718.サプリ愛用者は要注意? “鉄分”の過剰摂取で肝硬変&肝臓がんリスク増
サプリ愛用者は要注意? “鉄分”の過剰摂取で肝硬変&肝臓がんリスク増
医師が解説する注意点&対策
現代人は鉄分が不足しがちといわれています。鉄分不足を補うために日々の食事のほかに、サプリメントを使って鉄分を摂取している人も多いのではないでしょうか。ところで、サプリメントや食べ物で鉄分を過剰に摂取した場合、体にどのような影響を及ぼす可能性があるのでしょうか。
サプリメントで鉄分を摂取する際の注意点などについて、著書に「人生を好転させる2-week鉄活」(幻冬舎)がある、広島ステーションクリニック(広島市東区)理事長で、医師の石田清隆さんに聞きました。
体に蓄積された鉄分はなかなか排出されず
Q.そもそも、現代人が鉄分を過剰に摂取してしまうケースはあるのでしょうか。
石田さん「鉄分は生物にとって大事なミネラルですが、一方で活性酸素を生み出す危険な局面も併せ持っています。そのため、私たちの体には、鉄分を厳格に調整するシステムが備わっており、通常の食生活では、体内に鉄分が過剰にたまる『鉄過剰症』になることはまずありません。
しかし、貧血などの治療の際、鉄剤の注射や輸血を繰り返すなどの医療行為で、鉄分を体の中に無理に入れた場合、鉄過剰症となるケースがあります。また、鉄剤のサプリメントの中の一つであるキレート鉄(グリシン鉄)は、アミノ酸に包まれているため、本来の鉄吸収経路ではなく、アミノ酸の吸収経路から体に入ってくるため、鉄の調整システムではコントロールされません。
最近は減りましたが、以前はキレート鉄の摂取で鉄過剰症になった人にたびたび遭遇したことがあります」
Q.で
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