除をしたら返金となるし、契約不適合責任を問えれば代金減額の余地は出てくるが、人の生命、身体被害でも出ない限り、

店側の判断による「サービス対応」が中心

法的権利として当然に認められるわけではないと考えるべきでしょう。

つまり、
話し合いベース。

✔ SNSで晒すのは?

おすすめしない。

名誉毀損

信用毀損

業務妨害

に発展する可能性がある。

「辛かった」という事実でも、
書き方次第で問題になる。

第7章 結局、法はどこまで守ってくれるのか

法律は、

味覚の好み

期待外れの感情

までは、
基本的に救済しない。

救済されるのは、

表示と著しい乖離

健康被害

重大な説明不足

といった、
客観的に見て「それはおかしい」領域だけだ。

結び

思いのほか辛いカレーに出会ったとき、
法律はこう言っている。

「つらかったのは分かるが、
それだけでは介入できない」

だが同時に、

「もしそれが
期待を大きく裏切り、
身体に害を及ぼすなら、
話は別だ」

とも言っている。

だから次に激辛を食べるときは、
こう考えるといい。

辛さは自己責任。
ただし、限度を超えたら法律の出番。

そして何より、
水は多めに頼もう

南本町行政書士事務所 代表 特定行背書士 西本
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