✅ 初の「勧告」が下る
2025年6月17日、小学館 と 光文社 に対して、同法に基づく 初の勧告 が公正取引委員会から出された。
内容は、「フリーランスのライターやカメラマンとの取引で、報酬額や支払い期日の明示がなされていなかった」というもの。
出版業界に限らず、映像・ゲーム・ウェブ制作などフリーランスとの取引がある広い業種にも、この法律の遵守が求められている。
⚠️ 何が問題になっていたか――“フリーランス新法”が狙った課題
この法律が制定された背景には、長年フリーランスが直面してきた以下のような構造的な問題がある。
口約束だけで仕事を受け、契約内容が曖昧
納品後、報酬の支払いが遅延あるいは未払いになる
不当な追加要求、やり直し、買いたたき、不利益変更などの圧力
ハラスメント、長期契約の不透明さ、不安定な働き方
こうした“弱い立場”のフリーランスが、契約時から十分な情報を与えられず、支払い期日も不明・曖昧という“ブラック案件”に苦しんでいた。
🧾 法律で義務になったこと――“見える化・最低限の約束”
フリーランス新法が義務づける内容は、主に以下の通り。
義務・規制内容 目的・効果
契約条件・報酬・支払い期日の 書面またはメール等による明示 言った/言わないのトラブル防止
報酬を受領日から原則60日以内に払う義務 支払い遅延・未払いの防止
不当な値引き・返品・買いたたき・追加強制などの 禁止行為 フリーランスの経済的圧迫・不当要求の防止
ハラスメント防止などの 環境整備義務 心理的安全の確保・長期継続しやすい働き方の促進
つまり、「契約〜支払い〜環境」の流れを法律で整備し、“最低限守るべきルール”を明確にしたのがこの法律だ。
📈 “1年目”の動きとこれからの注目点
「初の勧告」が出たことで、実効性があることが示された。
出版だけでなく、映像・デザイン・IT・広告など、フリーランスを使うあらゆる業界で規律が求められるようになってきた。
今後は、社内ルールの整備・契約書の見直し・支払い管理体制・ハラスメント対策など、企業サイドにも大きな変化が求められる。
南本町行政書士事務所 代表 西本